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16.俺は先生が好きだ
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先生と一線を越える決意をした今、俺の気持ちは固まっていた。
俺は先生が好きだ。
不運を嘆く事なく状況を受け入れて、日々を懸命に過ごす先生にどうしようもなく惹かれている。
柔らかそうな胸を揉み、細い腰回りを撫で回し、黒い茂みに押し入るのは俺であって欲しい。
いや、だからと言って欲望をぶつけるような事はしない……ように努力するつもりだ。
先生は俺の事をどう思っているんだろうか。
街に来るまでに聞いた先生の好みから、俺は大きく外れている。
他の男としようともしていたし、俺の身体だけを求めているんだろうか。
そう思うとなんか卑猥だな……
ともかく、ビラシュッドの街に着くと、先生は人の多さに驚いていた。
キョロキョロと物珍しそうにしている様子を見ると、先生の故郷は案外田舎だったのかもしれない。
手をつないで屋台を見て歩くと、何だか恋人みたいでこそばゆかった。
何か買うか聞くと、先生は俺の顔を見上げ頬を赤く染めた。
「あの、私、欲しいものがあって」
恥ずかしそうに目を伏せる先生に、ドクリと心臓が跳ねる。
「お酒が欲しいんです」
俺の腕に抱きついて、柔らかな身体を押し当ててくる先生にくらくらとした。
砦からこの街に来て、そう言う事をする場所と言えば酒場だ。
二階が貸部屋となっているので、少し飲んでから行ってもいいし、酒を持ち込んでもいい。
街に着いて早々に向かうのもどうかと思っていたが、先生はそれを望んでいた。
やはり俺は身体だけの存在なんだろうか。
それでも先生との行為を思えば、俺は我を忘れそうになり、必死で心を落ち着かせた。
結果、先生が求めていたのは俺でも俺の身体でも無く酒だった。
ここ最近の俺の悩みは何だったのか。
団長にまで相談してしまったのに、これからどうしたらいいんだ。
「また隊長さんと一緒に飲みたいなって思って」
俺が途方にくれていると、先生はのんきな顔で微笑んだ。
思えば最近は気まずさや恥ずかしさから、先生とゆっくり酒も飲めずにいた。
「そうだな。美味い酒を買いに行こう」
恋心を自覚して、一線を越える覚悟も持てたんだ。先生にも好きになって貰えるように、努力していけばいい。
俺は先生の手を引き、酒屋へと向かった。
「買ってもらっちゃって、いいんですか?」
先生は選んだ酒瓶を大事そうに抱えている。
「ご褒美が欲しかったんだろう?」
「ああ、あー、はは、そう、ですね」
「もっと大きくなくていいのか?」
先生が選んだのは普通サイズの果実酒だった。樽じゃなくていいんだろうか。
「え、いや、これぐらいが、ちょうどいいです」
先生は何だかそわそわと落ち着かない様子だ。
「買ってくる。先生は待っていてくれ」
先生から酒瓶を取り上げると、俺は金を払いに向かった。
これを買ったら用事が済んでしまう。
先生はもう砦に帰るつもりなんだろうか。
「隊長さん、ありがとうございました。さっそく今晩、一緒に飲みませんか?」
「いや、それは止めておこう」
俺の言葉に先生は悲しそうな顔をした。先生も俺と飲む事を楽しみにしてくれていたなら嬉しい。
「折角街まで来たんだ。さっきの店で飲んでいかないか?」
やはりこのまま帰るのは惜しくて、俺は酒場に先生を誘った。下心は無い訳でもないが、何より先生ともっと一緒にいたかった。
「望むところです」
漢らしい台詞を言った割に、先生は酒場では大人しかった。
俺が腰を抱けば落ち着かなさそうにして、軽くキスをすれば「人前ですよ!」と顔を真っ赤にしていた。
そう言えば以前、この世界に来るまでは奥手で純情な人間だったと言っていたが、案外本当なのかもしれない。
「今日は大人しいんだな」
「あっ、んっ……」
耳元で囁いて、ついでに首筋に吸い付けば、先生は可愛らしい声を漏らした。
今まで先生にされた事を考えれば、これぐらいいいだろう。
「隊長さんは、今日は、なにか、あの……」
視線を彷徨わせ、戸惑いの表情を浮かべられると、もっと先生を困らせたくなった。
「そんな反応をされると、我慢できなくなる」
キスをして、離れ際に先生の唇を舌先で舐めると、先生の身体は分かりやすくビクリと反応した。
「が、がが、我慢?」
もっと凄い事を自分からしてきた事もあるのに、こんなに動揺するのはなぜだろう。
やはり治療後の先生はおかしくなっていて、これが本来の先生なんだろうか。
いやでも、俺の股間を凝視している所を見ると、先生は先生だな。
さすがにまだ分かるほど勃ってはいないが、そんなに見つめられると、勃たせて見せつけたくなる。
先生はグラスの酒を一気にあおると、大きく息を吐いた。
「ちょっと、冷静になりましょう」
「それは無理だ」
耳にキスするようにして囁くと、先生は目を見開いて俺を見つめた。
「えー、あの、まずは確認ですが、隊長さんは、その……」
先生は俺が注いだ酒をまた一気に飲み干した。あまり強くないのに大丈夫だろうか。
「……リリーさんとは、どういったご関係で?」
今度は俺が一気に酒をあおる番だった。
なぜ今リリーの事を聞くのか分からないが、先生には話しておくべきだと思っていたから丁度いい。
とは言え、先生の反応を考えると緊張してしまう。
「俺が十五の時、リリーが下女として砦に来た。俺は砦の子供で女子寮で育ったから、騎士になった後もよく女子寮に顔を出していたんだ。リリーとはそこで出会い、付き合う事になった」
「あの、リリーさんっておいくつなんですか?」
「俺と付き合っていた時は二十七だったから、今は三十七か」
先生は驚いた顔をしていたが、それ以上何も言わなかった。
「リリーは本気では無かったんだろうな。付き合う事になっても、俺を弟のように見ていたんだと思う。俺は大人の男として扱って欲しくて、毎晩リリーの部屋に忍び込んだ」
先生の顔が見られなくて、俺は手元のグラスに視線を落とした。
「いや、違うな。ただ己の欲望のために、忍び込んでは毎晩明け方近くまで抱いた。リリーは俺を受け入れてはくれていたが、無理が祟って体調を崩してしまったんだ」
そこまで言うと、俺はグラスの酒を飲み干した。
「高熱が出て一月程静養が必要な程、俺はリリーを追い込んでしまった。当時俺がいた第一部隊の隊長だった今の団長からは、二度と女を抱くなと言ってボコボコに殴られた。女子寮への出入りも禁止されて、リリーとはそれっきりだ」
「だから、女を抱けないんですね」
「……ああ」
俺は自分の欲望が怖い。全てをぶつけてしまえば、また傷つけてしまう。
「リリーさんは、隊長さんの幸せを願ってましたよ」
「ああ、リリーは隊長、今は団長だな、団長にも受け入れた私が悪いと言って、俺を責める事は無かった。今でも心配してくれているのは知っている」
「そう、なんですね……」
先生は何か考えながら、酒を飲んでいる。俺が話している時にもグイグイ飲んでいたが、大丈夫だろうか。
「たいちょーさん、私……」
先生は焦点の合わない瞳で俺を見つめ、小さな手を俺の手に重ねてきた。
「たいちょーさんが……」
先生はそのまま倒れるように俺にもたれ掛かる。
「たいちょーさん……好き……いっぱ、い……して……」
先生の言葉に答えるように、俺は先生をきつく抱きしめた。
俺もいっぱいしたい。でも、初めからいっぱいは駄目だ。加減が分かるまでは、控えめにしておいた方がいいだろう。
「ロベルト……ふの、う……」
「何?」
ロベルトって、医官の爺さんか?それとも他の騎士か?
なぜそこで俺以外の男の名前が出るんだ。
「ロベルトって誰だ?ふのうって何だ?先生?」
先生は幸せそうに眠っていた。
二階に連れて行く事も考えたが、そのまま朝まで起きない可能性も考えて、俺は先生を背負って砦まで戻った。
最後の言葉は気になるが、俺の過去を知ったうえで、それでも先生は俺を好きだと言ってくれた。
想いが通じた幸福感と、先生の柔らかな感触や匂いに、砦まではあっという間だった。
部屋に着くまでに何人かに見られたが、まだ早い時間だし、変な誤解をされる事は無いだろう。
先生をベッドの上に横たえると、俺はドレスを脱がせた。
脱がしたのは借り物のドレスがしわになるといけないからで、脱がす時に肌に触れてしまったのも不可抗力だ。
下着も剥ぎ取ってやりたくなるが、もう欲望には負けないと誓った。
俺は隠すように布団を掛けると、先生の耳元に口を寄せた。
「先生、俺も先生が好きだ」
先生は寝ていてもくすぐったそうに身を捩った。
「お休み、先生」
俺は先生の頬にキスをすると、静かに部屋を後にした。
俺は先生が好きだ。
不運を嘆く事なく状況を受け入れて、日々を懸命に過ごす先生にどうしようもなく惹かれている。
柔らかそうな胸を揉み、細い腰回りを撫で回し、黒い茂みに押し入るのは俺であって欲しい。
いや、だからと言って欲望をぶつけるような事はしない……ように努力するつもりだ。
先生は俺の事をどう思っているんだろうか。
街に来るまでに聞いた先生の好みから、俺は大きく外れている。
他の男としようともしていたし、俺の身体だけを求めているんだろうか。
そう思うとなんか卑猥だな……
ともかく、ビラシュッドの街に着くと、先生は人の多さに驚いていた。
キョロキョロと物珍しそうにしている様子を見ると、先生の故郷は案外田舎だったのかもしれない。
手をつないで屋台を見て歩くと、何だか恋人みたいでこそばゆかった。
何か買うか聞くと、先生は俺の顔を見上げ頬を赤く染めた。
「あの、私、欲しいものがあって」
恥ずかしそうに目を伏せる先生に、ドクリと心臓が跳ねる。
「お酒が欲しいんです」
俺の腕に抱きついて、柔らかな身体を押し当ててくる先生にくらくらとした。
砦からこの街に来て、そう言う事をする場所と言えば酒場だ。
二階が貸部屋となっているので、少し飲んでから行ってもいいし、酒を持ち込んでもいい。
街に着いて早々に向かうのもどうかと思っていたが、先生はそれを望んでいた。
やはり俺は身体だけの存在なんだろうか。
それでも先生との行為を思えば、俺は我を忘れそうになり、必死で心を落ち着かせた。
結果、先生が求めていたのは俺でも俺の身体でも無く酒だった。
ここ最近の俺の悩みは何だったのか。
団長にまで相談してしまったのに、これからどうしたらいいんだ。
「また隊長さんと一緒に飲みたいなって思って」
俺が途方にくれていると、先生はのんきな顔で微笑んだ。
思えば最近は気まずさや恥ずかしさから、先生とゆっくり酒も飲めずにいた。
「そうだな。美味い酒を買いに行こう」
恋心を自覚して、一線を越える覚悟も持てたんだ。先生にも好きになって貰えるように、努力していけばいい。
俺は先生の手を引き、酒屋へと向かった。
「買ってもらっちゃって、いいんですか?」
先生は選んだ酒瓶を大事そうに抱えている。
「ご褒美が欲しかったんだろう?」
「ああ、あー、はは、そう、ですね」
「もっと大きくなくていいのか?」
先生が選んだのは普通サイズの果実酒だった。樽じゃなくていいんだろうか。
「え、いや、これぐらいが、ちょうどいいです」
先生は何だかそわそわと落ち着かない様子だ。
「買ってくる。先生は待っていてくれ」
先生から酒瓶を取り上げると、俺は金を払いに向かった。
これを買ったら用事が済んでしまう。
先生はもう砦に帰るつもりなんだろうか。
「隊長さん、ありがとうございました。さっそく今晩、一緒に飲みませんか?」
「いや、それは止めておこう」
俺の言葉に先生は悲しそうな顔をした。先生も俺と飲む事を楽しみにしてくれていたなら嬉しい。
「折角街まで来たんだ。さっきの店で飲んでいかないか?」
やはりこのまま帰るのは惜しくて、俺は酒場に先生を誘った。下心は無い訳でもないが、何より先生ともっと一緒にいたかった。
「望むところです」
漢らしい台詞を言った割に、先生は酒場では大人しかった。
俺が腰を抱けば落ち着かなさそうにして、軽くキスをすれば「人前ですよ!」と顔を真っ赤にしていた。
そう言えば以前、この世界に来るまでは奥手で純情な人間だったと言っていたが、案外本当なのかもしれない。
「今日は大人しいんだな」
「あっ、んっ……」
耳元で囁いて、ついでに首筋に吸い付けば、先生は可愛らしい声を漏らした。
今まで先生にされた事を考えれば、これぐらいいいだろう。
「隊長さんは、今日は、なにか、あの……」
視線を彷徨わせ、戸惑いの表情を浮かべられると、もっと先生を困らせたくなった。
「そんな反応をされると、我慢できなくなる」
キスをして、離れ際に先生の唇を舌先で舐めると、先生の身体は分かりやすくビクリと反応した。
「が、がが、我慢?」
もっと凄い事を自分からしてきた事もあるのに、こんなに動揺するのはなぜだろう。
やはり治療後の先生はおかしくなっていて、これが本来の先生なんだろうか。
いやでも、俺の股間を凝視している所を見ると、先生は先生だな。
さすがにまだ分かるほど勃ってはいないが、そんなに見つめられると、勃たせて見せつけたくなる。
先生はグラスの酒を一気にあおると、大きく息を吐いた。
「ちょっと、冷静になりましょう」
「それは無理だ」
耳にキスするようにして囁くと、先生は目を見開いて俺を見つめた。
「えー、あの、まずは確認ですが、隊長さんは、その……」
先生は俺が注いだ酒をまた一気に飲み干した。あまり強くないのに大丈夫だろうか。
「……リリーさんとは、どういったご関係で?」
今度は俺が一気に酒をあおる番だった。
なぜ今リリーの事を聞くのか分からないが、先生には話しておくべきだと思っていたから丁度いい。
とは言え、先生の反応を考えると緊張してしまう。
「俺が十五の時、リリーが下女として砦に来た。俺は砦の子供で女子寮で育ったから、騎士になった後もよく女子寮に顔を出していたんだ。リリーとはそこで出会い、付き合う事になった」
「あの、リリーさんっておいくつなんですか?」
「俺と付き合っていた時は二十七だったから、今は三十七か」
先生は驚いた顔をしていたが、それ以上何も言わなかった。
「リリーは本気では無かったんだろうな。付き合う事になっても、俺を弟のように見ていたんだと思う。俺は大人の男として扱って欲しくて、毎晩リリーの部屋に忍び込んだ」
先生の顔が見られなくて、俺は手元のグラスに視線を落とした。
「いや、違うな。ただ己の欲望のために、忍び込んでは毎晩明け方近くまで抱いた。リリーは俺を受け入れてはくれていたが、無理が祟って体調を崩してしまったんだ」
そこまで言うと、俺はグラスの酒を飲み干した。
「高熱が出て一月程静養が必要な程、俺はリリーを追い込んでしまった。当時俺がいた第一部隊の隊長だった今の団長からは、二度と女を抱くなと言ってボコボコに殴られた。女子寮への出入りも禁止されて、リリーとはそれっきりだ」
「だから、女を抱けないんですね」
「……ああ」
俺は自分の欲望が怖い。全てをぶつけてしまえば、また傷つけてしまう。
「リリーさんは、隊長さんの幸せを願ってましたよ」
「ああ、リリーは隊長、今は団長だな、団長にも受け入れた私が悪いと言って、俺を責める事は無かった。今でも心配してくれているのは知っている」
「そう、なんですね……」
先生は何か考えながら、酒を飲んでいる。俺が話している時にもグイグイ飲んでいたが、大丈夫だろうか。
「たいちょーさん、私……」
先生は焦点の合わない瞳で俺を見つめ、小さな手を俺の手に重ねてきた。
「たいちょーさんが……」
先生はそのまま倒れるように俺にもたれ掛かる。
「たいちょーさん……好き……いっぱ、い……して……」
先生の言葉に答えるように、俺は先生をきつく抱きしめた。
俺もいっぱいしたい。でも、初めからいっぱいは駄目だ。加減が分かるまでは、控えめにしておいた方がいいだろう。
「ロベルト……ふの、う……」
「何?」
ロベルトって、医官の爺さんか?それとも他の騎士か?
なぜそこで俺以外の男の名前が出るんだ。
「ロベルトって誰だ?ふのうって何だ?先生?」
先生は幸せそうに眠っていた。
二階に連れて行く事も考えたが、そのまま朝まで起きない可能性も考えて、俺は先生を背負って砦まで戻った。
最後の言葉は気になるが、俺の過去を知ったうえで、それでも先生は俺を好きだと言ってくれた。
想いが通じた幸福感と、先生の柔らかな感触や匂いに、砦まではあっという間だった。
部屋に着くまでに何人かに見られたが、まだ早い時間だし、変な誤解をされる事は無いだろう。
先生をベッドの上に横たえると、俺はドレスを脱がせた。
脱がしたのは借り物のドレスがしわになるといけないからで、脱がす時に肌に触れてしまったのも不可抗力だ。
下着も剥ぎ取ってやりたくなるが、もう欲望には負けないと誓った。
俺は隠すように布団を掛けると、先生の耳元に口を寄せた。
「先生、俺も先生が好きだ」
先生は寝ていてもくすぐったそうに身を捩った。
「お休み、先生」
俺は先生の頬にキスをすると、静かに部屋を後にした。
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