私は元カレの都合のいい女です

鈴ーりんー

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●別離

5

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隆也と結婚―――


私がずっと夢見てたことだ。
結婚して、隆也の経営するバーを私も手伝う。

大好きな隆也と結婚して、毎日隆也と一緒に暮らす。
隆也の為にご飯作って・・・、
2人でご飯を食べて、
一緒に眠る。

そのうち子供ができて、
子供と一緒に楽しくずっと一緒に暮らす。

ずっとずっと一緒。
ずっとずっと隆也と一緒。

それは私がずっと夢見ていたことだった。
叶えたいと思っていた願いだった。

それを隆也は、まどかと叶えようとしている。

私ではなく、まどかと―――



「もちろんまどかは今、大学生だから、今すぐは無理だろうけど・・・でも婚約だけでもしておきたいと思ってる」

「・・・・・・」

「由希には本当に感謝してる。マジでありがとう。それだけ言いたかったんだ」



勝手に自己完結しないでよ。
私の気持ちはどこに行けばいいのよ!?


「だから、もう由希とも、ああいう事は止めようと思ってる」

「ああいうこと?」


わかってるのに、わざとわからないフリをした。


「由希とエッチしたり、2人で会ったりすること。あれは本当に失礼だったよな。まどかにもお前にも・・・」

「・・・・・・」


私に失礼だったなんて全然思ってないくせに!

まどかの事しか大事じゃないくせに!!


まどかに悲しい思いをさせたくないから、そんな事言うくせに!!!


ずるい。

ずるいよ!!隆也。


私との事をなかったことにしないでよ!

私は愛がなくても、隆也に抱かれる事が幸せだった。

隆也と一緒にいられるだけで、幸せだったんだよ!!

それを全てなかったことにしないでよ!!


隆也の中から私を消さないでよ!


私の気持ちを消さないで・・・


「由希・・・悪かった。そしてありがとう」


隆也は深々と頭を下げた。

こんな隆也は初めて見た。


隆也は・・・、
自信満々で、
自己中で、
あやまるなんてしない人だった。


それなのに・・・、
隆也が私に頭を下げている。


まどかのせい?
変わったね・・・、隆也。


まどかが隆也を変えたんだね。



でもね、隆也を変えたいと誰よりも強く思っていたのは、私なんだよ。


「わかったよ・・・じゃ、まどかと幸せに」


私の言葉に、隆也が顔を上げる。

驚いた顔の後に、笑顔が浮かんだ。



あぁ・・・

隆也の笑顔、やっぱり大好きだ・・・


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