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●相談
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しおりを挟む「実はさ・・・隆也君って私の事どう考えているんだろう・・・って思って・・・」
「はぁ!?」
私はまどかの言葉に、耳を疑った。
隆也がまどかをどう思っているかって・・・
そんな事、わかりたくないほどわかる。
とってもとっても大好き!
その一言。
大切にしてるはず。
なんといってもまどかは隆也の初恋なのだから。
「何か私・・・隆也君に想われてる自信ないんだ・・・」
まどかはため息をついた。
私は、さっぱりわからなかった・・・
まどかは何で隆也にあんなに強く想われてるってわからないのだろう・・・
もしかして相当鈍い・・・?
「ねぇ、何でそんな風に思うの?何か隆也に言われた?」
「ううん・・・別に隆也君に何かを言われたとかじゃないの」
「じゃ、何で?」
「う・・・ん・・・実はね・・・隆也君、もうつきあいはじめてから結構経つのに、エッチ求めて来ないんだよ・・・」
「ブ!」
思わず口に含んでいたパンを、ふきだしそうになってしまった。
思いがけないまどかの言葉に、かなり驚いた。
正直予想していなかった・・・
まどかは顔をりんごみたいに真っ赤にして、うつむいてしまった。
私ときたら、パンを吹き出しそうになるのをこらえたら、喉にパンがつっかえてむせてしまった。
ゴホゴホと咳が止まらない。
数分ずっと咳き込んで、ようやく少しづつ咳が治まってきた。
まどかは困ったような、恥ずかしそうな顔をしている。
ペットボトルのお茶を一口飲んで、ようやく咳はしゃべれる程度には治まってくれた。
「正直驚いた・・・まどかの口からそんな言葉が出るなんてさ」
私はまだ少々咳き込みながらも、何とかそう言った。
「うん・・・私もかなり言うの恥ずかしかったよ・・・ごめんね、由希。驚かせて」
「そんな事は全然いいけどさ。でも隆也はまどかの事、本当に好きだと思うよ。まどかの事大事にしたいから、エッチを求めて来ないんじゃないかな?」
私の言った事は本当だ。
何ていっても隆也本人が私に相談してきたくらいだから。
まどかを大事にしたいって、本当に思ってると思う。
「でも、隆也君・・・他の女の人とエッチしてるみたいなんだよね・・・」
“え・・・!?”
ドキンとする。
心臓がバクンと大きくする。
何で、まどかはこんな事言うんだろう?
まさか・・・
私と隆也の事、気づいてる・・・?
「何でそう思うの?」
私はおそるおそる聞く。
声がかすかに震えそうになるのを、必死で隠す。
「ん・・・何か勘・・・かな。別に確証はないんだけどね。でも時々隆也君の体から、何か甘い香りがしたりするの」
「甘い香り?」
「うん。何か香水なのかなぁ・・・よくわかんないけど、男の人には似合わない香り」
「そんなの気のせいじゃないの?香りなんて街に行けば、かなりつくでしょ?」
「そうかなぁ・・・でも、私すごく鼻がいいから、そういうの敏感でさ」
思わず私は自分の香りを確認したくなった。
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