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「それで、メレディも籠絡されたのね!」
「な、籠絡って!言葉を選んでちょうだい!」
今日は仲の良い3人が集まり、お茶会を開いていた。
その中には先日セスティーナに絆されたメレディと、ナナリィ、もう一人丸眼鏡をかけた令嬢。
3人はとても楽しそうに話しをしていた。
「マイが言ってたわよ。まるで恋に落ちたみたいだったって!」
「何よ!ローズマリーだって絶対同じ感じになるもの」
「そうねぇ。確かにローズマリーも簡単にやられてしまうでしょうね」
「ううー!早く見たいわ!もっと早く情報を仕入れれば良かったぁ!」
丸眼鏡のもう一人の娘、ローズマリー・リポーターはリポーター伯爵家の娘である。
その家は大層兄弟の数が多く、ローズマリーは四女。
特に嫁に行けなども特に言われる事なく育った彼女はとても自由な人間だった。
この中で唯一セスティーナに出会っていないローズマリーは、初日は商談に明け暮れパーティーへ参加はしていなかったようだ。
そう、彼女は伯爵家の娘だが、有名な商人でもある。
その才能を遺憾なく発揮し、最近では王族にまで商品を卸しているほどだった。
「レイモンド様とのダンス、すごかったんだって?」
「ええ、それはもう美しすぎて……。あの場面を一枚の絵に切り取ることが出来たらと何度思ったか」
「……」
ハタと黙り俯いたメレディに気が付いたナナリィはフワリと微笑んだ。
きっと心優しい彼女の事だ。レイモンド殿下とセスティーナが非常にお似合いだと心を痛めている事だろう。
しかしナナリィは、何も言うことなく黙っていた。
「セスティーナ様が不細工だったら良かったのにって思ってるんでしょ」
「お、思ってないわよ」
思った事を口にする友人に内心を暴かれて顔を赤くしたメレディは、少し潤んだ目をぎゅっとつぶる。
「別に、セスティーナ様が不細工でも、私がレイモンド様と釣り合いなど取れていないもの!たしかに、ちょっとは、敵が減るかなぁとは思ったけれど」
「あはは、メレディは本当に可愛いねぇ」
「ああもう、全く!馬鹿にして!」
顔を赤くしてプリプリと怒るメレディを、ローズマリーもニコニコと笑って見つめていた。
こうなったメレディは少しの間戻ることはない。
2人から差し出されたケーキをメレディは無言で食べながら、そして、3人で過ごすゆったりとした時間は流れて行った。
「な、籠絡って!言葉を選んでちょうだい!」
今日は仲の良い3人が集まり、お茶会を開いていた。
その中には先日セスティーナに絆されたメレディと、ナナリィ、もう一人丸眼鏡をかけた令嬢。
3人はとても楽しそうに話しをしていた。
「マイが言ってたわよ。まるで恋に落ちたみたいだったって!」
「何よ!ローズマリーだって絶対同じ感じになるもの」
「そうねぇ。確かにローズマリーも簡単にやられてしまうでしょうね」
「ううー!早く見たいわ!もっと早く情報を仕入れれば良かったぁ!」
丸眼鏡のもう一人の娘、ローズマリー・リポーターはリポーター伯爵家の娘である。
その家は大層兄弟の数が多く、ローズマリーは四女。
特に嫁に行けなども特に言われる事なく育った彼女はとても自由な人間だった。
この中で唯一セスティーナに出会っていないローズマリーは、初日は商談に明け暮れパーティーへ参加はしていなかったようだ。
そう、彼女は伯爵家の娘だが、有名な商人でもある。
その才能を遺憾なく発揮し、最近では王族にまで商品を卸しているほどだった。
「レイモンド様とのダンス、すごかったんだって?」
「ええ、それはもう美しすぎて……。あの場面を一枚の絵に切り取ることが出来たらと何度思ったか」
「……」
ハタと黙り俯いたメレディに気が付いたナナリィはフワリと微笑んだ。
きっと心優しい彼女の事だ。レイモンド殿下とセスティーナが非常にお似合いだと心を痛めている事だろう。
しかしナナリィは、何も言うことなく黙っていた。
「セスティーナ様が不細工だったら良かったのにって思ってるんでしょ」
「お、思ってないわよ」
思った事を口にする友人に内心を暴かれて顔を赤くしたメレディは、少し潤んだ目をぎゅっとつぶる。
「別に、セスティーナ様が不細工でも、私がレイモンド様と釣り合いなど取れていないもの!たしかに、ちょっとは、敵が減るかなぁとは思ったけれど」
「あはは、メレディは本当に可愛いねぇ」
「ああもう、全く!馬鹿にして!」
顔を赤くしてプリプリと怒るメレディを、ローズマリーもニコニコと笑って見つめていた。
こうなったメレディは少しの間戻ることはない。
2人から差し出されたケーキをメレディは無言で食べながら、そして、3人で過ごすゆったりとした時間は流れて行った。
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