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学年主任の後落合が呼び出したのは当然教頭だった。
「教頭先生、もう学年主任が白状しました。あなたが、小林先生が子ども達になにをしたのか。それを警察に言わないよう事実を知った他の先生達に指示したんじゃありませんか」
教頭はそこまで言われてから観念したかのように深いため息をついた。
「はい。仰る通りです」
「何故ですか?」
「最初、小林先生が首吊り自殺をしたと聞かされた時はまさかと思いました。先生は孤立していました。それが意図的にそうなっていたとなれば当然警察は気づいたでしょう」
「学校としてはそんな事実は隠しておきたかった」
「もう、当人の小林先生はいませんでした」
「隠し通せると思ったわけですか」
教頭は黙って深々と頭を下げた。
◇◆◇◆◇
教頭との話を終え、落合は車へと向かった。いきなり「外へ行くぞ」と言われた岡田はとりあえずついていったが、疑問は残ったままだった。
「結局、小林先生のことは先生達も知っていたようですが、それが原因で殺人なんかしないですよね?」
「宮脇の家に向かう。お前、運転しろ」
「え? あ、はい。あ、でも何で宮脇の家にまた行くんですか?」
「宮脇少年は知っているかもしれない」
そう言いながら助席に乗り込んだ。
車内で二人の会話は続く。
「小林が女子児童に手をどこまで出したのか、まだ詳しくは訊いていない。女子の答えでは確かに宮脇少年のほぼ言っていた通りの答えだったが、その中にまだ本当のことが言えない子がいた筈だ」
「え? それって……」
「早くしろ」
「あ、はい」
言われるがままに岡田はハンドルを握り、宮脇の家まで向かった。
「何度も申し訳ありません」
「いえ。中へどうぞ」
リビングで前回と同様に同じ席で宮脇少年と向かい合った。
「君に言われた通り、女子から話を訊いた」
「俺の言ってた通りだったでしょ?」
「ああ、そうだ。感謝する。だが、中には言い出せなかった子もいるんじゃないかと思ってな」
「……」
「顔に図星と書いてあるぞ」
「え!?」
「警察はな、なんでもお見通しなんだ。君がその子を匿うのはその子を守っているからだろ? 君のしていることは立派だ。だがね、世の中には知らない方がいいことがあると蓋をして隠したがるが、その真実が時に重要になるんだ」
「誰かを傷つけることでも?」
「そうだ。もしや、君はその子のことが好きなのか?」
急に宮脇少年は顔を赤めた。
「分かりやすい少年だな。確かに辛いかもな、君にとっては」
「どうしても言わなきゃダメなの?」
すると、お母さんの方から息子へ「何か他に知ってるの? なんで警察の方に言わないの!」と叱った。
「いや、お母さんいいんです。難しいか」
その質問に少年は黙ってしまった。
「では、君は犯人が野放しのままでもいいのか」
少年はハッとして顔を上げた。落合は答えが少年の口から出るのを待っていた。
「分かった、教える」
「よく言った」
「教頭先生、もう学年主任が白状しました。あなたが、小林先生が子ども達になにをしたのか。それを警察に言わないよう事実を知った他の先生達に指示したんじゃありませんか」
教頭はそこまで言われてから観念したかのように深いため息をついた。
「はい。仰る通りです」
「何故ですか?」
「最初、小林先生が首吊り自殺をしたと聞かされた時はまさかと思いました。先生は孤立していました。それが意図的にそうなっていたとなれば当然警察は気づいたでしょう」
「学校としてはそんな事実は隠しておきたかった」
「もう、当人の小林先生はいませんでした」
「隠し通せると思ったわけですか」
教頭は黙って深々と頭を下げた。
◇◆◇◆◇
教頭との話を終え、落合は車へと向かった。いきなり「外へ行くぞ」と言われた岡田はとりあえずついていったが、疑問は残ったままだった。
「結局、小林先生のことは先生達も知っていたようですが、それが原因で殺人なんかしないですよね?」
「宮脇の家に向かう。お前、運転しろ」
「え? あ、はい。あ、でも何で宮脇の家にまた行くんですか?」
「宮脇少年は知っているかもしれない」
そう言いながら助席に乗り込んだ。
車内で二人の会話は続く。
「小林が女子児童に手をどこまで出したのか、まだ詳しくは訊いていない。女子の答えでは確かに宮脇少年のほぼ言っていた通りの答えだったが、その中にまだ本当のことが言えない子がいた筈だ」
「え? それって……」
「早くしろ」
「あ、はい」
言われるがままに岡田はハンドルを握り、宮脇の家まで向かった。
「何度も申し訳ありません」
「いえ。中へどうぞ」
リビングで前回と同様に同じ席で宮脇少年と向かい合った。
「君に言われた通り、女子から話を訊いた」
「俺の言ってた通りだったでしょ?」
「ああ、そうだ。感謝する。だが、中には言い出せなかった子もいるんじゃないかと思ってな」
「……」
「顔に図星と書いてあるぞ」
「え!?」
「警察はな、なんでもお見通しなんだ。君がその子を匿うのはその子を守っているからだろ? 君のしていることは立派だ。だがね、世の中には知らない方がいいことがあると蓋をして隠したがるが、その真実が時に重要になるんだ」
「誰かを傷つけることでも?」
「そうだ。もしや、君はその子のことが好きなのか?」
急に宮脇少年は顔を赤めた。
「分かりやすい少年だな。確かに辛いかもな、君にとっては」
「どうしても言わなきゃダメなの?」
すると、お母さんの方から息子へ「何か他に知ってるの? なんで警察の方に言わないの!」と叱った。
「いや、お母さんいいんです。難しいか」
その質問に少年は黙ってしまった。
「では、君は犯人が野放しのままでもいいのか」
少年はハッとして顔を上げた。落合は答えが少年の口から出るのを待っていた。
「分かった、教える」
「よく言った」
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