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第二章 風の星霊 シルフィ エルフの森編
エルフの過去 『精霊の根源』
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いつもの爽快な風は、今日に限り彼女にも凍えるような冷たい風に感じられた。
この世に生まれてから彼女は自分の記憶にある涙などなかった。楽しい日々のフラッシュバックが余計に彼女を痛めつけていた。
顔の入れ墨のような緑の光は彼女の目からも感じ取れるくらい眩かった。
「…一体なんだっていうの。。」
〝それは風の精霊の力だよ〟
少女のような声がエルフィの身体中に響いた。
「えっ、なに!?」
〝びっくりさせちゃったね。君があまりにも私たちを好きなもんだから、私の居所はあなたになっちゃったみたい。〟
「こんなの望んでない!」
〝私もあなたにそんな模様が出るなんて思ってないもの。耳だって尖っちゃうし。〟
「元に戻してよ!!!」
〝…お願いがあるの。〟
「…お願い?」
〝私たちを…守って欲しいの。〟
そういうと風の精霊は事を話した。
近くにある森がヒューマンによって傷つけられている。そこは風の『精霊の根源』。そこがなくなると世界に大きな災害が起きてしまう。
なにも精霊は風だけではない。
炎や大地、氷や水、雷など、ヒューマンのいう物質とは全て精霊の力によるものである。『精霊の根源』は世界各地にあり、それがこの世界の生命維持には不可欠なのだ。
嵐や地震。火山の噴火。雷雨など。
それらは全てこの『精霊の根源』によるものなのだ。
生命が必要以上のものを得ようとすると、同時にこの力も必要以上に発揮をする。それが各地の災害に繋がっているというのだ。
それを知らないヒューマンたちは自分達の生活に必要以上のものを自然界から取り上げている。
言葉のないものには共存は必要ないと言わんばかりに。
話を聞いたエルフィは問う。
「私は、私をなんで選んだの??私も同じヒューマンよ?」
〝私たちはヒューマンのことが嫌いだからではないのよ?ただ世界を守りたい。『精霊の根源』が暴走してしまうとこの島にだって、世界中が被害を受けてしまうわ。どちらも愛せるあなたを選んだだけよ。〟
「でも、、1人でなんて。。」
〝少女1人に任せるつもりはないわ。あなたと同じように私の仲間が他の人に力を与えているわ。〟
「お父さんとお母さんは?」
〝残念だけど、力を与えてあげられないわ。きっと体が裂けちゃう。〟
「そんな…!もう会えないの?」
〝会えるけど、あなたが辛くなるだけよ?その姿は私もどうすることもできないし。〟
エルフィは深く落ち込み、黙り込んでしまった。
〝森を守ればあなたの両親も助かるわ。辛いかもしれないけど、私がそばにいる。ずっと一緒よ?あなたの姿なんて正直私のせいな気がしてきてそんな悲しまれるとほんと申し訳なくなってくるじゃない。〟
エルフィは精霊のその言葉で少し救われた。
「ちゃんと謝ってね?ほんと迷惑なんだから。」
〝だからもうごめんって言ってるじゃないー!〟
「アハハ…!ちゃんとそばにいてよ?今日から友達ね?」
〝そうね。はじめまして。私は風の…いいえ。あなたの精霊シルよ。以後よろしくね。〟
「手紙だけ置いていかなきゃな。」
〝早くしてよー!森が危ないんだよ?〟
「ちょっとうるさいなぁ!お家飛び出してきちゃったし、ちゃんと行くけどこれくらいさせてよ!」
〝もう!仕方ないなぁー!二言だけ書いていいよ!〟
「最後かもしれないお別れに二言で済むわけないでしょ!」
こうしてエルフィはシルに案内され森へ。そこには彼女と同じような姿の、まさしく現エルフ族の姿をしたものたちが各風の精霊によって集められていた。
その皆が集まる中央には手を広げたヒューマンが10人でやっと手を繋げるほどの大木。その大木には不思議な力を感じたエルフィ。
「これが…。」
〝そう。『根源』だよ。これなしでは君たちは生きれない。〟
圧倒された。
君の知っていることなど世界のほんと一握りに過ぎない。そう言われる感覚が体を走った。
〝大丈夫?怖い?〟
「あぁ!…ごめんごめん!圧倒されちゃって。心配した?」
〝なによ!当たり前でしょー!〟
エルフィは精霊とのやりとりの後、同じ仲間に案内をうけ、説明を受けた。
「ヒューマンの中に、この森の木々が建造物に最適とし、次々と伐採しているものがいる。そしてある日この大木に出会い、これも回収しようとしているらしいんだ。それを食い止め、この大木を守り抜く。そのヒューマンたちがきたら追い払えばいいってことだ。」
仲間の内の青年が話す。だがエルフィは頷きはしなかった。
「待って!相手はヒューマンでしょ?話せばきっとわかってくれると思うの!」
「な!?説得するというのか!無理だ!」
「そんなことない!!傷つける必要なんてない!そんなことしたらもっと強力な何かでまたここを壊そうとするわ!それこそもっと危険になるのよ!?」
「むっ…!」
「…私が説得する。」
この世に生まれてから彼女は自分の記憶にある涙などなかった。楽しい日々のフラッシュバックが余計に彼女を痛めつけていた。
顔の入れ墨のような緑の光は彼女の目からも感じ取れるくらい眩かった。
「…一体なんだっていうの。。」
〝それは風の精霊の力だよ〟
少女のような声がエルフィの身体中に響いた。
「えっ、なに!?」
〝びっくりさせちゃったね。君があまりにも私たちを好きなもんだから、私の居所はあなたになっちゃったみたい。〟
「こんなの望んでない!」
〝私もあなたにそんな模様が出るなんて思ってないもの。耳だって尖っちゃうし。〟
「元に戻してよ!!!」
〝…お願いがあるの。〟
「…お願い?」
〝私たちを…守って欲しいの。〟
そういうと風の精霊は事を話した。
近くにある森がヒューマンによって傷つけられている。そこは風の『精霊の根源』。そこがなくなると世界に大きな災害が起きてしまう。
なにも精霊は風だけではない。
炎や大地、氷や水、雷など、ヒューマンのいう物質とは全て精霊の力によるものである。『精霊の根源』は世界各地にあり、それがこの世界の生命維持には不可欠なのだ。
嵐や地震。火山の噴火。雷雨など。
それらは全てこの『精霊の根源』によるものなのだ。
生命が必要以上のものを得ようとすると、同時にこの力も必要以上に発揮をする。それが各地の災害に繋がっているというのだ。
それを知らないヒューマンたちは自分達の生活に必要以上のものを自然界から取り上げている。
言葉のないものには共存は必要ないと言わんばかりに。
話を聞いたエルフィは問う。
「私は、私をなんで選んだの??私も同じヒューマンよ?」
〝私たちはヒューマンのことが嫌いだからではないのよ?ただ世界を守りたい。『精霊の根源』が暴走してしまうとこの島にだって、世界中が被害を受けてしまうわ。どちらも愛せるあなたを選んだだけよ。〟
「でも、、1人でなんて。。」
〝少女1人に任せるつもりはないわ。あなたと同じように私の仲間が他の人に力を与えているわ。〟
「お父さんとお母さんは?」
〝残念だけど、力を与えてあげられないわ。きっと体が裂けちゃう。〟
「そんな…!もう会えないの?」
〝会えるけど、あなたが辛くなるだけよ?その姿は私もどうすることもできないし。〟
エルフィは深く落ち込み、黙り込んでしまった。
〝森を守ればあなたの両親も助かるわ。辛いかもしれないけど、私がそばにいる。ずっと一緒よ?あなたの姿なんて正直私のせいな気がしてきてそんな悲しまれるとほんと申し訳なくなってくるじゃない。〟
エルフィは精霊のその言葉で少し救われた。
「ちゃんと謝ってね?ほんと迷惑なんだから。」
〝だからもうごめんって言ってるじゃないー!〟
「アハハ…!ちゃんとそばにいてよ?今日から友達ね?」
〝そうね。はじめまして。私は風の…いいえ。あなたの精霊シルよ。以後よろしくね。〟
「手紙だけ置いていかなきゃな。」
〝早くしてよー!森が危ないんだよ?〟
「ちょっとうるさいなぁ!お家飛び出してきちゃったし、ちゃんと行くけどこれくらいさせてよ!」
〝もう!仕方ないなぁー!二言だけ書いていいよ!〟
「最後かもしれないお別れに二言で済むわけないでしょ!」
こうしてエルフィはシルに案内され森へ。そこには彼女と同じような姿の、まさしく現エルフ族の姿をしたものたちが各風の精霊によって集められていた。
その皆が集まる中央には手を広げたヒューマンが10人でやっと手を繋げるほどの大木。その大木には不思議な力を感じたエルフィ。
「これが…。」
〝そう。『根源』だよ。これなしでは君たちは生きれない。〟
圧倒された。
君の知っていることなど世界のほんと一握りに過ぎない。そう言われる感覚が体を走った。
〝大丈夫?怖い?〟
「あぁ!…ごめんごめん!圧倒されちゃって。心配した?」
〝なによ!当たり前でしょー!〟
エルフィは精霊とのやりとりの後、同じ仲間に案内をうけ、説明を受けた。
「ヒューマンの中に、この森の木々が建造物に最適とし、次々と伐採しているものがいる。そしてある日この大木に出会い、これも回収しようとしているらしいんだ。それを食い止め、この大木を守り抜く。そのヒューマンたちがきたら追い払えばいいってことだ。」
仲間の内の青年が話す。だがエルフィは頷きはしなかった。
「待って!相手はヒューマンでしょ?話せばきっとわかってくれると思うの!」
「な!?説得するというのか!無理だ!」
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