新米検事さんは異世界で美味しくいただかれそうです

はまべえ

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26.本当の狙い

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今更引き返すわけにもいかず、俺たちは大人しく森を出た。

「久しぶりだな、エルシオン、ガルシオン」
7人ほどの従者を従えた、堂々とした体躯の上品な雰囲気の男が俺たちを睥睨する。青漆せいしつ色の髪に深藍ふかあい色の瞳。魔族にしては全体に落ち着いた色合いだった。
「陛下……」
エルのつぶやきに、俺は心の中でやっぱりかーとつぶやいた。そうだろうと思った。彼には、上に立つ者特有の威圧感があるから。
ガチで一戦を交えてまで逃げる気はなかったし、出鼻を挫かれたというか、後手に回ってしまった俺たちは、相手の出方を待つしかない。
気まずい空気を払しょくするように王様が笑った。
「その顔が見られただけでも、ここまで来た甲斐があったかもしれんな」
王様の機嫌はそこまで悪くなさそうだった。今更俺たちに逃げるという選択肢はないし、ここは穏便に話を進めるしかない。頭が高いと言われたわけではないけれど、その場にいる全員が片膝をついて恭順を示した。
「へネスから親書を受け取ってもらえなかったときいてね。書状一通で呼びつけるのは不躾だったかと反省して、こちらから出向いたぞ」
エルが頭を下げたまま静かに諫言する。
「……上の者が軽々しく予定を変えるのは如何なものかと」
「変えてはいない。観閲式は朝のうちに終えたよ。残りの行事はお前達の父に任せて、私は帰る途中だ」
「なるほど」
「ちなみにお前たちの翼竜はティラスの町につないであるから迎えに行くといい」
言葉にいちいち含みがあってビクビクしてしまうんですけど。
何?計画はもろバレだったけど、特に被害は出ていないってこと?家令さんは大丈夫だったのだろうか。
王様が口を開くたびに肩をビクつかせている俺に、王様の視線が集中的に注がれる。
使者さんの時もそうだったけど、黒目黒髪だと一瞬で身元がバレるな?やっぱ今度から髪の毛だけでも染めておこう……
「そちらの珍しい毛色の人間は初めて見るが。紹介してくれないのか?」
来たー。
エルが跪いたまま、俺の顔を見た。俺は覚悟を決めた顔で頷く。
「アキ、こちらがダーウッドの現国王、イルーニア王だ」
「お目にかかれて光栄です。ハヤセアキと申します」
「なるほど、へネスの言う通り……闇色の髪と瞳か。夜天の紫黒は魔族領でも好まれる色だ。魔王の色だからな」
「紫黒?」
「其方はどちらかといえば純黒になるのか……まぁ希少であることに変わりはないが」
ゆっくり近づいてきて、膝をつく俺の前で足を止める。なかなか去らないのでそっと見上げると、面白がるようなちょっと意地悪な笑顔を浮かべた王様と目が合った。
「会いたくなかったか?魔族の王には」
返答次第では首が飛びますか、と聞くわけにもいかず、俺は慎重に言葉を選ぶ。礼儀こそ最大の防御だ。
「そのような……わたくしのような者が拝顔の栄に浴するのも畏れ多いかと遠慮させていただきましたが、わざわざお運びくださるとは。身に余る光栄にございます」
我ながら口をついて出た言葉がここまで白々しい響きになるとは思わなくて、白目になりそうだった。でもこれ以外の言い方が思いつかない。俺はベストを尽くしたぞ。
深藍色の瞳が俺の心の中を探るようにじっと見つめてくる。
「……親書の受領拒否は其方の意思か?」
誰かが息を呑む気配がしたので、エルだかフィーだか誰かはわからないが、変にフォローを入れられる前に急いで頷く。
「はい」
「なるほど」
短い沈黙の後で王様が口を開く。
「ならば許そう」
へ?
それ以上追及することなく、王様が身をひるがえす。膝がかくんとなりそうだった。
あっさり赦した!
前評判ほど嫌な感じがしない人だ。
ほっと息をついた俺だったが、王様が「あぁそうだ」とつぶやきながら振り返ったので再び身を固くした。
「其方を昼餐に招きたいが、いいか?」
「昼餐……」
近くに王族御用達の別宅があるらしい。もう席はしつらえてあるそうで。外堀は完全に埋まっている感じだ。
「長々とは引き止めない。急ぐようだからな」
「それは……」
「帰りは”予定通り”エルシオンとガルシオンの二人に送らせよう。それでどうだ?」
計画はもろバレだったらしい。でも二人が送ってくれるのは安心だし、この言い方からして二人に何かすることもないのだろう。安堵する俺の横で、フィーが念押しする。
「帰参予定時刻はすでに本国に知らせているので、数時間でよろしいですか?」
「あぁ。昼餐を共にして、それで終わりだ」

全員でテーブルを囲むのかと思いきや、招かれたのは俺一人らしい。そんなのって気詰まりすぎる。フィーたちは扉一枚隔てたところにいるからと言われたが、密室に二人きりであることに変わりはない。王様がいなくなったところで、フィーの方を向く。
「これはどれくらいまずい状況?」
「そうですね、本日中の帰参は許されていますから、最悪ではないと思います。油断はできませんが」
「フィーたちが手討ちに遭ったり、エルたちが捕まったり、俺が誘拐されたりはしない?」
「しないでしょう。これだけ大勢の面前で我々の無事を保障したんですから。さっきの言葉はそういう意味だと思います」
「俺とお昼ご飯食べるためにわざわざ遠回りしたの?謎だな……」
うーんと唸っているところに、エルとガルが申し訳なさそうな顔で近づいてきた。
「すまん、何もできなくて」
「いや、それはいいんだけど。エルたちの愛竜は大丈夫だった?」
「あぁ、家令も無事だった。問題ない。今から町まで行って、ここに連れてくる。往復2時間くらいだ」
「機嫌悪そうではなかったから、普通にしてれば大丈夫だと思う。アキへの興味の度合いを見誤ったね。まさかそこまでして会いたかったなんて」
ほんとにな!
「がっかりしてくれてるといいんだけど」
「アキの見た目でがっかりはないな」
「俺、マナーとか全然知らないよ?」
「あ、それは大丈夫。陛下自身は洒落者だけど、他人に雅は求めないから」
「俺と昼ごはん食べても絶対楽しくないと思うのに……」
ガルが俺の肩をガシッと掴んだ。
「人の目も多いし、公式な場だから何かしてくることはないと思うけど、油断はしないように」
「油断ってどんな?」
「近寄らせないことかな。常に距離をとる、気を抜かない、信用しない」
「努力する……」

そうは言うけどさ。なんだかんだ、何するにしても、気を抜けたためしがないよ!
はやく、殿下の離宮に戻って、泥のように眠りたい。
……そうだ。今日さえ乗り切れば家、いや、アルマールに帰れるんだから頑張ろう。
俺はそう自分を鼓舞して、従者さんの後に続いて邸宅に足を踏み入れた。


通されたのは、なんとなくエキゾチックな雰囲気のする部屋だった。暖色系の柄物の装飾品が多くて、インテリアが全体的にモロッコっぽい。低めのソファとローテーブル。つまり、城のメインダイニングによくある長テーブルと違って、非常に距離がとりにくい。誰の趣味か知らないけど、よほどフレンドリーな性格の人が管理しているんだろうな。
テーブルをはさんで王様と向かい合う形でソファに腰を下ろす。
やっぱ近いよ。どうしようもないけど。
「ほぅ、本当に効かないのだな」
イルーニアが眉を上げるのを俺は首をかしげて見つめる。
「今、試しに混乱の魔法をかけてみたんだが」
客人に試しにかける魔法じゃないだろ。エルたち以上に魔族っぽいなこの人。
「ふむ、人間にはことごとくよくきいたものだがな」
”人間”の言い方にどことなく侮蔑が混じっているような気がして、俺は眉根を寄せた。
「それは70年前の話ですか?」
「その話を蒸し返してもお互い楽しくはならないぞ?そもそも、先に手を出してきたのは人間どもの方だ。戦火を広げたのも」
イルーニアが不快そうにしたので、俺も話を切り上げる。確かに先の小競り合いについて俺は何も知らないし、何を言える立場でもない。
「ここに立ち寄るのは数十年ぶりだが、なかなか好き勝手やっているようだ」
王様が部屋を見回して苦笑する。やっぱり王様の趣味ではないんだなコレ……
「数十年ぶり、ですか」
「狩猟なんかを趣味としていない限り、このような辺境に足を運ぶことは少ない」
辺境。やっぱそうなんだ。
「陛下は本当に、俺とお昼を食べるためだけに寄り道をされたんですか……?」
「エルシオンたちに相当吹き込まれたな」
「え?」
「そんなに警戒せずとも、今はアルマールと事を構えるつもりはない」
「今は、ですか」
「あぁ。魔王に復活されるのも困る」
「ではなぜ……?」
「純粋な興味だよ。次に異世界人が現れるのはおそらく500年後だ。この機を逃す手はあるまい?」
イルーニアが葡萄っぽい果物を手に取って皮ごと口に含む。テーブルには所狭しと料理が並んでいて、俺は戸惑っていた。出されたものに一切口をつけないのは失礼だろうし、かといって信用できない相手が出したものをホイホイ口にするのも不用心だろう。悩んでいると、イルーニアが喉の奥で笑った。
「大丈夫。私は其方と同じものを口にするし、自分で選べばいい。その指輪があれば毒を気にすることもないだろう」
イルーニアが自分の杯に水を注いで飲み、俺の杯にも同じものを入れて差し出した。そこまでされては食べないわけにもいかない。目と手を泳がせて、一番見た目に馴染みのあった小さなパイに口をつける。緊張しすぎて味がイマイチわからないが、魔族の味覚も人間と似ているのか、突拍子もない味ではなかった。むしろ美味しい部類に入るのではなかろうか。
よし、これで一応の礼儀は果たした。水を一口飲んで、喉に引っかかっていた懸念を口にした。
「エルシオンやガルシオンに咎めはありませんか?」
「無断でネテドを持ち出したことか?其方をこっそり逃がそうとしたことか?……ないな。私はきちんと考えたうえで私に逆らおうとする人間が滅法好きでね」
「なぜ……」
「それくらいの気概がなければ魔族を束ねることはできないからだ。浅はかなのはよくないが」
「……俺がリノリアンだから、できるだけ魔族には会わない方がいいと」
「なるほどな。確かに、魔族の領内をふらふらするのはよくない。まぁ私は自分の能力には満足しているから、今更リノリアンの薬効を手に入れようとは思わない」
本音っぽいトーンで断じられて、ほっと息を吐く。
「……異世界人と言っても人間と変わらなくて失望なさったでしょう」
「いや、其方はいわゆる”人間”とは少し違う」
「え?」
「髪の色や瞳の色だけではなく。それは身をもって経験しているのではないか?異質だから、興味を持たれる」
「でも本当に、何の力もない人間です」
イルーニアが目を細めた。
「……私に興味を持たれるのが怖いか?」
「え?」
「安心しろ。其方をさらったり、監禁するようなことはない」
「そう、ですか。二人は余計なことをしましたか?」
「いや、会わない方がよかったのは確かだな」
「え?」
強い眩暈を感じて、俺は膝を強くつかんだ。目が回る感じがして視界が歪み、それに伴って手先が痺れてくる。指先を皮膚に食いこませても、全く眠気が引かなかった。
イルーニアが澄ました顔で食事を続けながら説明する。
「その指輪は自分が予め知っている毒の成分にしか反応しない。魔族の領内でもめったに出回らない希少な毒はやはりアルマールの記録にはないようだな」
「……どく?」
「いや、正確には毒ではない。成分としては睡眠薬や媚薬に近い。心身をリラックスさせ、その後に快楽神経を刺激する。それによって一種の恍惚状態を作り出すものだ」
大声を出して外に知らせようとしたが、喉の筋肉が動かせなかった。
「もう声も出ないだろう」
ソファに沈み込みながら、近づいてくるイルーニアを見上げる。迂闊だったけど、すぐ外にフィーたちがいるし、謁見の時間は限られている。すぐに誰かしら入ってくるはずだ。
「悪いようにはしない。殺すつもりもない。少々私のわがままに付き合ってもらいたいだけだ」
わがまま?
「なに、少し幸せな気分になるだけだ」
頭の真ん中にできたブラックホールに引きずり込まれるかのような、抗いがたい眠気に襲われて瞼が勝手に落ちてくる。膝裏と首の後ろに腕を差し込まれたあとに小さな浮遊感があった。抱え上げられたらしい。
「しかしなぜ精神操作が……特定の属性の魔力に耐性があるのか?私は大陸一の術者を自負しているんだがな」
不思議なほど淡々とした話し方。こういう場合は落ち着いていられる方がよほど怖い。必死で意識に爪を立てる。
「この機を逃すわけにはいかなかったから予備の安全策を用意しておいたんだよ。無駄にならなくて良かった」
安全策?
何ーー

ふわりと甘い香りが鼻先を掠めたのを最後に、俺の意識は完全に闇にのまれた。
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