新米検事さんは異世界で美味しくいただかれそうです

はまべえ

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10.キール副神官長※

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ナシル殿下は俺の願い通り、謁見式の翌日には読み書きの講師と政治・歴史・地理に詳しい先生を紹介してくれた。それぞれ2~3時間程度の講義で、1日8時間。俺としては楽しくて仕方がないのだが、フィアルテからすると根を詰め過ぎているように見えるらしく、「気分転換しましょう!」としょっちゅう休憩を勧められる。
過保護か。
司法試験を受けてる時なんて1日14、5時間は勉強していたわけで、ぽろっとその話をしたら見事に変人認定された。余計なお世話である。

1週間も経てば離宮の構造もだいぶつかめてきて、殿下の私室近くの安全な区画であれば一人で動くことも増えてきた。

夕方。
客間に続く廊下を歩いていると、突然声をかけられた。

「アキ様」

振り返ると、うっすら見覚えのある人物が立っていた。
白い祭服。色は季節と身分によって変わるらしい。何にせよ、この国の神官たちが身に纏うものだ。
「貴方は……確か謁見式で」
「覚えていただけていたとは光栄です」
にっこり笑う。
白皙のーー近くで見るとさらに美形だ。イケメンには慣れっ子になってきた俺だったが、彼はまたなんというか独特の迫力のある美しさだった。
「改めてご挨拶させてください。副神官長のキールと申します」
「これはご丁寧に……ハヤセ・アキです」
ぺこりと頭を下げて顔を上げると、想像より近くにキール神官が立っていた。
いつのまに。
上背があるから、必然的に見上げるような角度になる。
「見れば見るほど綺麗な黒髪黒目ですね」
顔を覗き込まれた。どうにも近すぎるような気がして一歩後ずさる。
「そんなに警戒なさらないで下さい。まぁ我々は殿下には嫌われてますからね。殿下の庇護下にある貴方が警戒するのも無理はありませんが」
「そんなことは……」
「一度神殿に遊びにいらしてください。異世界の方には珍しいものが色々ありますので、是非お見せしたい」
「ありがとうございます。ですがそのような神聖な場所に私のような“よそ者”が入るのは恐れ多いことですし」
遠慮めかして断ると、キール神官は眉を跳ね上げた。
「よそ者だなんて!貴方のその御髪と瞳があれば、神殿の最深部までご案内差し上げますよ」
「ははは……そんなに貴重ですか、これ」
髪を1束引っ張ると、キール神官は大げさに頷いた。
「それはもう」
苦笑していると、不意に顎を掴まれてぐい、と上向かされた。
「本当に美しい」
じっと見下ろされて、キール神官の琥珀色の瞳に俺の顔がうっすら映る。
いたたまれないほど顔が近い。
うっかり唇がくっつきそうな距離である。
「……っあの」
そろそろ離して下さい、と言おうとして薄く開いた口にいきなりキール神官の唇が重ねられた。驚いて閉じかけた唇を無理矢理こじ開けて、熱い舌がするりと中に割り入ってくる。
「!」
咄嗟に横を向いて逃げようとしたのに細い体からは想像もできないほど強い力で顎を掴まれて逃げられなかった。上半身を押し返そうとして、逆に腰を引き寄せられる。後頭部もがっちり抑えられ、制止するどころではない。完全に捕らえられてしまった。
潜り込んだ舌はその間も縦横無尽に動き回り、歯列をなぞって上顎をくすぐり、押し返そうと必死に抵抗する俺の舌を舐って刺激する。
何度も噛みついてやろうとしているのに、身体が何故だかその行為をためらう。歯を当てるまではできてもそれ以上の力が入らない。キールを攻撃しようとすると途端にその意思が萎え、身体が固まってしまうのである。
なんで!?と混乱している間にもキールは口内を蹂躙していき、舌を引きずり出すが如く舌根から舌先まで何度も丁寧に撫であげる。舌が擦り合わされて抜き差しされるたびに何かが勢いよく背筋を這い上がり、脳がビリビリ痺れる。
「……ふっ……ぅん…」
ぴちゃ、くちゅ、と、はしたない水音が辺りに響く。耳が熱くなった。応えているわけではないのに、音だけ聴けば素直に迎え入れているみたいだ。顔の角度を変えて、促されるまま息継ぎをするようになると、ますますその感が強まる。
キールが覆い被る体勢なので、キールの唾液がひっきりなしに口内に流れ込んでくる。妙に甘いキールの唾液。気管に詰まってもよさそうなのに、俺の喉はこくりこくりと上手にそれを嚥下していた。
どうして、すごく嫌なのに。
身体が抗わない。
キールは二人の唾液を混ぜ合わせるように口内を優しくかき回し、時折わざとらしい音を立てて俺の舌に吸いつく。嚥下と共に上下する喉仏をキールの冷たい指がさわさわと撫でた。鳥肌が立つ。
もうやめてくれ。頼むから。
「……んぅ……っ」
拒絶する心とは裏腹に、鼻にかかった声が漏れる。もういい加減腰が立たなくて、足が崩れそうになっているのをキールに支えられている状態である。
縋り付いているようであまりに情けない。
熱に浮かされたままぼんやりキールを見返すと、キールは満足そうに目を細めた。
神秘的な琥珀色の目。
瞳孔が開いてる。
捕食者の瞳だ。
なんでこんなことをするんだろう。
今は怒りより戸惑いが大きい。
浅いところを舐めとっていく吐息が熱くて唇がとろけそうになる。押し返したいのに、抵抗する気力はもうほとんど残っていなかった。
「……っは…ぁ…」
ようやく解放され、喘ぐように肩で息をする。唇が痺れて自分のものじゃないみたいに腫れぼったい。飲みきれなかった唾液が口の端を伝うのに、拭う気力すらわかない。
ふらつく俺を抱き寄せて、キールは耳元で囁いた。

「もう一度お聞きます。神殿に、遊びに来ませんか?」
なに馬鹿なこと言ってんだ、この強制わいせつ魔。二度と顔を見せるな。
「……はい」
言うつもりのない言葉が口からこぼれ落ちて愕然とする。
「可愛いですね」
キールが笑いながら親指で俺の口の端の唾液を拭った。身体を離したくても足が動かない。
操られているのか、俺は。
「……っ」
悔しくて唇の端を噛みしめた。
そしてふと気がつく。
あ、大丈夫だ。
自分自身なら、噛めるっぽい。
そのままギリッと歯に力を込めると唇が切れて口の中に血の味が広がる。
ちゃんと痛い。
痛い。
痛くて泣きそうだ。
さぁ正気に戻れ。
口の端から唾液と一緒に生暖かい血が滴るのを感じた。

キールが驚いたように目を瞠る。
「何、を!」

誰かーー
誰でもいい、誰か!

フィー!

助けて!


次の瞬間、空気がひび割れるような感覚があった。
停滞していた空気が微風に押し流されていくような。

「キール神官」
涼やかな声が響いた。

キール神官の向こうに、オルクリーさんが立っていた。

ああ、救世主!

キール神官の身体がパッと離れた。
再び自分一人のものになった両の足でしっかり地面を踏みしめる。
「こちらにいらっしゃいましたか。従者の方がお探しでしたよ?」
キール神官の身体の影になって顔は見えなかったが、いつもと変わらぬ穏やかな口調だ。
「オルクリー殿。お手を煩わせて申し訳ありません、少し迷ってしまったようで」
「ご冗談を。と言いたいところですが、実は私も迷いましてね。20年以上通っている場所でお恥ずかしい……それにしても不思議なことです」
「ふふ、そんな日もありますよ」
ん?どういうこと?道に迷った?
腹を探り合うようなぎこちない会話。
鍔迫り合いの音が聞こえてきそうだった。

オルクリーさんが近づいてきて俺とキール神官の間に立ち、顔を覗き込む。
口の端についた血を見て、眉を潜めた。
ハンカチでそっと血を拭い、そのまま少し乾いた大きな手で俺の左手を包みこんだあと、俺の人差し指の指輪に触れた。
途端に霞がかかった頭がクリアになった。
「!?」
驚いて見返すとオルクリーさんが俺を安心させるように微笑む。
そして少々怖いくらいの真顔を作ってからキール神官を振り返った。

「ループのまじない程度ならいたずらで済みますが、殿下の離宮で客人を傷つけるとは……神殿に仕える者らしからぬ無作法ではありませんか」
「なんのことやら。なかなか直接ご挨拶をさせていただけないので、この機会に御目通りをと」
「そうでしたか。アキ様にお会いしたいのであれば殿下に話をお通しください。神殿の正式な申し出とあれば殿下も無碍には断りませんよ」
「だと良いのですが」
キール神官は悪びれた様子もなく肩をすくめる。すっとぼけ具合が大物である。
「ま、挨拶は済みましたので私はこれで」
言いつつ、キール神官はオルクリーさんを避けて俺の手を取り、小さな小瓶を握らせた。
「これ、その傷に使ってください。すぐ治りますから」
キールが初めて申し訳なさそうな顔になる。
「傷つけるのは本意じゃありませんでした。本当に。それについては謝ります」

名残惜しそうに俺の目を見つめてから、オルクリーさんの方に向き直る。
「その指輪、使い方を教えておくべきだと思いますよ、オルクリー殿。こうして護衛とはぐれることだってあるんですから」
「ご忠告痛み入ります」

「では失礼を。またお会いしましょう、アキ様」
キール神官が頭を下げて踵を返す。
二度と!会うか!
声にならない声を上げて、俺は狼藉神官の背を見送った。

「……で、何をされましたか」
オルクリーさんが再び俺の口元を見ながら問う。
「いや、これは自分で……」
「とにかくお部屋に戻りましょう。フィアルテも心配しています」
「迷ったっていうのは、彼が何かしたんですか?」
なんだか結界っぽい空気があったのはわかる。
「迷いのまじないの一種ですね。この廊下一帯にかけられていて。思いのほか解呪に時間がかかってしまって……済みませんでした」
「いえ、助かりました……」
土下座して感謝したいくらいである。
本当によかった。
「キール神官の言っていたこの指輪の使い方っていうのは」
「これはただの翻訳用の指輪ではなく、防御魔法が付与されているんです。防毒は常時発動していて、防媚、防混乱といった精神系は少し魔力を流してやれば発動する仕組みになっています。貴族王族ともなると色んな輩に狙われますからね、こういう道具があるわけです」
「じゃ、さっきはオルクリーさんが?」
「アキ様の魔力が濁っていたので、もしやと思いまして」
「俺も使えるんですか?」
「キール神官ほどの魔力の持ち主に抗うには少々この指輪では力不足ですが、ある程度なら」
なんだ、そうなのか……
俺もチート魔力欲しかったな。
「それでキール神官は貴方に何を?」
純粋に心配してくれるオルクリーさんの目が眩しい。
言えない!
なんかものすごいキスされたとか恥ずかしくて言えない!
「いや……神殿に遊びに来いと」
オルクリーさんは何か言いたげだったが、それ以上は追及せずに続けた。
「あの方は魔族混じりゆえ神官長以上の潜在魔力をお持ちです。今後もお気をつけください。まともにぶつかってかなうのは殿下くらいです」
「マジですか……」
半分人間じゃなかったんかい。いや、別に差別とかではなく。しかし魔族混じりでも勤められるって、神殿って意外と風通しいいのな?ちょっと好感もったぞ。あいつはダメだけど。
「まさか乗り込んできてまで狼藉をはたらくとは思わず、油断しました」
「俺も油断しました……」
間合いって大事だ。不審者をパーソナルスペースに入れてはいけない。
「無事でよかったです」
「ははは」
乾いた笑いしか出なかった。
無事……無事なのか俺は。
めっちゃ飲んじゃったけど……

キスのショックの抜けきらない俺は、魔族混じりさんの唾液の効能のついてあとで殿下に遠回しに、なんでもない風を装って聞いてみよう、と誓ったのだった。
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