65 / 167
李書文の拳
しおりを挟む
沙織は足を揃えて右拳を左脇前に置きその上に左肘を置き左拳の甲を前に向け両腕でL字を作った。
膝を曲げる戸同時に右拳と左肘を開き右拳の方を向いた。
そして今度は左を見ると同時に左右の掌を上下に左へ向け左足も出した。
下の右拳を振り上げ左手がその腕を叩き、右膝も上げる。
右拳が垂直に上がった瞬間、右足を踏みつけその勢いで左足を蹴り出し右拳は後方へ伸び全力で一歩分を低空で飛ぶ。
両足は肩より広く腰を落とし左足が地面を踏みつけると同時に小指の付け根を開いた左拳を己の口元に向け、左肘を突き出した。
八極拳の看板技、頂心肘である。
腕を振り上げ大きく踏み込む香織が初めて見る技だ。
「スゴいね。八極拳ていうの?」
「うん。八極拳はざっくり言えば回族から始まって漢族の名人李書文まで伝わったのね。で、李書文系でも若かりし頃に伝わった長春八極拳と晩年最後の弟子に伝えた武壇の八極拳があるの。わたしのは武壇」
「武壇?」
「そうだなぁ…たとえば…」
沙織は頂心肘の形をとり、両膝を外へ張った。
相撲の四股、空手の騎馬立ちに近い男らしい立ち方と言える。
「長春の馬歩立ちはこんな感じ、でも武壇は…」
両膝をやや内側へ絞った。するとちょうど末広がりのような形になる。
ちょうど詠春拳の歩幅を左右一歩分広げて腰を下げた状態だ。
「やや内股なんだよね」
「李書文て男?」
「そうそう。男。160cmくらいで痩せてたらしいよ。若い時と晩年で技がかなり違うんだって」
「年とって技が優しくなったとか?」
「まさか。長春八極拳の冲捶、つまり中段突きはこう」
拳を伸ばし両膝を揃えて曲げ、地面を踏みつけ前方に飛び込んでまた地面を馬歩立ちで踏みつけ縦拳で突いた。
「突き技も飛び込むんだね」
「武壇はこう」
先ほど伸ばして構えた拳を折り曲げ拳を肩に置いた。
そして飛び込みながら折り曲げた拳を叩きつけながら突いた。
「叩きつけて突くこっちの方がいかにも李書文らしいって感じ」
「激しいね。人間性が出てる」
「この八極拳と詠春拳をかけ合わせて地井頭沙織拳を作ってみようかなって思ってるの」
「地井頭沙織拳?フルネームで?」
膝を曲げる戸同時に右拳と左肘を開き右拳の方を向いた。
そして今度は左を見ると同時に左右の掌を上下に左へ向け左足も出した。
下の右拳を振り上げ左手がその腕を叩き、右膝も上げる。
右拳が垂直に上がった瞬間、右足を踏みつけその勢いで左足を蹴り出し右拳は後方へ伸び全力で一歩分を低空で飛ぶ。
両足は肩より広く腰を落とし左足が地面を踏みつけると同時に小指の付け根を開いた左拳を己の口元に向け、左肘を突き出した。
八極拳の看板技、頂心肘である。
腕を振り上げ大きく踏み込む香織が初めて見る技だ。
「スゴいね。八極拳ていうの?」
「うん。八極拳はざっくり言えば回族から始まって漢族の名人李書文まで伝わったのね。で、李書文系でも若かりし頃に伝わった長春八極拳と晩年最後の弟子に伝えた武壇の八極拳があるの。わたしのは武壇」
「武壇?」
「そうだなぁ…たとえば…」
沙織は頂心肘の形をとり、両膝を外へ張った。
相撲の四股、空手の騎馬立ちに近い男らしい立ち方と言える。
「長春の馬歩立ちはこんな感じ、でも武壇は…」
両膝をやや内側へ絞った。するとちょうど末広がりのような形になる。
ちょうど詠春拳の歩幅を左右一歩分広げて腰を下げた状態だ。
「やや内股なんだよね」
「李書文て男?」
「そうそう。男。160cmくらいで痩せてたらしいよ。若い時と晩年で技がかなり違うんだって」
「年とって技が優しくなったとか?」
「まさか。長春八極拳の冲捶、つまり中段突きはこう」
拳を伸ばし両膝を揃えて曲げ、地面を踏みつけ前方に飛び込んでまた地面を馬歩立ちで踏みつけ縦拳で突いた。
「突き技も飛び込むんだね」
「武壇はこう」
先ほど伸ばして構えた拳を折り曲げ拳を肩に置いた。
そして飛び込みながら折り曲げた拳を叩きつけながら突いた。
「叩きつけて突くこっちの方がいかにも李書文らしいって感じ」
「激しいね。人間性が出てる」
「この八極拳と詠春拳をかけ合わせて地井頭沙織拳を作ってみようかなって思ってるの」
「地井頭沙織拳?フルネームで?」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
神木さんちのお兄ちゃん!
雪桜 あやめ
キャラ文芸
✨ キャラ文芸ランキング週間・月間1位&累計250万pt突破、ありがとうございます!
神木家の双子の妹弟・華と蓮には"絶世の美男子"と言われるほどの金髪碧眼な『兄』がいる。
美人でカッコよくて、その上優しいお兄ちゃんは、常にみんなの人気者!
だけど、そんな兄には、何故か彼女がいなかった。
幼い頃に母を亡くし、いつも母親代わりだったお兄ちゃん。もしかして、お兄ちゃんが彼女が作らないのは自分達のせい?!
そう思った華と蓮は、兄のためにも自立することを決意する。
だけど、このお兄ちゃん。実は、家族しか愛せない超拗らせた兄だった!
これは、モテまくってるくせに家族しか愛せない美人すぎるお兄ちゃんと、兄離れしたいけど、なかなか出来ない双子の妹弟が繰り広げる、甘くて優しくて、ちょっぴり切ない愛と絆のハートフルラブ(家族愛)コメディ。
果たして、家族しか愛せないお兄ちゃんに、恋人ができる日はくるのか?
これは、美人すぎるお兄ちゃんがいる神木一家の、波乱万丈な日々を綴った物語である。
***
イラストは、全て自作です。
カクヨムにて、先行連載中。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる