犬も歩けば何とやら

えりんぎ

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プロローグ

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 成人式が終わった。お酒もほどほどに飲んで頬に熱を感じる。

やっぱり飲み会とか、好きじゃない。だって孤独を感じるんだもん。人が盛り上がってる話題に面白いと思えない時、輪の中で無理に笑ってる自分に「何やってんだ、あたし」と思ってかなり冷める。
ヒールも嫌い、足痛い。疲れた。別に会いたくなかった。中学の友達なんて。会いたい子にはたまに会ってるし、どうでもいいんだ他のやつなんか。愛想振りまいて疲れた。いつもより2オクターブくらい高い声で喋り続けなければいけない女子のノリ。久々の再会とかいって酒をがぶ飲みする猿みたいなやつら。もちろん私はそんなバカな飲み方はしていないが。あー。とにかく疲れた。
暗くて寒い道を駅から約10分歩いた。0時はとっくに回っていて、もう1時だ。
家のドアを開けて電気をつける。寒いからエアコンもつけよ。オレンジの光で照らされたリビング。私はふう、と一息ついた。
やっぱ家はいいわ。何年も住んでるしね。終電で帰ってくる私の選択は正解だった。とか思いながらなんとなくふと、家の大事なものが入ってる棚を開けた。そういうの開けたくなる時ない?

盛り盛りだった髪の毛を崩したアフロみたいな頭。化粧だけは疲れるから落とした薄い顔のすっぴん。そんな成人を迎えたやばい女が一人棚を漁る。

「通帳、保険証、年金手帳…」
おー大事大事。なんかよくわかんないけど満足する。
「あ、母子手帳…」
そういえば小学生の頃これ読むの好きだった気がする。パラパラとめくってみる。
3600g?!私そんなピッグベイビーだったんだ…通りで今こんな顔がでかいわけだ。
お得意の自虐ネタに納得する。

0歳の頃…お母さん21歳か。若いな。え、自分に置き換えたらハタチでもう妊娠発覚してるじゃん。同い年で子供か。

1歳、2歳…6歳まで母親の字でびっしり成長録が書いてあった。私が初めて喋った時のこと、歩いた時のこと、当時好きな遊び。
「…ハタチかぁ。」
成長したナーーーーー。なんか眠くなってきた私はドレス姿のままリビングで大の字になる。
だーれもいない家。この環境にも慣れたなぁ。そんな中、やばいアフロオカメ顔女、つまり私は眠りについた。
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