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 力が抜けてぐったりする私に、つぷりと指が差し込まれる。
 異物感に頭を上げてルーをみつめた。

「ここにね、俺が入る。痛くないようにほぐさなきゃいけないんだ。わかるよね?」

 ルーの指が、内壁を探る。
 痛みはないけど、不思議な感覚で。

「そこにルーが入るの?」
「……うん、痛くない?」
「痛くないよ」
「そう、よかった」

 もう一本指が追加されて、粘着質な音が聞こえる。
 
「恥ずかしい……」

 思わず顔を覆ってしまった私に、ルーの声が届いた。

「クロエ、顔見せて」

 顔を覆ったまま首を横に振る。
 ふぅ、と小さなため息が聞こえて、花芯を唇でしごきながら指で探索を始めた。

「あぁぁっ!」

 突然訪れた甘い痺れに、手を外してルーの顔を見る。

「かわいい。……顔を隠されると激しくしたくなっちゃうけど」

 そう言われてしまえばシーツを握って耐える。

「いい子。もっとしてあげる」
「……っ!?」

 一度昇りつめた身体は、簡単に快楽を拾う。
 息が切れ唇が乾くから、ぺろっと自分の唇を舐めた。
 それを見たルーがさらに指を増やして中を拡げていく。

「もう一度だけイこう」

 中の指がぐるりと動く。
 拡げられる圧迫感のほかに、触れられるとぞわりとする場所がある。

「んっ……」
「ここ、好き?……どんどん蜜が溢れるね」
「ぁっ……、ルー、それっ……」

 ダメって言おうとした時、とんとんとリズミカルに内壁を叩かれて熱がたまる。

「中がうねってる。……気持ちよさそうだ」

 そう言って花芯を吸い上げられて私の身体がふわっと浮かぶような目の前で光が弾けた。
 身体が解放されて喘いでいるのに、今度は同じ場所をぐりぐりと押しながら、花芯を舌で嬲り続ける。

「ぁぁああっ….!!……ルー、ダメっ……」

 がくがくと震える私の身体を押さえ、三本の指がバラバラに動き始めた。

「でも、気持ちよさそうだよ?」

 楽しそうに私の姿を眺めるから、なんだか泣きたくなってきた。

「ルー、いじわるしないで……」
「いじわるじゃなくて愛しているだけだよ」

 脚の間から淫らな水音が大きく響く。
 
「頭がおかしくなっちゃう!!」

 そう言った私の耳に小さな笑い声が届いた。

「まだまだこれからなんだけどな」

 口元を拭って起き上がり、水差しからグラスにになみなみと水を注ぎ、一口こくりと飲む。

「ルー、私も」

 半身を起こした私に、口移しでちょろちょろと注ぐ。
 これじゃ、足りない。

「ルー、もっと」
「クロエのおねだりはくせになる」

 何度も口移しで飲まされ、ほっとしたところでにゅるりと舌が忍び込んだ。

「んんっ、……はぁ、……ルー……」
「かわいい、全部僕のものにするね」

 じっと見つめられて私は頷く。
 ここまできて引き返そうとは思わない。
 仰向けに倒されルーが上からのぞき込んだ。

「夢みたいだ」
「……夢じゃないよ」

 足を大きく開かれルーの昂まりが私に触れる。
 つるっとした触れ合いに私が視線を下げると、思いの外大きくてなんだかグロテスクな、ルーの見た目にそぐわないものが目に入る。
 ルーが脱いだ時からずっと視線をそらしていたから驚きすぎて口を開けた。
 
「ルー、無理よ!……そんな、大きなもの、……入ら、ない、よ……」

 あぁ、しまった。
 ぐっと太ももを押さえたルーが仄暗い笑みを浮かべる。

「大丈夫だよ、クロエ。ちゃんと、入るようにできてるんだから」

 くちゅり、とルーが腰を押しつけると湿った音がする。

「ルーが、そういうなら……」

 ちゅくちゅくと触れ合うたびに音がする。
 脚の間でキスしてるみたい。
 ほんの少しほっとして力の抜けた私に、ずぶずぶと挿入した。

「……っ、ルー!!」

 驚いて呼吸ができない。
 逃げそうになる腰をがっちり掴まれる。

「大丈夫だから。息吐いて、……そう、上手。……吸って、……ちょっとずつ吸えるようになるから大丈夫。……吐いて」

 何度かルーの誘導で息を吐いた時、一気に私の中に押し入った。

「……ああぁっ……!!」

 心臓がばくばくと音を立てる。
 想像したことのない痛みと、私の中で脈打つルーの昂まりに頭の中が混乱する。

「クロエ……」
「ルー、痛い。……もう終わる?」

 優しさはどこへ?

「……まだ。初めては痛いものらしいけど、しばらくこのままでいさせて。そのほうがクロエが楽になるから」
「……うん」

 私を抱きしめて唇を啄む。
 ルーの筋肉質の身体に包まれると安心するし、気遣いが嬉しくなる。
 やっぱり、ルーは優しい……?

「痛くしてごめんね?……ちゃんと、気持ちよくなるまで責任取るから」
「…………うん……?」

 舌を絡める口づけと、私の身体を撫でる手の動きに気をとられて痛みに慣れてきた。
 それからルーが腰を押しつけるように回して私の反応をみる。
 最初ほど痛みは感じない。

「動いてもいい?」
「うん……」

 鈍い痛みはあるけど、ルーが身体を起こして花芯を撫でるから、さっきまでの気持ちよさを思い出した。
 私の様子をみながらゆっくりと揺さぶりだす。
 痛みと気持ち良さに私の頭はまた混乱してきた。

「よかった……濡れてきた。いっぱい気持ちよくなろうね」

 さっき指で気持ちよくなった浅い場所ばかり突くから、私は熱に翻弄される。

「ルーっ、……身体、熱い……」
「それでいいんだよ、俺のクロエ」

 唇が乾く。

「ルー、キスして……?」

 覆いかぶさってきた彼の熱い身体をぎゅっと抱きしめて差し込まれた舌に、自らも絡める。
 ずしんとお腹の中が重くなって昂まりを締めつけた。

「気持ち、いい……よ。ルー……」
「よかった……愛してるよ、クロエ」
「うん、ルー、好き……」

 そのまま何度か腰を打ちつけてルーは私の中に熱い精を吐き出した。
 
「これでクロエは完全に俺のものだよ」
「うん……大事にしてくれるなら、いいよ。……ルーも私のものね?」

 嬉しそうに笑って私に優しく口づけた。

 

 

 
 
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