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受け身と膝行
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放課後、香織が武道場に行くと沙織はすでに準備体操をしていた。
「ごめん。遅れた」
ジャージ姿なのに前後に開脚し上体を脚の上に柔らかく倒す沙織の姿はどこか優雅だ。
香織は更衣室の入口で一瞬立ち止まって見惚れた。
柔らか…
香織も道着に着替え、準備体操を始めた。
「じゃ一緒に受け身やろう」
「お!必殺の受け身!」
「いや受け身で誰も殺せないから」
「そっか」
香織は畳に手を触れたと思ったら前方に転がった。
沙織も見様見真似でやってみた。
普通はバタンと音がするものだが沙織がやるとほとんど音がしない。
体が柔らかいと音もあまりしないんだ…
「今のが前方回転受け身、今度は後方回転受け身ね」
香織が後ろへ転がった。
「足を折り込んだ方の腰を落として転がるの」
「足を曲げて尻もちを着くってことね」
「そうそう」
沙織は難なくやってみせた。
「じゃ今度は膝行」
「しっこう?」
香織は正座をして足の指を立てると片膝を突き出し半身になるともう片方の膝をその前に置き膝で畳の上を歩き始めた。
「へえ。そんな歩法があるのね合気道には」
「座り技はこの膝行でやることになるから」
「この歩法で技やるんだ、へえ」
膝行で壁際までくると今度はそのまま下がり始めた。
「うわ。下がるのムズ!」
「ごめん。遅れた」
ジャージ姿なのに前後に開脚し上体を脚の上に柔らかく倒す沙織の姿はどこか優雅だ。
香織は更衣室の入口で一瞬立ち止まって見惚れた。
柔らか…
香織も道着に着替え、準備体操を始めた。
「じゃ一緒に受け身やろう」
「お!必殺の受け身!」
「いや受け身で誰も殺せないから」
「そっか」
香織は畳に手を触れたと思ったら前方に転がった。
沙織も見様見真似でやってみた。
普通はバタンと音がするものだが沙織がやるとほとんど音がしない。
体が柔らかいと音もあまりしないんだ…
「今のが前方回転受け身、今度は後方回転受け身ね」
香織が後ろへ転がった。
「足を折り込んだ方の腰を落として転がるの」
「足を曲げて尻もちを着くってことね」
「そうそう」
沙織は難なくやってみせた。
「じゃ今度は膝行」
「しっこう?」
香織は正座をして足の指を立てると片膝を突き出し半身になるともう片方の膝をその前に置き膝で畳の上を歩き始めた。
「へえ。そんな歩法があるのね合気道には」
「座り技はこの膝行でやることになるから」
「この歩法で技やるんだ、へえ」
膝行で壁際までくると今度はそのまま下がり始めた。
「うわ。下がるのムズ!」
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