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7.攻め視点
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魔王様 視点
出会いからレヴィス視点の前くらいまで
-
『おい、そこのモノは何だ』
はじめてレヴィスを見た時、思わずそう部下に尋ねた。
その日は魔界の端に天使の気配を察し、いくらかの部下を率いて討伐へと向かった後だった。敵は弱く、こちらの姿を見ただけで早い逃げ足で消え去ってしまった。いささか肩透かしをくらった気分で、どうせだから民の様子を見回りながら城へ戻ろうかと魔獣の背に揺られていたところだった。
他の悪魔とともに地面にべたりと這いつくばった、黒ずんだ物体。
だが他の者よりも二回りは小さい。辛うじて人の形をしているが、髪の毛からは色が抜け落ち、手足は木の根の精霊かのように痩せている。まだ生きているだろうに虫があたりから飛んできては止まっていた。
自分の良く見知った悪魔とはあまりにも違い過ぎる風貌に、彼が魔族の子供であることは分かっていたが、信じられない思いで部下に尋ねた。
『孤児のようでございます』
『孤児か……これも、天使どもが無為な力を行使するせいだな。人間に加護など与えても碌なことをしない』
天界と魔界は長く熾烈な戦いを繰り広げている。いつ始まったのかすら定かではない程、長く。延々と繰り広げられる争い。その力関係はこのまま永遠に拮抗し続けるかのように見えた。だがこの数百年、天使たちが今までとは違う争い方をするようになってきたのだ。
人間に加護を与え、悪魔こそが人間を苦しめる存在だと吹聴する。愚かな人間は当然のように悪魔を恐れ、害をなさないほど弱い悪魔でさえも人類の敵だと刃を向けるようになってきたのだ。
強い魔族にとっては人間など敵ではない。だが殺しても殺しても無数に湧く虫のような人間に、力のない悪魔や魔獣は少しづつではあるがその命を刈り取られていっていた。
そしてその結果が、目の前でみすぼらしい格好で、飢え、半分死にかけているような憐れな魔族の子供だ。
狡猾な天使どもめ。つくづく忌々しい。
苛立ちを隠さずに舌打ちすると、部下も痛ましい瞳でその痩せた子供を見下ろした。
『仰る通りで』
魔界はらせん状にできており、最深部に魔王城がある。城から遠い、浅い部分ではどうしても弱い魔族や魔獣ばかりになる。低位の魔族は縛られることを嫌う者が多いせいで、集団で襲ってくる天使や人間からだと、個々の力で打ち勝てない場合はあっさりと殺されてしまうことが多い。どうしたものか。部下とその場で対策を話すが結論はでない。
俺は魔力だけで魔王に選ばれた。
魔王というのはそういうものだ。
血筋もしがらみも関係ない。
ただ力があるもの。統べることができるもの。
なのに、守ることはこれほどにも難しいのか。
その時ふと、頭を下げていた薄汚れた子供が顔を上げた。
顔を上げてこちらを真っすぐ見たのだ。
なぜか驚いたような丸い瞳と、同じように丸くぽかんと開かれた口。
泥に汚れた頬。油か汚れか分からないが、固まって額に張り付く髪。
艶のない肌もひび割れた唇も、どれも魅力的とは言い難いはずなのに……なぜかゾクリとしたものが背筋を走った。
じっと見つめられ逸らされることのない瞳。
透き通るようなその色が、妙に心地いい。
『____名は?』
『……なまえ』
名前を聞くが、目の前の子供は何度も口をぱくぱくと動かすと、涙目になって固まった。じわりと涙に潤んだ瞳は、だが逸らされることはなかった。
……小動物を苛めている気分だな。
魔獣から降り立つと、引き連れている部下たちが一斉にざわりとどよめき、彼らも急ぎ地面へと足を着ける。
怯えて逃げられないように、と少年を腕に抱え上げると、ざわめいていた部下たちは今度は水を打ったように静まり返った。
『名前がないのか?』
『……あ、……あ、あります!……でも、覚えていなくて』
『そうか』
つっかえながらゆっくりと話す少年。しかも自分の名前も分からない。腕に抱いた体は驚くほど軽く、このまま誰にも庇護されなければ、いずれ命の炎は消え去ってしまうかもしれない。それほどに弱い存在。
腕の中でふるふると小さく震える少年に、おそらく誰も気が付かないほど小さく笑った。
『では思い出すまで、我が城にいるといい』
そう言って彼をほぼ無理やり、魔王城まで連れ去ったのだ。
生まれてはじめての、妙に心をざわめかせる存在。彼を腕の中に収めていると妙に気分が高揚した。いつ消えてしまってもおかしくない命を拾った。ただそれだけのことなのに、浮かれているといってもおかしくないほど、心が沸き立った。
体を洗い、身なりを整え、栄養のあるものを食べさせる。薄汚かった子供は、垢を落とされこざっぱりと整えられて、顔に血の気が戻った。小奇麗になったが、平凡の域を越えない少年に、美形ぞろいの上位魔族たちがあれこれと文句を言うが視線で黙らせた。
確かに煌びやかな金剛石のような輝きはない。だがひっそりと淡い光を放つ、月長石のようではないか。派手に見せびらかすためではなく、自分のためだけにそっと懐にしまい込みたくなる、そんな美しさがあるではないか。
下男として使うのはどうか、と言う側近を睨み、それまで席の空いていた小姓に取り立てる。
お仕着せを着せられておずおずと所在無さげに立つ少年を見て、ひどく満足した。
ああ、名前がないと不便だな。何にしようか。
閨で呼ぶのには長すぎないものがいい。だがあまりに簡素でも可哀そうだ。
浮かれた頭でそんなことを考えながら、執務室に戻ると、どうやら待ち構えていたらしい先客がいた。
広いはずの部屋が狭く見えるほど逞しい巨大な体。燃え盛る炎を思わせる赤髪に日に焼けた褐色の肌。ゼーだ。将軍として軍の一部の指揮を任せている男は、太い首をぐるりと回してこちらを見ると、にやりと笑った。
『何やってんですか。人さらい』
長すぎるほど長い付き合いのせいか、魔王相手に失敬にも思える口調。そのことを咎めるつもりはない。が、指図されるつもりはない。
『気に入ったから手に入れた。文句でもあるのか』
『いえいえ。ないですよ、魔王様。この魔界ではすべてがあなたの思い通りだ』
視線でそこをどけ、と示すとゼーは慇懃に腰を折った。
当たり前だ。実力主義のこの地で、俺に文句を言える者がいるわけがない。しかも別に大量虐殺をしたわけでも、街を焼き払ったわけでもない。ただ子供を一人拾ってきただけだ。見ようによっては彼を救ったと言ってもいい。
ゼーもそれは分かっているはずだ。おどけたように軽い口調で俺をたたえる言葉をいくつか言うと、偉大なる魔王様に逆らう訳がないと笑いながら言い放った。
『用はそれだけか』
『それだけ、と言われればそうなんですが……ああ、でも一つだけ先に忠告させてください。あの子供に手を出すのは、もう数百年は待った方がいいですよ』
ずいぶんと暇なようだな、とこちらが言う前に、ゼーはにたにたと笑いながら呟いた。
その言葉に、思わずぴたりと動きを止める。
数百年、だと?
天の作った倫理観なぞ魔族には関係はない。人間の理とも別の次元で生きている。まだ年を聞いていないが、あまりにも子供ならば、少し待ってやろうかとは確かに思ったが……数百年?なぜそんな悠長に待つ必要がある。
『……なぜだ』
『見ての通り、あの子供は極度の栄養失調に魔力失調、今まで碌な栄養を長いこと摂っていなかったんでしょうね。他の低位魔族に比べても貧弱です。あんなちいっさい器に魔王様の魔力を注ぎ込んだら、一瞬で灰になるか、それともはじけ飛ぶか……。淫魔の血でもひいていれば別ですが』
栄養失調に魔力失調。それは見ても分かった。それほどに彼はやせ細っていた、が。
『あれは……それほど脆いか?』
『かと思いますよ。数回でぶっ壊れてもいいっていうなら数年後にはお相手できるでしょうけど』
『壊れていいわけあるか』
苛立ちのままに言うとゼーは口を噤んで肩をすくめた。
『それでは、残念ながらしばらくおあずけですね』
まったく残念そうではないゼーの表情が癪に障る。
『まぁ、あの子が育つまでは他の淫魔なんかを抱いておいてください。どっかから精気は取らないといけないんですからね』
そう言い放ったゼーは、それでは失礼いたしますと華麗な礼をすると部屋を退出していく。
間抜けに部屋に残されたのは、ゼーの言葉に頭を抱える自分ばかりだった。
『数百年、だと……?』
魔族にとっては待てない時間じゃない、はずだ。なのに途方もなく長く感じる。すぐにでも自分のものにできると思ったのに。するりと躱されたようで。心の奥にじわりと歪な執着が芽生えたのを感じた。
出会いからレヴィス視点の前くらいまで
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『おい、そこのモノは何だ』
はじめてレヴィスを見た時、思わずそう部下に尋ねた。
その日は魔界の端に天使の気配を察し、いくらかの部下を率いて討伐へと向かった後だった。敵は弱く、こちらの姿を見ただけで早い逃げ足で消え去ってしまった。いささか肩透かしをくらった気分で、どうせだから民の様子を見回りながら城へ戻ろうかと魔獣の背に揺られていたところだった。
他の悪魔とともに地面にべたりと這いつくばった、黒ずんだ物体。
だが他の者よりも二回りは小さい。辛うじて人の形をしているが、髪の毛からは色が抜け落ち、手足は木の根の精霊かのように痩せている。まだ生きているだろうに虫があたりから飛んできては止まっていた。
自分の良く見知った悪魔とはあまりにも違い過ぎる風貌に、彼が魔族の子供であることは分かっていたが、信じられない思いで部下に尋ねた。
『孤児のようでございます』
『孤児か……これも、天使どもが無為な力を行使するせいだな。人間に加護など与えても碌なことをしない』
天界と魔界は長く熾烈な戦いを繰り広げている。いつ始まったのかすら定かではない程、長く。延々と繰り広げられる争い。その力関係はこのまま永遠に拮抗し続けるかのように見えた。だがこの数百年、天使たちが今までとは違う争い方をするようになってきたのだ。
人間に加護を与え、悪魔こそが人間を苦しめる存在だと吹聴する。愚かな人間は当然のように悪魔を恐れ、害をなさないほど弱い悪魔でさえも人類の敵だと刃を向けるようになってきたのだ。
強い魔族にとっては人間など敵ではない。だが殺しても殺しても無数に湧く虫のような人間に、力のない悪魔や魔獣は少しづつではあるがその命を刈り取られていっていた。
そしてその結果が、目の前でみすぼらしい格好で、飢え、半分死にかけているような憐れな魔族の子供だ。
狡猾な天使どもめ。つくづく忌々しい。
苛立ちを隠さずに舌打ちすると、部下も痛ましい瞳でその痩せた子供を見下ろした。
『仰る通りで』
魔界はらせん状にできており、最深部に魔王城がある。城から遠い、浅い部分ではどうしても弱い魔族や魔獣ばかりになる。低位の魔族は縛られることを嫌う者が多いせいで、集団で襲ってくる天使や人間からだと、個々の力で打ち勝てない場合はあっさりと殺されてしまうことが多い。どうしたものか。部下とその場で対策を話すが結論はでない。
俺は魔力だけで魔王に選ばれた。
魔王というのはそういうものだ。
血筋もしがらみも関係ない。
ただ力があるもの。統べることができるもの。
なのに、守ることはこれほどにも難しいのか。
その時ふと、頭を下げていた薄汚れた子供が顔を上げた。
顔を上げてこちらを真っすぐ見たのだ。
なぜか驚いたような丸い瞳と、同じように丸くぽかんと開かれた口。
泥に汚れた頬。油か汚れか分からないが、固まって額に張り付く髪。
艶のない肌もひび割れた唇も、どれも魅力的とは言い難いはずなのに……なぜかゾクリとしたものが背筋を走った。
じっと見つめられ逸らされることのない瞳。
透き通るようなその色が、妙に心地いい。
『____名は?』
『……なまえ』
名前を聞くが、目の前の子供は何度も口をぱくぱくと動かすと、涙目になって固まった。じわりと涙に潤んだ瞳は、だが逸らされることはなかった。
……小動物を苛めている気分だな。
魔獣から降り立つと、引き連れている部下たちが一斉にざわりとどよめき、彼らも急ぎ地面へと足を着ける。
怯えて逃げられないように、と少年を腕に抱え上げると、ざわめいていた部下たちは今度は水を打ったように静まり返った。
『名前がないのか?』
『……あ、……あ、あります!……でも、覚えていなくて』
『そうか』
つっかえながらゆっくりと話す少年。しかも自分の名前も分からない。腕に抱いた体は驚くほど軽く、このまま誰にも庇護されなければ、いずれ命の炎は消え去ってしまうかもしれない。それほどに弱い存在。
腕の中でふるふると小さく震える少年に、おそらく誰も気が付かないほど小さく笑った。
『では思い出すまで、我が城にいるといい』
そう言って彼をほぼ無理やり、魔王城まで連れ去ったのだ。
生まれてはじめての、妙に心をざわめかせる存在。彼を腕の中に収めていると妙に気分が高揚した。いつ消えてしまってもおかしくない命を拾った。ただそれだけのことなのに、浮かれているといってもおかしくないほど、心が沸き立った。
体を洗い、身なりを整え、栄養のあるものを食べさせる。薄汚かった子供は、垢を落とされこざっぱりと整えられて、顔に血の気が戻った。小奇麗になったが、平凡の域を越えない少年に、美形ぞろいの上位魔族たちがあれこれと文句を言うが視線で黙らせた。
確かに煌びやかな金剛石のような輝きはない。だがひっそりと淡い光を放つ、月長石のようではないか。派手に見せびらかすためではなく、自分のためだけにそっと懐にしまい込みたくなる、そんな美しさがあるではないか。
下男として使うのはどうか、と言う側近を睨み、それまで席の空いていた小姓に取り立てる。
お仕着せを着せられておずおずと所在無さげに立つ少年を見て、ひどく満足した。
ああ、名前がないと不便だな。何にしようか。
閨で呼ぶのには長すぎないものがいい。だがあまりに簡素でも可哀そうだ。
浮かれた頭でそんなことを考えながら、執務室に戻ると、どうやら待ち構えていたらしい先客がいた。
広いはずの部屋が狭く見えるほど逞しい巨大な体。燃え盛る炎を思わせる赤髪に日に焼けた褐色の肌。ゼーだ。将軍として軍の一部の指揮を任せている男は、太い首をぐるりと回してこちらを見ると、にやりと笑った。
『何やってんですか。人さらい』
長すぎるほど長い付き合いのせいか、魔王相手に失敬にも思える口調。そのことを咎めるつもりはない。が、指図されるつもりはない。
『気に入ったから手に入れた。文句でもあるのか』
『いえいえ。ないですよ、魔王様。この魔界ではすべてがあなたの思い通りだ』
視線でそこをどけ、と示すとゼーは慇懃に腰を折った。
当たり前だ。実力主義のこの地で、俺に文句を言える者がいるわけがない。しかも別に大量虐殺をしたわけでも、街を焼き払ったわけでもない。ただ子供を一人拾ってきただけだ。見ようによっては彼を救ったと言ってもいい。
ゼーもそれは分かっているはずだ。おどけたように軽い口調で俺をたたえる言葉をいくつか言うと、偉大なる魔王様に逆らう訳がないと笑いながら言い放った。
『用はそれだけか』
『それだけ、と言われればそうなんですが……ああ、でも一つだけ先に忠告させてください。あの子供に手を出すのは、もう数百年は待った方がいいですよ』
ずいぶんと暇なようだな、とこちらが言う前に、ゼーはにたにたと笑いながら呟いた。
その言葉に、思わずぴたりと動きを止める。
数百年、だと?
天の作った倫理観なぞ魔族には関係はない。人間の理とも別の次元で生きている。まだ年を聞いていないが、あまりにも子供ならば、少し待ってやろうかとは確かに思ったが……数百年?なぜそんな悠長に待つ必要がある。
『……なぜだ』
『見ての通り、あの子供は極度の栄養失調に魔力失調、今まで碌な栄養を長いこと摂っていなかったんでしょうね。他の低位魔族に比べても貧弱です。あんなちいっさい器に魔王様の魔力を注ぎ込んだら、一瞬で灰になるか、それともはじけ飛ぶか……。淫魔の血でもひいていれば別ですが』
栄養失調に魔力失調。それは見ても分かった。それほどに彼はやせ細っていた、が。
『あれは……それほど脆いか?』
『かと思いますよ。数回でぶっ壊れてもいいっていうなら数年後にはお相手できるでしょうけど』
『壊れていいわけあるか』
苛立ちのままに言うとゼーは口を噤んで肩をすくめた。
『それでは、残念ながらしばらくおあずけですね』
まったく残念そうではないゼーの表情が癪に障る。
『まぁ、あの子が育つまでは他の淫魔なんかを抱いておいてください。どっかから精気は取らないといけないんですからね』
そう言い放ったゼーは、それでは失礼いたしますと華麗な礼をすると部屋を退出していく。
間抜けに部屋に残されたのは、ゼーの言葉に頭を抱える自分ばかりだった。
『数百年、だと……?』
魔族にとっては待てない時間じゃない、はずだ。なのに途方もなく長く感じる。すぐにでも自分のものにできると思ったのに。するりと躱されたようで。心の奥にじわりと歪な執着が芽生えたのを感じた。
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