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《第二章:世界核継承戦 — 蒼光の代行者と黒律の目覚め》
第6話 本編:黒律の影 ― 森喰らい
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ライフゴーレムが膝をついた直後、
森の奥から禍々しい闇が噴き出した。
黒い霧のようなものが地面を舐め、
触れた草木を“消しながら”広がってくる。
リーテが恐怖で声を震わせた。
「木が……消えていく……!?
燃えるとか枯れるじゃなくて……最初から存在しなかったみたいに……!」
ノアが低く呟く。
「“黒律(こくりつ)”。
世界の理を壊し、存在そのものを削り取る力……」
ユリが俺の袖を掴む。
「レオン、来るよ……!
“森喰(もりぐ)い”が……!」
森喰い──
黒律に汚染された森の“影”が形となった存在。
黒い霧の中心から、人の形をした何かが現れた。
背丈は子供ほど小さいが、
目は真っ黒で、身体は半透明。
だが──その存在感は異常だった。
(こいつ……強い……!)
ただの影ではない。
黒律の“使徒”だ。
ユリが叫ぶ。
「レオン、気を付けて!
森喰いは生命そのものを食べる!
触れたら、命の線が全部“断ち切られる”!」
リーテが後退りする。
「触れたら死ぬってことじゃない……
存在ごと消える……!」
森喰いがゆっくりと俺に視線を向ける。
そして──動いた。
風も音もなく、ただ“そこにいた”影が
瞬間移動したように目の前に迫る。
(速い!!)
剣を構えるよりも早く、
森喰いの腕が俺の胸へ迫る。
核視が自動で反応し──
俺の命の線が“切断されかけている”のが見えた。
(やばい……!)
ユリが悲鳴を上げる。
「レオン、避けて!!」
俺は直感で剣を振る。
青い光が走り、森喰いの腕を弾く。
害された命の線がじりじりと焼けるが──
何とか保たれた。
ノアが叫ぶ。
「レオン! 黒律には直接攻撃は効かない!
“存在の線”が違う!」
確かに森喰いは傷ついていない。
黒律は“破壊”ではなく“消去”の魔力。
生命律や力任せでは相手にならない。
(なら、方法は一つだ)
俺は剣を構え、深く息を吸った。
「純度100%──青律、開放」
青い線が森に走り、空中へと広がる。
ユリが息を飲む。
「レオン……これって……!」
「黒律が消す線を──
青律で“書き戻す”」
森喰いが動いた。
黒い影が俺の胸へ手を突き出す。
その瞬間、俺は叫んだ。
「生命律・再接続!!!」
青と緑の線が森喰いの腕に巻きつき、
その“存在線”を反転させる。
黒い影が苦悶の声を上げる。
ノアが驚愕する。
「存在反転……!?
そんなこと、人間にできるはずが……!」
森喰いが後退り、身体が震え始めた。
ユリが叫ぶ。
「レオン、今のうちに!
黒律は“生命の枠”を嫌う!
青律で囲んで!!」
俺は剣で円を描き、青光の結界を広げる。
森喰いはその中で苦しみ、
やがて逃げるように霧となって消えた。
リーテがその場へ崩れ落ちる。
「……倒した……!?
本当に……森喰いを……」
ノアが俺を見つめる。
「レオン……君の青律は予想以上だ。
黒律を“逆流”させた……」
ユリが泣きそうな顔で笑う。
「レオン……よかった……!」
だが──安堵は一瞬だった。
森全体が、さらに深い“黒”に揺れた。
ノアが険しい声で告げる。
「これは……森喰いなんてもんじゃない。
本物の黒律の核(コア)が動き始めた」
ユリが震える声で言った。
「レオン……行かなきゃ。
翠律石の根核へ。
森を……救わなきゃ……!!」
俺は剣を握り直した。
次の戦いは、
──命を賭ける領域に入る。
第二章の核心が、
ここから本格的に幕を開ける。
森の奥から禍々しい闇が噴き出した。
黒い霧のようなものが地面を舐め、
触れた草木を“消しながら”広がってくる。
リーテが恐怖で声を震わせた。
「木が……消えていく……!?
燃えるとか枯れるじゃなくて……最初から存在しなかったみたいに……!」
ノアが低く呟く。
「“黒律(こくりつ)”。
世界の理を壊し、存在そのものを削り取る力……」
ユリが俺の袖を掴む。
「レオン、来るよ……!
“森喰(もりぐ)い”が……!」
森喰い──
黒律に汚染された森の“影”が形となった存在。
黒い霧の中心から、人の形をした何かが現れた。
背丈は子供ほど小さいが、
目は真っ黒で、身体は半透明。
だが──その存在感は異常だった。
(こいつ……強い……!)
ただの影ではない。
黒律の“使徒”だ。
ユリが叫ぶ。
「レオン、気を付けて!
森喰いは生命そのものを食べる!
触れたら、命の線が全部“断ち切られる”!」
リーテが後退りする。
「触れたら死ぬってことじゃない……
存在ごと消える……!」
森喰いがゆっくりと俺に視線を向ける。
そして──動いた。
風も音もなく、ただ“そこにいた”影が
瞬間移動したように目の前に迫る。
(速い!!)
剣を構えるよりも早く、
森喰いの腕が俺の胸へ迫る。
核視が自動で反応し──
俺の命の線が“切断されかけている”のが見えた。
(やばい……!)
ユリが悲鳴を上げる。
「レオン、避けて!!」
俺は直感で剣を振る。
青い光が走り、森喰いの腕を弾く。
害された命の線がじりじりと焼けるが──
何とか保たれた。
ノアが叫ぶ。
「レオン! 黒律には直接攻撃は効かない!
“存在の線”が違う!」
確かに森喰いは傷ついていない。
黒律は“破壊”ではなく“消去”の魔力。
生命律や力任せでは相手にならない。
(なら、方法は一つだ)
俺は剣を構え、深く息を吸った。
「純度100%──青律、開放」
青い線が森に走り、空中へと広がる。
ユリが息を飲む。
「レオン……これって……!」
「黒律が消す線を──
青律で“書き戻す”」
森喰いが動いた。
黒い影が俺の胸へ手を突き出す。
その瞬間、俺は叫んだ。
「生命律・再接続!!!」
青と緑の線が森喰いの腕に巻きつき、
その“存在線”を反転させる。
黒い影が苦悶の声を上げる。
ノアが驚愕する。
「存在反転……!?
そんなこと、人間にできるはずが……!」
森喰いが後退り、身体が震え始めた。
ユリが叫ぶ。
「レオン、今のうちに!
黒律は“生命の枠”を嫌う!
青律で囲んで!!」
俺は剣で円を描き、青光の結界を広げる。
森喰いはその中で苦しみ、
やがて逃げるように霧となって消えた。
リーテがその場へ崩れ落ちる。
「……倒した……!?
本当に……森喰いを……」
ノアが俺を見つめる。
「レオン……君の青律は予想以上だ。
黒律を“逆流”させた……」
ユリが泣きそうな顔で笑う。
「レオン……よかった……!」
だが──安堵は一瞬だった。
森全体が、さらに深い“黒”に揺れた。
ノアが険しい声で告げる。
「これは……森喰いなんてもんじゃない。
本物の黒律の核(コア)が動き始めた」
ユリが震える声で言った。
「レオン……行かなきゃ。
翠律石の根核へ。
森を……救わなきゃ……!!」
俺は剣を握り直した。
次の戦いは、
──命を賭ける領域に入る。
第二章の核心が、
ここから本格的に幕を開ける。
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