14 / 29
13 二人の夜4
しおりを挟むオーブリーにされたことに驚いて、ぼんやりと頷いていたら脚の間に違和感を感じた。
私と彼がつながる場所に節張った指がゆっくり入る。
彼は注意深く私をみていて、恥ずかしさに鼓動が跳ねた。
「痛くないか?」
意識すると身体が緊張して硬くなった。
「うん。痛くはない、けど」
変な感じ。
「じゃあ、ゆっくり進めるから」
私が小さく頷いたのをみて、オーブリーがほっとしたように笑った。
ゆっくりと私の中で指を動かす。
なんとも言えない感覚に思わず眉をひそめてしまった。
痛くも苦しくもないけど、気持ち良くもない。
そんなことを考えていたら、オーブリーに脚の間を舐められた。
「……ぁっ!」
探るように指が動いて、腰のほうから何かが這い上がる感覚を味わう。
脚の間でオーブリーが笑う気配がした。
「よかった……指増やすよ」
彼の舌と指が私を乱す。
異物感のあった指は、動かされるたび聞き慣れない湿った音をたてる。
私がその動きに身を硬くすると、宥めるように舌が動いた。
そうされると身体が熱くなってわけが分からなくなる。
「……ぁ……は、ぁ……っ」
「あともう少しがんばったら、俺を受け入れて」
「……今でも、いいよ?」
だってもう、よくわからない。
そう言った私のお腹に頭を乗せてぎゅっと抱きしめた。
「あぁ、エラ。……誘惑するなよ」
深く息を吐いてから、私の中の指をゆっくり広げるように動かした。
中からお腹側を撫でられると、しびれるような感覚から身体が震える。
そのことにオーブリーも気づいているみたいで同じところばかり触れてきた。
「そ、こ……ばっかり……!」
「エラ、かわいい」
オーブリーのもう片方の手が私の身体をなぞり、ふくらみの先端をとらえてぎゅっと握った。
「……ォ、ブリィ!」
さっきまでと違う快感に襲われて私の力が抜けた。
それから低く笑う声が聞こえる。
「まいったな……せっかく広げたのに締まった」
「……な、に?」
「だって、エラの中にまだ入れない」
「……?」
言葉が頭の中に入ってこない。
「ああ……お前の中でこんなに締めつけられたら、どんな気分だろうと今から楽しみで」
ごめんな、と言って指を増やす。
ちょっと、苦しい。
だけど、私が不安にならないようにあやされる。
「もう少しだけ……この後、苦しくないように、触れさせて」
「うん。好きにして、いいよ……」
オーブリーに手を伸ばすと、私の指に口づけてくれた。
「かわいすぎて困る」
呟いた彼が馴染ませるように指を動かした。
圧迫感はあるけど、痛くはない。
だって、オーブリーだもの。
彼がまた私の脚の間に口づけるから、小さく声を漏らす。
恥ずかしいのは変わらないし、顔も身体も熱い。
太腿を優しく撫でられて、無意識に脚に力が入っていたことに気づいた。
太腿が震えている。
「大丈夫?」
無言で頷いて、力を抜こうと呼吸した。
その間もオーブリーはわざとなのか音を立てて指を動かすから、その動きを敏感に感じ取って呼吸が乱れる。
「きれいだよ、エラ」
顔を上げた彼の熱っぽい瞳をみつめた。
「オーブリー、も。格好、いいよ……」
幼い頃お互いで言い合っていたみたい。
ほんの少し穏やかな空気が流れた。
オーブリーが私を見つめたまま、脚の間に舌を伸ばし中からお腹側を指で刺激し始めた。
「待っ、て!」
さっきも、それで頭の中が真っ白になったから。
私の中から響くはしたない音と、オーブリーの視線が頭の中をごちゃごちゃにする。
その時、小さな核を甘噛みされて目の前が真っ白になった。
「ぁ、ぁあーっ……」
息が切れる。
身体が勝手に私の中にある指をきつく締めつけた。
わざとじゃない。
戸惑ったまま、オーブリーに目を向けると、にっこりと笑って起き上がった。
「かわいい……次は俺の番だ」
私はわずかに視線を下げて困惑した。
オーブリーの男性の象徴が、昔デーヴィドのお世話をしていた時に見たものと全く違う様子だったから。
大きいし、お腹につくくらい上を向いている。
大人になるとこうなるの……?
「大丈夫だよ、エラ。ちゃんと入るようになってるから」
さっきまでがんばっただろ、って。
「本当に? そうは思えないけど……柔らかいとか? 触ってみていい?」
「……それはあとが、いいな」
「わかった……。赤ちゃんの頭のほうが大きいものね、きっと大丈夫……」
自分に言いきかけるように呟く。
オーブリーが何も言わずにいるから、声をかけた。
「うつ伏せになるね」
「…………なぜ?」
「……? 猫の、発情期でみたから……」
そういうと私のお腹の上に頭を乗せて笑い出した。
「……っ! ふっ、……それ、は……あとで、ぜひ……」
「……知らない」
余計なこと言うんじゃなかった。
山羊だってそうだったけど……私の知らないことばかりで。
「初めてはエラの顔を見ながらがいい。……好きだよ、エラ」
優しい顔で私の顔中に口づけを落とす。
耳たぶを甘噛みするから、くすぐったくなって笑ってしまった。
簡単に私の機嫌をとってしまう彼のことを、ずっと怒ってなんていられない。
本当に、大好きだから。
「全部、オーブリーが教えて」
「はぁ……ほんと、まいるな。俺しか知らなくていいから」
起き上がったオーブリーが私の両腿に挟まるように身をおいた。
脚の間に硬いものがこすりつけられる。
小さな核をかすめるように、上下に動かすから我慢しようにも震えてしまう。
オーブリーがほんの少し腰を進めた。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
1,439
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる