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世界征服に二歩近づいた
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「さっき横面打ちやってたでしょ」
「うん。今日は横面打ちからの技やってるよ」
「アニキがさ。人間はだいたい横から利き手で振りかぶってくるんだって。詠春拳はだから左手から技に入るんだろうけど。そのかわりタンサオは正面からのストレートを避ける技なのね。ああいった大きく振りかぶられたら合気道の入り方がいいかもと思ったの」
「なるほど」
「あの受けと同時にアッパー?するじゃない」
真紀理が「わたし好き。このアッパーの入り方」
「下からの攻撃は有利とは戦国時代からの定石じゃ」
亜香里も武術の理合をよく見てる。
沙織は「アッパーってじつは八極拳に繋げやすいんだよね」
「どう繋げやすいの?」
「ちょっとリコピン、横面打ち見せて」
真紀理が横から手刀を軽く打った。
沙織はすかさず手刀の手首で踏み込んで受け、同時にアッパーカットを真紀理の顎の下で止めた。
そしてすぐにアッパーの腕を折り曲げ、後ろ足で踏み込んで肘打ちをしようとした。
だが「こっちかな」と、突然体当たりに変えた。
「なんかしっくりこない」
香織があることに気づいた。
「足の踏み変えがあるからじゃない?合気道にもあるけど崩しながらやるよ。ちょっと誰か横面打ちやって」
真紀理が香織に横面打ちを軽くやる。
香織は手刀で受けるとそのままアッパーの手で手刀で腕を切り落ろすと同時に踏み出した足を引きながら真紀理の腕を下へ払いその流れで手首を掴んだ。と同時に肘の下にもう片方の腕を押し当て肘をキメる。
真紀理が思いもよらない状態に思わず「おお」と声をもらした。
「このまま本来なら四方投げいくけど」
「つまり内側から振りかぶりの手刀を受けてその手刀を払いつつ外側へと移動するわけだな。これは拙者が思うになかなか高度な技ぞ」
「う~ん」
沙織は一連の香織の動きを頭で思い出していた。
そしてひらめいた。
「あ!ねえねえ。もしそのアッパーをやらなかったらどうやるの?」
「当身を入れないと?」
真紀理が横面打ちを買って出る。
香織は両手の手刀で受けると真紀理の勢いを殺さずなめらかな動きで真紀理の腕を流し肘をキメた。
「おお!流れるような動きではないか」
「合気道のイメージそのものですよ」
「転身ていう体捌きなの。あまり私達の岩間流ではやらないかな」
沙織が不敵な笑みを浮かべている。
「ふふふ。これでキマったわ。リコピン!」
真紀理がまた横面打ちをする。
香織がやったように両手でそれを受け、そのまま後ろ足を前に進めそのまま裡門頂肘の形をとった。
真紀理の溝うちに沙織の肘が寸止めで止められている。
「おお。ネエさんやりましたね」
「なかなか実戦的な技に見えるぞ」
「これだ!これで地井頭沙織拳の二本目キマリ。これで世界征服に二歩近づけた」
喜び勇む沙織を見て香織は心配していた。
「その流派の名前と目的なんとかならないのかな…」
「うん。今日は横面打ちからの技やってるよ」
「アニキがさ。人間はだいたい横から利き手で振りかぶってくるんだって。詠春拳はだから左手から技に入るんだろうけど。そのかわりタンサオは正面からのストレートを避ける技なのね。ああいった大きく振りかぶられたら合気道の入り方がいいかもと思ったの」
「なるほど」
「あの受けと同時にアッパー?するじゃない」
真紀理が「わたし好き。このアッパーの入り方」
「下からの攻撃は有利とは戦国時代からの定石じゃ」
亜香里も武術の理合をよく見てる。
沙織は「アッパーってじつは八極拳に繋げやすいんだよね」
「どう繋げやすいの?」
「ちょっとリコピン、横面打ち見せて」
真紀理が横から手刀を軽く打った。
沙織はすかさず手刀の手首で踏み込んで受け、同時にアッパーカットを真紀理の顎の下で止めた。
そしてすぐにアッパーの腕を折り曲げ、後ろ足で踏み込んで肘打ちをしようとした。
だが「こっちかな」と、突然体当たりに変えた。
「なんかしっくりこない」
香織があることに気づいた。
「足の踏み変えがあるからじゃない?合気道にもあるけど崩しながらやるよ。ちょっと誰か横面打ちやって」
真紀理が香織に横面打ちを軽くやる。
香織は手刀で受けるとそのままアッパーの手で手刀で腕を切り落ろすと同時に踏み出した足を引きながら真紀理の腕を下へ払いその流れで手首を掴んだ。と同時に肘の下にもう片方の腕を押し当て肘をキメる。
真紀理が思いもよらない状態に思わず「おお」と声をもらした。
「このまま本来なら四方投げいくけど」
「つまり内側から振りかぶりの手刀を受けてその手刀を払いつつ外側へと移動するわけだな。これは拙者が思うになかなか高度な技ぞ」
「う~ん」
沙織は一連の香織の動きを頭で思い出していた。
そしてひらめいた。
「あ!ねえねえ。もしそのアッパーをやらなかったらどうやるの?」
「当身を入れないと?」
真紀理が横面打ちを買って出る。
香織は両手の手刀で受けると真紀理の勢いを殺さずなめらかな動きで真紀理の腕を流し肘をキメた。
「おお!流れるような動きではないか」
「合気道のイメージそのものですよ」
「転身ていう体捌きなの。あまり私達の岩間流ではやらないかな」
沙織が不敵な笑みを浮かべている。
「ふふふ。これでキマったわ。リコピン!」
真紀理がまた横面打ちをする。
香織がやったように両手でそれを受け、そのまま後ろ足を前に進めそのまま裡門頂肘の形をとった。
真紀理の溝うちに沙織の肘が寸止めで止められている。
「おお。ネエさんやりましたね」
「なかなか実戦的な技に見えるぞ」
「これだ!これで地井頭沙織拳の二本目キマリ。これで世界征服に二歩近づけた」
喜び勇む沙織を見て香織は心配していた。
「その流派の名前と目的なんとかならないのかな…」
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