58 / 86
第二章 車内でも隣には
57
しおりを挟む
公園駐車場の車に戻り走り出してから、ゆきは聞かずにいられなかったので、恥ずかしさを一旦忘れて素直に尋ねた。
「何かあったんですか?」
甘い雰囲気になることに抵抗があるわけではなかったが、ゆきには唐突な出来事に思えてならなかった。
「心配されるようなことは何もありません」
暗い車内で落ち着いたいつもの目雲の声がゆきの耳に届く。
「心配させないようなことならあったんですか?」
逆説的に尋ねるゆきの鋭さが目雲の心をくすぐり、その浮つく心が声にも少し乗った。
「そうですね。限界が来た、というところでしょうか」
日中よりはっきり見えない目雲の表情を、それでもゆきは横から眺める。
「限界ですか?」
「ゆきさんについて知りたいことが多すぎるんですが、いくら聞いてもさらに、もっとと終わりが見えません。だから恋愛的な進展よりその探求に時間を費やしているんですが、その反面知れば知るほど愛おしさが募って仕方ありません」
運転中は視線がゆきに向くことは制限されるため、こんなことを言われるには、このタイミングはゆきにとって最適に思えた。
体温が上がりやすくなっているゆきはまた頬を染める。
今はそれを目雲が知るすべはなかったが、言葉は続く。
「身体的な濃厚な接触は時に相手の行動や言動、会話よりもっと情報を与えてくれる場合もありますが、関係に変化をもたらすものでもあります。知った気になるとでも言ったら分かりやすいかもしれません」
「なるほど」
ゆきは熱くなった頬とは別の冷静な部分でその話に大きく頷いた。
目雲はゆきが理解できるのだと思いつつ、無駄に高尚な話にしている自分を分かりながら話をまとめる。
「普段秘めていることを曝け出すのですから、関係性を深めるためにも重要な要素であることも分かっている上で、だからこそ時間を掛けて段階を大切にして、なんとなくなんて流された関係にはなりたくないと思っているからですかね」
ゆきも賛同できるからこそ、焦燥感のない自分をそのままにしてくれていたのだと目雲の包容力を知る。
「深いですね」
「と言う理屈を捏ねて言い訳しています」
無に帰すように、それも真剣な声で言うからゆきは目雲の顔をじっとみてしまった。
「えっと?」
目雲はちらりとゆきを見る。
そして信号で止まるタイミングでしっかりとゆきを見た。
「ゆきさんを繋ぎ止めるのに必死なんです、だから手が出せなかった」
「え……」
「ゆきさんからそういう雰囲気を感じたことはなかったですが、それは関係なくて。ただ僕が臆病になっていただけです。関係性を変える行動を取ることがマイナスにしか考えられなくなっていて。それでは駄目だとゆきさんを突き放した時に理解してもです。居心地が良いことが問題だなんて思ってもみませんでした」
そして信号が変わり車を進めながら目雲はそれを打開した理由をゆきに教えた。
「でもそれも限界です。可愛いゆきさんを見ていると欲深くなります。妙な嫉妬に駆られて激情で襲い掛かってしまう前に、二人で決めたようにマイペースに、それでも確実に進展させます」
初めに聞きたかったことの答えはゆきに与えられた。
鼓動の速さを下げることはできなかったゆきがその心遣いに嬉しさが重なり、そっと頷く。
その動きを視界の端で捉えた目雲は、言い訳がましくなってしまっていると自覚つつ言葉を続けてしまう。
「どうも僕はゆきさんに対しては突発的な行動に出てしまいます。夜中にチャイムを鳴らすことも母とのことで大声を出したり。あと告白してもらった時にキスしたことも。普段は当然、過去においてもそんな風になったことはありません。ゆきさんにだけ制御ができないから自分で先手を打ちました」
言われてゆきは自分の中で隅に追いやっていた思い出を取り出した。
「あ、お別れのキスですね。目雲さんにしてはすごく夢想的な残酷さだなとは思ってました」
「夢想的な残酷さ」
「えーっと、少女漫画的な浪漫がありながら、そこに甘さでなく無常さと無慈悲さがある行動」
目雲は自分で蒸し返しはしたが、ゆきの心情の解説が余計に心に刺さり居た堪れなさが激しかった。
「大丈夫です。意味が分からなかった訳ではなくて、自分の行動を反省しただけですから。後ろめたさしかないので聞けなかったんですが、そんな風に思ってたんですね」
「私も聞いていいものかどうか分からなかったので、過去のことなので今の目雲さんが優しいから気にしないことにしてました」
気にはなっていたが、話題に上げるほどゆきにとってもあまり必要性を感じてなかったことでもあった。
「僕の状況をくみ取ったりして、知らずにこれ以上ゆきさんに不信感を抱かれるのは望むものではありません。けれどゆきさんに対してはどうにも抑えられないものが自分の中にあることも事実です。それが僕の本性ですから、抑え込むのも正しくない。ある程度はその本能に従うことにします」
「とてもいろんなことを考えてくれてるんですね。本当に私はお気楽で、その日暮らし過ぎてすみません。負担にばかりなってるんじゃないですか?」
逆ではないかと目雲は日々思う。
「全く負担ではないですし、考えすぎているんだろうと自覚もあります。ただ僕はゆきさんが心配になりました。悪い奴に騙されますよ」
言い包めているつもりはない目雲だったが、何事も良いように受け取ってくれるゆきがそうやって何でも受け入れて受け止めると気掛かりが生まれる。
けれど、ゆきは目をパチクリさせた後クスクス笑い始めた。
「目雲さんが悪い奴なら今のところ幸せで不利益どころか益しかないので恐縮してるくらいです。恩返ししたいくらいですから今後多少負担があっても問題ありません」
「ゆきさんはもう少し自分が献身的だと自覚を持った方が良いです」
目雲の真摯な言葉も、ゆきには刺さらない。
「私が献身的だとしたら目雲さんは聖母のような人になってしまいますよ、そもそも聖人君子ですけど」
「聖母のような聖人君子は最早絶対に詐欺師か猟奇的な犯罪者です」
ゆきの思考になれてきたのか目雲が的確に言うので、ゆきも大いに納得した。
「とてつもない善人は疑うのが小説の中でも定石ですね。それが誤読を誘う表現のこともありますけど、総じて奇妙な趣味を持っていたりしますね」
「現実でもそうです」
ゆきは目が合うことはないと分かっていて目雲の方を向く。
「目雲さんのことも少しは疑った方がいいと?」
愛美が言っていた擦り合わせが必要な事案のことが過りつつも、今はもっと人間性の話だと思いなおす。
目雲はそれを否定しきれない部分に身に覚えがあってしまった。
「そこまでの善人ではないですし、疑わせるようなことをしなければいいだけだと、言いたいところですが、話せないことがあると言ってる時点で今すでに疑わしいですよね」
「疑ってないので心配いりません」
微塵にも抱いていない不安。それが嘘偽りない本心だと率直に伝えると、それが目雲にも分かってしまう。
「そんなゆきさんが僕は心配です」
いつかなにか酷く傷つくことが起こるのではないか、傷つけてしまっても気づけないのではないか。自分との関係に亀裂が入ることも恐怖ではあったが、それ以外でだってゆきが心身共に害されることは自分の身に起こる以上に避けたかった。
ゆきが当たり前にしていることが尊く得難いものだと全く信じていないから、それを搾取するだけの輩に纏わりつかれる可能性だってある。
自分がそうならないように律してはいるが、万が一そうなった時、ゆきはどうなるだろうかと、目雲はまた思考の沼に落ちていきそうになる。
いつからかついて回るようになった暗い影のような感情はいつでも纏わり付き侵食しようとしてくる。
ただゆきがそんな目雲に気が付かず、普段と変わらぬ明るさで笑う。
「このままでは堂々巡りになりますね」
安心させようなどゆきは思っていないことは言われずとも分かっているが、その楽しげな声が目雲を幸せな現実に引き戻してくれる。
今はまだその蜘蛛の糸のように垂らされる救いによって闇に捕らわれないでいられるが、できるだけ早く自分で立ち直らなければとやや焦る気持ちも芽生えていた。
それは自分で乗り越えなくてはならない壁だと、自分の中に押し込めて、改めてゆきに注意喚起する。
「では僕が心配しているということだけ心に留め置いて、危ないことがないようにしてください」
ゆきは進行方向をみて、ほのぼのとした光景でも見えてるように穏やかに呟いた。
「私から危ないことに突っ込んでいくことはないんですけどね」
その裏の言葉を目雲は正しく読みとった。そしてさっきまでの不安とはまた別の心配が浮かんでしまう。
「向こうからやってくるとか怖いこと言わないで下さい」
ゆきの過去の話を聞いていると目雲もそこは否定できないだけに、ゆきが笑っていることにもさらにそれを煽る。
ゆきを知って付け入る人間の警戒だけでなく、突発的なトラブルを引き寄せる体質だとされると回避するのが難しいと目雲でも言ってしまいそうになる。
すっかり慣れてしまっているゆきはいつものようにのほほんと返事をする。
「できる限り気を付けます」
「最大限で気を付けてください」
「承知いたしました」
笑うゆきを、目雲はこの日もきちんとしっかり安全に家まで送り届けた。
「何かあったんですか?」
甘い雰囲気になることに抵抗があるわけではなかったが、ゆきには唐突な出来事に思えてならなかった。
「心配されるようなことは何もありません」
暗い車内で落ち着いたいつもの目雲の声がゆきの耳に届く。
「心配させないようなことならあったんですか?」
逆説的に尋ねるゆきの鋭さが目雲の心をくすぐり、その浮つく心が声にも少し乗った。
「そうですね。限界が来た、というところでしょうか」
日中よりはっきり見えない目雲の表情を、それでもゆきは横から眺める。
「限界ですか?」
「ゆきさんについて知りたいことが多すぎるんですが、いくら聞いてもさらに、もっとと終わりが見えません。だから恋愛的な進展よりその探求に時間を費やしているんですが、その反面知れば知るほど愛おしさが募って仕方ありません」
運転中は視線がゆきに向くことは制限されるため、こんなことを言われるには、このタイミングはゆきにとって最適に思えた。
体温が上がりやすくなっているゆきはまた頬を染める。
今はそれを目雲が知るすべはなかったが、言葉は続く。
「身体的な濃厚な接触は時に相手の行動や言動、会話よりもっと情報を与えてくれる場合もありますが、関係に変化をもたらすものでもあります。知った気になるとでも言ったら分かりやすいかもしれません」
「なるほど」
ゆきは熱くなった頬とは別の冷静な部分でその話に大きく頷いた。
目雲はゆきが理解できるのだと思いつつ、無駄に高尚な話にしている自分を分かりながら話をまとめる。
「普段秘めていることを曝け出すのですから、関係性を深めるためにも重要な要素であることも分かっている上で、だからこそ時間を掛けて段階を大切にして、なんとなくなんて流された関係にはなりたくないと思っているからですかね」
ゆきも賛同できるからこそ、焦燥感のない自分をそのままにしてくれていたのだと目雲の包容力を知る。
「深いですね」
「と言う理屈を捏ねて言い訳しています」
無に帰すように、それも真剣な声で言うからゆきは目雲の顔をじっとみてしまった。
「えっと?」
目雲はちらりとゆきを見る。
そして信号で止まるタイミングでしっかりとゆきを見た。
「ゆきさんを繋ぎ止めるのに必死なんです、だから手が出せなかった」
「え……」
「ゆきさんからそういう雰囲気を感じたことはなかったですが、それは関係なくて。ただ僕が臆病になっていただけです。関係性を変える行動を取ることがマイナスにしか考えられなくなっていて。それでは駄目だとゆきさんを突き放した時に理解してもです。居心地が良いことが問題だなんて思ってもみませんでした」
そして信号が変わり車を進めながら目雲はそれを打開した理由をゆきに教えた。
「でもそれも限界です。可愛いゆきさんを見ていると欲深くなります。妙な嫉妬に駆られて激情で襲い掛かってしまう前に、二人で決めたようにマイペースに、それでも確実に進展させます」
初めに聞きたかったことの答えはゆきに与えられた。
鼓動の速さを下げることはできなかったゆきがその心遣いに嬉しさが重なり、そっと頷く。
その動きを視界の端で捉えた目雲は、言い訳がましくなってしまっていると自覚つつ言葉を続けてしまう。
「どうも僕はゆきさんに対しては突発的な行動に出てしまいます。夜中にチャイムを鳴らすことも母とのことで大声を出したり。あと告白してもらった時にキスしたことも。普段は当然、過去においてもそんな風になったことはありません。ゆきさんにだけ制御ができないから自分で先手を打ちました」
言われてゆきは自分の中で隅に追いやっていた思い出を取り出した。
「あ、お別れのキスですね。目雲さんにしてはすごく夢想的な残酷さだなとは思ってました」
「夢想的な残酷さ」
「えーっと、少女漫画的な浪漫がありながら、そこに甘さでなく無常さと無慈悲さがある行動」
目雲は自分で蒸し返しはしたが、ゆきの心情の解説が余計に心に刺さり居た堪れなさが激しかった。
「大丈夫です。意味が分からなかった訳ではなくて、自分の行動を反省しただけですから。後ろめたさしかないので聞けなかったんですが、そんな風に思ってたんですね」
「私も聞いていいものかどうか分からなかったので、過去のことなので今の目雲さんが優しいから気にしないことにしてました」
気にはなっていたが、話題に上げるほどゆきにとってもあまり必要性を感じてなかったことでもあった。
「僕の状況をくみ取ったりして、知らずにこれ以上ゆきさんに不信感を抱かれるのは望むものではありません。けれどゆきさんに対してはどうにも抑えられないものが自分の中にあることも事実です。それが僕の本性ですから、抑え込むのも正しくない。ある程度はその本能に従うことにします」
「とてもいろんなことを考えてくれてるんですね。本当に私はお気楽で、その日暮らし過ぎてすみません。負担にばかりなってるんじゃないですか?」
逆ではないかと目雲は日々思う。
「全く負担ではないですし、考えすぎているんだろうと自覚もあります。ただ僕はゆきさんが心配になりました。悪い奴に騙されますよ」
言い包めているつもりはない目雲だったが、何事も良いように受け取ってくれるゆきがそうやって何でも受け入れて受け止めると気掛かりが生まれる。
けれど、ゆきは目をパチクリさせた後クスクス笑い始めた。
「目雲さんが悪い奴なら今のところ幸せで不利益どころか益しかないので恐縮してるくらいです。恩返ししたいくらいですから今後多少負担があっても問題ありません」
「ゆきさんはもう少し自分が献身的だと自覚を持った方が良いです」
目雲の真摯な言葉も、ゆきには刺さらない。
「私が献身的だとしたら目雲さんは聖母のような人になってしまいますよ、そもそも聖人君子ですけど」
「聖母のような聖人君子は最早絶対に詐欺師か猟奇的な犯罪者です」
ゆきの思考になれてきたのか目雲が的確に言うので、ゆきも大いに納得した。
「とてつもない善人は疑うのが小説の中でも定石ですね。それが誤読を誘う表現のこともありますけど、総じて奇妙な趣味を持っていたりしますね」
「現実でもそうです」
ゆきは目が合うことはないと分かっていて目雲の方を向く。
「目雲さんのことも少しは疑った方がいいと?」
愛美が言っていた擦り合わせが必要な事案のことが過りつつも、今はもっと人間性の話だと思いなおす。
目雲はそれを否定しきれない部分に身に覚えがあってしまった。
「そこまでの善人ではないですし、疑わせるようなことをしなければいいだけだと、言いたいところですが、話せないことがあると言ってる時点で今すでに疑わしいですよね」
「疑ってないので心配いりません」
微塵にも抱いていない不安。それが嘘偽りない本心だと率直に伝えると、それが目雲にも分かってしまう。
「そんなゆきさんが僕は心配です」
いつかなにか酷く傷つくことが起こるのではないか、傷つけてしまっても気づけないのではないか。自分との関係に亀裂が入ることも恐怖ではあったが、それ以外でだってゆきが心身共に害されることは自分の身に起こる以上に避けたかった。
ゆきが当たり前にしていることが尊く得難いものだと全く信じていないから、それを搾取するだけの輩に纏わりつかれる可能性だってある。
自分がそうならないように律してはいるが、万が一そうなった時、ゆきはどうなるだろうかと、目雲はまた思考の沼に落ちていきそうになる。
いつからかついて回るようになった暗い影のような感情はいつでも纏わり付き侵食しようとしてくる。
ただゆきがそんな目雲に気が付かず、普段と変わらぬ明るさで笑う。
「このままでは堂々巡りになりますね」
安心させようなどゆきは思っていないことは言われずとも分かっているが、その楽しげな声が目雲を幸せな現実に引き戻してくれる。
今はまだその蜘蛛の糸のように垂らされる救いによって闇に捕らわれないでいられるが、できるだけ早く自分で立ち直らなければとやや焦る気持ちも芽生えていた。
それは自分で乗り越えなくてはならない壁だと、自分の中に押し込めて、改めてゆきに注意喚起する。
「では僕が心配しているということだけ心に留め置いて、危ないことがないようにしてください」
ゆきは進行方向をみて、ほのぼのとした光景でも見えてるように穏やかに呟いた。
「私から危ないことに突っ込んでいくことはないんですけどね」
その裏の言葉を目雲は正しく読みとった。そしてさっきまでの不安とはまた別の心配が浮かんでしまう。
「向こうからやってくるとか怖いこと言わないで下さい」
ゆきの過去の話を聞いていると目雲もそこは否定できないだけに、ゆきが笑っていることにもさらにそれを煽る。
ゆきを知って付け入る人間の警戒だけでなく、突発的なトラブルを引き寄せる体質だとされると回避するのが難しいと目雲でも言ってしまいそうになる。
すっかり慣れてしまっているゆきはいつものようにのほほんと返事をする。
「できる限り気を付けます」
「最大限で気を付けてください」
「承知いたしました」
笑うゆきを、目雲はこの日もきちんとしっかり安全に家まで送り届けた。
0
あなたにおすすめの小説
優しい雨が降る夜は
葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン
無自覚にモテる地味子に
余裕もなく翻弄されるイケメン
二人の恋は一筋縄ではいかなくて……
雨降る夜に心に届いた
優しい恋の物語
⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡
風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格
雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン
イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
楠ノ木雫
恋愛
蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……
解けない魔法を このキスで
葉月 まい
恋愛
『さめない夢が叶う場所』
そこで出逢った二人は、
お互いを認識しないまま
同じ場所で再会する。
『自分の作ったドレスで女の子達をプリンセスに』
その想いでドレスを作る『ソルシエール』(魔法使い)
そんな彼女に、彼がかける魔法とは?
═•-⊰❉⊱•登場人物 •⊰❉⊱•-═
白石 美蘭 Miran Shiraishi(27歳)…ドレスブランド『ソルシエール』代表
新海 高良 Takara Shinkai(32歳)…リゾートホテル運営会社『新海ホテル&リゾート』 副社長
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
【本編、番外編完結】血の繋がらない叔父にひたすら片思いしていたいのに、婚約者で幼馴染なアイツが放っておいてくれません
恩田璃星
恋愛
蓮見千歳(はすみちとせ)は、血の繋がりのない叔父、遼平に少しでも女性として見てもらいと、幼い頃から努力を続けてきた。
そして、大学卒業を果たし千歳は、念願叶って遼平の会社で働き始めるが、そこには幼馴染の晴臣(はるおみ)も居た。
千歳が遼平に近づくにつれ、『一途な想い』が複雑に交錯していく。
第14回恋愛小説対象にエントリーしています。
※別タイトルで他サイト様掲載作品になります。
番外編は現時点でアルファポリス様限定で掲載しております。
かりそめ婚のはずなのに、旦那様が甘すぎて困ります ~せっかちな社長は、最短ルートで最愛を囲う~
入海月子
恋愛
セレブの街のブティックG.rowで働く西原望晴(にしはらみはる)は、IT企業社長の由井拓斗(ゆいたくと)の私服のコーディネートをしている。彼のファッションセンスが壊滅的だからだ。
ただの客だったはずなのに、彼といきなりの同居。そして、親を安心させるために入籍することに。
拓斗のほうも結婚圧力がわずらわしかったから、ちょうどいいと言う。
書類上の夫婦と思ったのに、なぜか拓斗は甘々で――。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる