私は元カレの都合のいい女です

鈴ーりんー

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●花火大会

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私は花火を見るのも忘れて、ずっとシュンの顔を見つめてしまう。


「どうした?由希ちゃん」


シュンが心配そうに聞いてきた。



その瞬間、私は思わずシュンの唇に、軽く自分の唇を押し当てていた。

チュッという軽い音と共に、私はシュンの唇から自分の唇を離す。


「え・・・!?」


シュンが驚いたように目を見開いた。


私は我にかえって、恥ずかしくなって、うつむいた。


自分でも突発的に何をしてしまったんだろうと、かなり驚いていた。



でもシュンがすごく愛しくなった。


すごくキスしたくなってしまった。



「え・・・由希ちゃん・・・な、何で?
花火の光に酔っちゃったりした?」


シュンがかなり動揺している様子で聞いてくる。

かわいいことに、びっくりしすぎて、どもってしまっているし。


顔を見ると、すごく真っ赤になって茹でダコ状態になっている。


「違うよ、シュン。酔ってなんかいないよ」

「え?」

「今ね、ここに隆也とまどかが来てる・・・」


私は黙って、後ろ姿の隆也とまどかを指差した。


シュンは、私の指差した方向を見て、顔を強張らせた。


「いつから来てたの?」

「ついさっき・・・」

「そっか・・・」

「でもね、私、まどかと隆也が2人で並んでる姿見ても、以前みたいに苦しくならなかった」


私はきっぱりと言った。

シュンが心配そうな目で、私を見る。


「本当?無理してない?」

「してないよ。
こういう風に思えたのは、シュンのおかげ。シュンがずっと側にいてくれたおかげだよ」


そう言って、私は改めてシュンの目をじっと見る。

シュンも真剣な顔で、私の目を見つめている。


「シュン、もう隆也の事ふっきれたよ。そう思ったら、シュンに思わずキスしちゃってた・・・」

「由希ちゃん・・・」


その瞬間、私はシュンの胸の中にいた。


思いっきりシュンに抱きしめられていた。
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