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おじさん♡来ました②
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ああ。望むところだ、セバスティアンよ!」
俺とて、我慢の限界であるぞ。
漆黒の夜闇の中で、あまたのランプが灯されし領主の城は実に華やいでいる。
俺の可愛い人を捕らまえて!
無体を強いた挙句に…
それを祝い、歓喜しておるのか!
怒涛の如き怒りが身の内に湧く。
そして、同時に感じた。
この身体の内には視作生が息づいている。
確かに、彼を感じるのだ。
…ああ、俺は君に愛されているのだな。
いつか君が無意識にも『栄ちゃん』に与えた庇護の力が、俺にも宿っているのだ。
だからこそ、ここに居る。
視作生の愛の強きお陰で、俺達は
君の元に辿り着いたら、その時は…
俺達は無敵であろう。
どの様な強力なる上位者も、太刀打ちならぬ。
「一刻も早く、行こう」
視作生は独りぼっちだ。
それでは、彼は無力に等しい。
Ω女王は強烈だが、αを介せねばその力を発揮する事は出来ぬものだ。
Ωは番いたるαを愛の力で強くする。
αは番いたるΩに愛の絆で縛られる。
これが正しい、我々の在り方なのだ。
西欧のΩは長い衰退の歴史の内に、愛を退化させてしまった。
故に、心を失くしたのだろう。
だが、視作生は違う。
彼は力強い、愛の才能をお持ちなのだ!
俺の胸は躍る。
…妻を感じる。
わかるのだ!
君の匂いが俺達を導かんと、芳っては誘っている。
君に一歩近づく度に、それはいや増していく。
君の戒めが、恋しい。
君にしか情の湧かないこの身体に、思い知らせて欲しい!
そんなふうに猛る感情のままに城門を潜り、大門の前に立った。
さて、どうしたものか。
『開け、扉!』
と唱えた所で、招かれざる者がために開くとは思えぬが…
「マクシミリアン、下がれ」
セバスティアンが力ずくで突破せんと、身構えた。
由緒ある我らが城を、破壊するするのは痛ましい。
しかし、それしか無かろう…
俺はせめて人的被害を与えぬ様に、周囲を察した。
…人が来る。
これは…
クラウディア様だ。
俺達を何としても、妻の元へは遣らぬと!
おいでになったか…
そして内側から、扉は開かれた。
能力を封じる効果を持つ重厚な鉄扉だ。
それが俺が知る限りの最速で開いていく。
それ程に、急いている。
宴もたけなわの侵入者に酷くお怒り召されたか。
「おお、これは良いところにおいでじゃ!早う来てたもれ!」
( ˙-˙ ) ( ˙-˙ )
まさか。
招き入れられようとは、思わなんだ。
しかし、呆気にとられながらも城内に踏み込んだ瞬間に…
察した。
いや、能力を持たずともαなら感じるだろう。
隣ではセバスティアンが、血相を変えた。
これは…
一大事である!
\\\٩(๑`^´๑)۶////
ああ。望むところだ、セバスティアンよ!」
俺とて、我慢の限界であるぞ。
漆黒の夜闇の中で、あまたのランプが灯されし領主の城は実に華やいでいる。
俺の可愛い人を捕らまえて!
無体を強いた挙句に…
それを祝い、歓喜しておるのか!
怒涛の如き怒りが身の内に湧く。
そして、同時に感じた。
この身体の内には視作生が息づいている。
確かに、彼を感じるのだ。
…ああ、俺は君に愛されているのだな。
いつか君が無意識にも『栄ちゃん』に与えた庇護の力が、俺にも宿っているのだ。
だからこそ、ここに居る。
視作生の愛の強きお陰で、俺達は
君の元に辿り着いたら、その時は…
俺達は無敵であろう。
どの様な強力なる上位者も、太刀打ちならぬ。
「一刻も早く、行こう」
視作生は独りぼっちだ。
それでは、彼は無力に等しい。
Ω女王は強烈だが、αを介せねばその力を発揮する事は出来ぬものだ。
Ωは番いたるαを愛の力で強くする。
αは番いたるΩに愛の絆で縛られる。
これが正しい、我々の在り方なのだ。
西欧のΩは長い衰退の歴史の内に、愛を退化させてしまった。
故に、心を失くしたのだろう。
だが、視作生は違う。
彼は力強い、愛の才能をお持ちなのだ!
俺の胸は躍る。
…妻を感じる。
わかるのだ!
君の匂いが俺達を導かんと、芳っては誘っている。
君に一歩近づく度に、それはいや増していく。
君の戒めが、恋しい。
君にしか情の湧かないこの身体に、思い知らせて欲しい!
そんなふうに猛る感情のままに城門を潜り、大門の前に立った。
さて、どうしたものか。
『開け、扉!』
と唱えた所で、招かれざる者がために開くとは思えぬが…
「マクシミリアン、下がれ」
セバスティアンが力ずくで突破せんと、身構えた。
由緒ある我らが城を、破壊するするのは痛ましい。
しかし、それしか無かろう…
俺はせめて人的被害を与えぬ様に、周囲を察した。
…人が来る。
これは…
クラウディア様だ。
俺達を何としても、妻の元へは遣らぬと!
おいでになったか…
そして内側から、扉は開かれた。
能力を封じる効果を持つ重厚な鉄扉だ。
それが俺が知る限りの最速で開いていく。
それ程に、急いている。
宴もたけなわの侵入者に酷くお怒り召されたか。
「おお、これは良いところにおいでじゃ!早う来てたもれ!」
( ˙-˙ ) ( ˙-˙ )
まさか。
招き入れられようとは、思わなんだ。
しかし、呆気にとられながらも城内に踏み込んだ瞬間に…
察した。
いや、能力を持たずともαなら感じるだろう。
隣ではセバスティアンが、血相を変えた。
これは…
一大事である!
\\\٩(๑`^´๑)۶////
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