私は元カレの都合のいい女です

鈴ーりんー

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●相談

5

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隆也の体についた香りは私の香りなのだろうか。

私は普段、香水はつけていない。

でもフローラルの香りのするボディパウダーは時々つけている。

もしかしてその香り?


まさか、まどかがこんな事に気づくなんて思わなかった・・・


どうしたらいいのかわからなくなって頭がグルグルする。


「どう思う?由希?」


まどかが真剣な顔で、聞いてくる。

私は気持ちを落ち着かせるためと、何を言うか考える為に、テーブルに置いてあるパンを再び口に運んだ。


“落ち着け・・・私”


「隆也はまどかの事が大好きだと思うよ。だから浮気とかはしてないと思う」


私はきっぱりと言った。

これは本当の事。


私の存在は浮気ですらない。

ただの性欲処理なのだから。

あくまで、体だけのつきあい。


「そうかなぁ・・・」

「うん。きっとまどかの事、大事にしたいと思ってるんだと思うよ。不安なら、ちゃんと隆也に自分の気持ちを伝えてみれば?」

「・・・・・」


まどかはうつむいた。

迷っているようだ。


「隆也にちゃんと言ってみなよ!エッチの事も含めてさ」


私はそう言って、まどかの肩を軽く叩いた。

「・・・・わかった・・・聞いてみる!」

まどかがやっと笑顔になった。

「由希、ありがと!相談に乗ってくれて、すごくうれしかった」

「うん!がんばって!」

「今日早速隆也君といろいろ話してみる」

「それがいいよ。がんばれ!」

「ありがと。それじゃね」


まどかはそう言うと、笑顔で手を振って、空き教室を急いで出て行った。


私はまどかにふりかえした手を、ゆっくりと下げる。




思わず重いため息―――



純粋で、ぶっちゃけ処女だと思っていたまどかの発言にも驚いた。


それにまどかは、隆也が自分以外の女と関係を持っているのに気づいている。

でも、まどかが隆也に自分の不安な気持ちをちゃんと話したら、隆也はうれしいに違いない。


もっともっと2人の絆は深まるだろう・・・


そして隆也はもっとまどかを大事にしたいと思うだろうな。


私の付け入る隙なんてなくなるな・・・


いっそ、そんな隙なんてなくなればいい。

もっと深く結びつくようになればいい。


私が隆也を諦められるほどに。


大好きだけど、忘れたい。

でも忘れたいのに、忘れたくない。


永遠の片思い―――



目の奥がツーンとした。


もう隆也の事を忘れるって決めたのに・・・

もう隆也の事で泣きたくないのに・・・



私の感情はそれを許さない―――
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