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#45 コンシャリド村プチツアー。その1
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和朝食の余韻で幸せなまま、ユミヤ食堂の昼営業を終えた壱。昼食の賄いで食べたカルボナーラで打ち消されたなんて決して言ってやらない。
従業員が全員、一時帰宅した頃。
「壱よ、今日は休憩時間を使って、村を案内するぞい」
茂造の台詞に、壱は頷いた。
「やっとだな。米とか味噌とか作ったり、俺が熱出したりしたもんなぁ」
「まぁそう広い村でも無いでな。休憩時間の2時間程もあれば充分じゃ。ちなみにこの食堂は、村の真ん中にあるぞ。先々代のユミヤがここに食堂を作って、それから周りにいろいろ作られて行ったという感じかのう」
「その頃ユミヤさんとかが過ごしてた小屋は?」
「ユミヤの家はこの食堂を建てる時に取り壊したカピ。とは言え今の食堂も当時のものでは無く、更に大きく立て替えているけどカピ。土地的に今より大きくするのは難しいカピがな。システムを作って、村人が増えて、大きくして来たのだカピ」
「成る程な」
「だが、最初に逃げて来たカップル、後の夫婦が暮らした小屋は修復を続けて今も残っているカピ。今のマユリの家カピ」
「へ?」
「言っていなかったカピか? マユリはその夫妻の末裔なのだカピ」
「そうなの!?」
「そうじゃ。なのでマユリの両親は、村の会議なんかの時には参加するぞい。所謂幹部と言うやつじゃな」
「へぇ。仕事って世襲制なのか?」
「基本はそうカピが、子が他の仕事をしたいと言うのなら、止めはしないカピ。それぞれの仕事に満遍無く人手があれば問題無いカピからな。その調整も村長である我や茂造、幹部の仕事カピ。幹部と言っても多くは無いカピが」
「そうやって巧く村を回しているのか。でもたまに問題が起きたりもして」
「そう大きなものでは無いカピ。シェムスの浮気とか、そんな微々たるものカピ」
いや、あれは結構な修羅場だった様に思うが。壱はつい遠い眼をしてしまう。
「では壱、サユリさん、そろそろ行くかの。そうじゃの、学校から時計回りに行くかの」
壱たちは食堂を表から出ると、茂造が先頭になってのんびりと歩き出す。
道に人通りはあまり無い。村人は仕事に勤しんでいるのだろうか。まだ14時過ぎだ。
「ここが学校じゃ」
食堂から程無く見えて来た建物。平屋造りだが、それなりの広さがありそうだ。窓があったのでふと中を覗いて見たら、前に教師らしき大人がふたり立ち、数人の子どもが熱心に勉強をしている模様。
壱も見慣れた風景である。違いは、子どもの人数が少ないので、時折テレビなどで見る事がある、所謂「田舎の学校」の様である。
「今は授業中じゃから、職員室に行ってみようかの。校長とふたりの先生がいる部屋じゃ。今先生は教室におるが、校長がおる筈じゃ」
勝手知ったると言う様に、茂造とサユリは学校の建物に入って行く。壱も続いた。下駄箱などは無く、土足で入る。間も無くあるドアに、茂造が手を掛けた。
「ほいほい、済まんの、邪魔するぞい」
「おや店長。どうされたんです?」
そう言いながら壱たちを迎えてくれたのは、茂造とそう変わらぬ年齢と思われる男性だった。
横に置かれた机が向かい合わせに2台、それらの横面に付けて正面に1台が置かれている。男性はその机に向かっていた。壱たちを見て立ち上がる。
「儂の孫が来たものでの、村の案内をしておるんじゃ」
「ああ、イチくんですね。もう早速厨房に入っていると聞きました。どうぞよろしくお願いします。私はツムラと申します」
やたらと腰の低い男性で、壱は恐縮してしまう。
「よろしくお願いします。壱です」
つい何度も頭を下げてしまう。サラリーマンか。つい壱は内心で突っ込む。
「教師ふたりは今授業中なもので……ご紹介出来なくて申し訳無いのですが」
「いやいや、それはまたいつでも機会があるじゃろ。今日はこの辺での」
「はい。また今夜お邪魔しますので」
茂造の台詞に校長ツムラはふんわりと笑う。
笑顔の校長ツムラに見送られ、壱たちは職員室を辞し、そのまま外に出た。
従業員が全員、一時帰宅した頃。
「壱よ、今日は休憩時間を使って、村を案内するぞい」
茂造の台詞に、壱は頷いた。
「やっとだな。米とか味噌とか作ったり、俺が熱出したりしたもんなぁ」
「まぁそう広い村でも無いでな。休憩時間の2時間程もあれば充分じゃ。ちなみにこの食堂は、村の真ん中にあるぞ。先々代のユミヤがここに食堂を作って、それから周りにいろいろ作られて行ったという感じかのう」
「その頃ユミヤさんとかが過ごしてた小屋は?」
「ユミヤの家はこの食堂を建てる時に取り壊したカピ。とは言え今の食堂も当時のものでは無く、更に大きく立て替えているけどカピ。土地的に今より大きくするのは難しいカピがな。システムを作って、村人が増えて、大きくして来たのだカピ」
「成る程な」
「だが、最初に逃げて来たカップル、後の夫婦が暮らした小屋は修復を続けて今も残っているカピ。今のマユリの家カピ」
「へ?」
「言っていなかったカピか? マユリはその夫妻の末裔なのだカピ」
「そうなの!?」
「そうじゃ。なのでマユリの両親は、村の会議なんかの時には参加するぞい。所謂幹部と言うやつじゃな」
「へぇ。仕事って世襲制なのか?」
「基本はそうカピが、子が他の仕事をしたいと言うのなら、止めはしないカピ。それぞれの仕事に満遍無く人手があれば問題無いカピからな。その調整も村長である我や茂造、幹部の仕事カピ。幹部と言っても多くは無いカピが」
「そうやって巧く村を回しているのか。でもたまに問題が起きたりもして」
「そう大きなものでは無いカピ。シェムスの浮気とか、そんな微々たるものカピ」
いや、あれは結構な修羅場だった様に思うが。壱はつい遠い眼をしてしまう。
「では壱、サユリさん、そろそろ行くかの。そうじゃの、学校から時計回りに行くかの」
壱たちは食堂を表から出ると、茂造が先頭になってのんびりと歩き出す。
道に人通りはあまり無い。村人は仕事に勤しんでいるのだろうか。まだ14時過ぎだ。
「ここが学校じゃ」
食堂から程無く見えて来た建物。平屋造りだが、それなりの広さがありそうだ。窓があったのでふと中を覗いて見たら、前に教師らしき大人がふたり立ち、数人の子どもが熱心に勉強をしている模様。
壱も見慣れた風景である。違いは、子どもの人数が少ないので、時折テレビなどで見る事がある、所謂「田舎の学校」の様である。
「今は授業中じゃから、職員室に行ってみようかの。校長とふたりの先生がいる部屋じゃ。今先生は教室におるが、校長がおる筈じゃ」
勝手知ったると言う様に、茂造とサユリは学校の建物に入って行く。壱も続いた。下駄箱などは無く、土足で入る。間も無くあるドアに、茂造が手を掛けた。
「ほいほい、済まんの、邪魔するぞい」
「おや店長。どうされたんです?」
そう言いながら壱たちを迎えてくれたのは、茂造とそう変わらぬ年齢と思われる男性だった。
横に置かれた机が向かい合わせに2台、それらの横面に付けて正面に1台が置かれている。男性はその机に向かっていた。壱たちを見て立ち上がる。
「儂の孫が来たものでの、村の案内をしておるんじゃ」
「ああ、イチくんですね。もう早速厨房に入っていると聞きました。どうぞよろしくお願いします。私はツムラと申します」
やたらと腰の低い男性で、壱は恐縮してしまう。
「よろしくお願いします。壱です」
つい何度も頭を下げてしまう。サラリーマンか。つい壱は内心で突っ込む。
「教師ふたりは今授業中なもので……ご紹介出来なくて申し訳無いのですが」
「いやいや、それはまたいつでも機会があるじゃろ。今日はこの辺での」
「はい。また今夜お邪魔しますので」
茂造の台詞に校長ツムラはふんわりと笑う。
笑顔の校長ツムラに見送られ、壱たちは職員室を辞し、そのまま外に出た。
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