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●踏み出す努力
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それからシュンと私は毎日のように、一緒にいるようになった。
お互い大学生な事もあって、学校が終わるとたいてい会っていた。
そして、シュンは隆也の経営するバーのバイトを辞めた。
もうすぐ就職活動だから・・・
シュンはそう言っていたけど、きっと私のために辞めたんだろうと思う。
やっぱり忘れようとしている元彼のところで今の彼氏がバイトするというのも複雑というのもあったんだろうとは思うけれど。
シュンと毎日会うたびに、少しづつだけど、隆也の事を思い出さない時間が増えた。
シュンとはまだ体を重ねてはいないけど、心はどんどん満たされていく。
やっぱり女は愛される方がいいのかもしれない。
私は毎日シュンの笑顔を見るたびに、自分自身に願うんだ―――
“早く、早く・・・
私の心の中から隆也が消えますように”
シュンを全身で、強く愛したい。
隆也を好きだった気持ちで、シュンの事を愛したい。
シュンはすごく寂しい想いをしてるかもしれないと、時々感じることがある。
自分の事を100%好きではない相手とつきあうのは、すごく悲しくて、寂しいものだから。
そして、それは私が一番よく知っていることなのだ。
そして朝午前中に授業がある日はシュンのバイクで、大学まで送ってもらうのが習慣になりはじめていた。
朝の空気は、澄んでいる。
その空気を体に受けながら、バイクの後ろに乗っているのは結構気持ちがいい。
10分くらい朝の空気を受けながら走って、レンガで造られた私の大学の校門の前に着いた。
「着いたぞ」
「うん、ありがと」
私はバイクから飛び降りるように降りて、ヘルメットをシュンに渡した。
「ちゃんと真面目に授業受けろよ」
「シュンもね」
「おぉ!又あとでな。大学終わったら電話しろよ」
「うん!」
シュンは遅刻しそうなのか、ちょっとあわてた様子で、片手を軽く上げて、去っていった。
「う~~~ん!!」
私は大きく伸びをして、校門の中に入ろうとした。
その時、
「由希!」
私を呼ぶ、聞き覚えのある声。
ゆっくりと振り向くと、それは
まどかだった。
お互い大学生な事もあって、学校が終わるとたいてい会っていた。
そして、シュンは隆也の経営するバーのバイトを辞めた。
もうすぐ就職活動だから・・・
シュンはそう言っていたけど、きっと私のために辞めたんだろうと思う。
やっぱり忘れようとしている元彼のところで今の彼氏がバイトするというのも複雑というのもあったんだろうとは思うけれど。
シュンと毎日会うたびに、少しづつだけど、隆也の事を思い出さない時間が増えた。
シュンとはまだ体を重ねてはいないけど、心はどんどん満たされていく。
やっぱり女は愛される方がいいのかもしれない。
私は毎日シュンの笑顔を見るたびに、自分自身に願うんだ―――
“早く、早く・・・
私の心の中から隆也が消えますように”
シュンを全身で、強く愛したい。
隆也を好きだった気持ちで、シュンの事を愛したい。
シュンはすごく寂しい想いをしてるかもしれないと、時々感じることがある。
自分の事を100%好きではない相手とつきあうのは、すごく悲しくて、寂しいものだから。
そして、それは私が一番よく知っていることなのだ。
そして朝午前中に授業がある日はシュンのバイクで、大学まで送ってもらうのが習慣になりはじめていた。
朝の空気は、澄んでいる。
その空気を体に受けながら、バイクの後ろに乗っているのは結構気持ちがいい。
10分くらい朝の空気を受けながら走って、レンガで造られた私の大学の校門の前に着いた。
「着いたぞ」
「うん、ありがと」
私はバイクから飛び降りるように降りて、ヘルメットをシュンに渡した。
「ちゃんと真面目に授業受けろよ」
「シュンもね」
「おぉ!又あとでな。大学終わったら電話しろよ」
「うん!」
シュンは遅刻しそうなのか、ちょっとあわてた様子で、片手を軽く上げて、去っていった。
「う~~~ん!!」
私は大きく伸びをして、校門の中に入ろうとした。
その時、
「由希!」
私を呼ぶ、聞き覚えのある声。
ゆっくりと振り向くと、それは
まどかだった。
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