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「そしてオーブリー様があたしを選んだのは、あたしの容姿が誰より優れているから。ですよね? オーブリー様」
ミラベルと親しかった従者の前で、その通りと断言できるほど、オーブリーの神経は図太くなかった。
屋敷に連れ戻されることも覚悟したが、従者は、そうですか、と告げたあと、すっと後ろに下がった。なにも言われないことに、かえって恐怖を感じていたが、マルヴィナが「理解してくれたみたいですね」と微笑んだことで、そうなのかと無理やり納得してみた。
「さて。今日はどのようにして、あたしを楽しませてくれるのですか?」
ワクワクするマルヴィナに、オーブリーがすまなそうに軽く頭を下げた。
「実は、父上宛の手紙を書くのに、朝方までかかってしまいまして。でも、そのかいあって、満足いく内容になったと思います。ですがそのせいで、デートプランを考える時間がなくなってしまいました。ですから今日は、マルヴィナ嬢の好きなところにお連れするというのはどうでしょう」
頑張りましたね。
そんな返しすら期待していたオーブリーに、マルヴィナは不機嫌丸出しに「嘘でしょう」と、眉をひそめた。
ミラベルと親しかった従者の前で、その通りと断言できるほど、オーブリーの神経は図太くなかった。
屋敷に連れ戻されることも覚悟したが、従者は、そうですか、と告げたあと、すっと後ろに下がった。なにも言われないことに、かえって恐怖を感じていたが、マルヴィナが「理解してくれたみたいですね」と微笑んだことで、そうなのかと無理やり納得してみた。
「さて。今日はどのようにして、あたしを楽しませてくれるのですか?」
ワクワクするマルヴィナに、オーブリーがすまなそうに軽く頭を下げた。
「実は、父上宛の手紙を書くのに、朝方までかかってしまいまして。でも、そのかいあって、満足いく内容になったと思います。ですがそのせいで、デートプランを考える時間がなくなってしまいました。ですから今日は、マルヴィナ嬢の好きなところにお連れするというのはどうでしょう」
頑張りましたね。
そんな返しすら期待していたオーブリーに、マルヴィナは不機嫌丸出しに「嘘でしょう」と、眉をひそめた。
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