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夢と前世
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「おい、大男!」
男の声が聞こえた。
赤いサイクロプスが後方を振り向いてサイを振り回した。
そのサイの上にふわりと両足を乗せた武士が上段に構えた剣を赤いサイクロプスの頭上から振り下ろした。
まるでスイカでも切るようにサイクロプスの体は腰まで真っ二つになった。
そしてその巨体はゆっくりと倒れ絶命した。
武士は沙織の方へ歩いてきた。
それは幸介だった。
片目は大きな傷の跡があった。
「コウちゃん!?」
「コウちゃんだと?幸之介だ。おぬしの剣は軽いといつも言っておるだろう」
「剣が軽い?そんなの初めて言われたんだけど…」
「香織殿を見ろ。しっかり斬っている」
見ると香織が青いサイクロプスの首を斬り落としたところだった。
「ええ~!なにそれ!」
沙織はベッドで目が覚めた。
「やけに怖い夢だった…」
「これが前世と関係あんの?」
そこで目覚ましがちょうど鳴った。
目覚ましを叩くと音が切れた。
「あ~二度寝したかったな…」
その日の昼休み、屋上では沙織が腕を組み仁王立ちしてして香織を待ち伏せていた。
「や!どうだった夢は?」
香織はいつになく意気揚々とやって来た。
「めっちゃ怖かったんだけど」
香織はスマホを取り出しメールを送信した。
「はい。あとで確認してね。じゃ夢のこと聞かせて」
沙織は夢でサイクロプスと闘って怖かったことを話した。
「ウ~ン、サイクロプスってのはよくわからないけど巨人の双子って言うのは前世で会ってるよ私達」
「だからさ。なんなのその前世の話?」
「メールちょっと長文だけど読んでよ。その双子のことも書いてあるから」
「うそ!」
「最後、幸介さんが助けに来なかった?」
沙織は思わずたじろいた。
「なんで知ってるの?」
「だって前世の夢で見たもん」
沙織は香織の送ってきたメールを貪るように読み出した。
そして己の危機に幸介が助けに来たこと。そして幸介、いや幸之介が恋人だったことに顔を赤らめた。
「ナニコレ。なんでわたしがアニキと恋仲だったり別れたり、より戻したりしてんの?」
「それが前世の関係で絆が深いから兄妹として生まれたんじゃない?」
「アニキとわたしが?」
「顔、赤いよ」
「やかましい!ぜったいアニキに知られたくないコレ!恥ずいわ」
「大丈夫、大丈夫言わないから」
「ぜったいだよ」
「ぜったい」
男の声が聞こえた。
赤いサイクロプスが後方を振り向いてサイを振り回した。
そのサイの上にふわりと両足を乗せた武士が上段に構えた剣を赤いサイクロプスの頭上から振り下ろした。
まるでスイカでも切るようにサイクロプスの体は腰まで真っ二つになった。
そしてその巨体はゆっくりと倒れ絶命した。
武士は沙織の方へ歩いてきた。
それは幸介だった。
片目は大きな傷の跡があった。
「コウちゃん!?」
「コウちゃんだと?幸之介だ。おぬしの剣は軽いといつも言っておるだろう」
「剣が軽い?そんなの初めて言われたんだけど…」
「香織殿を見ろ。しっかり斬っている」
見ると香織が青いサイクロプスの首を斬り落としたところだった。
「ええ~!なにそれ!」
沙織はベッドで目が覚めた。
「やけに怖い夢だった…」
「これが前世と関係あんの?」
そこで目覚ましがちょうど鳴った。
目覚ましを叩くと音が切れた。
「あ~二度寝したかったな…」
その日の昼休み、屋上では沙織が腕を組み仁王立ちしてして香織を待ち伏せていた。
「や!どうだった夢は?」
香織はいつになく意気揚々とやって来た。
「めっちゃ怖かったんだけど」
香織はスマホを取り出しメールを送信した。
「はい。あとで確認してね。じゃ夢のこと聞かせて」
沙織は夢でサイクロプスと闘って怖かったことを話した。
「ウ~ン、サイクロプスってのはよくわからないけど巨人の双子って言うのは前世で会ってるよ私達」
「だからさ。なんなのその前世の話?」
「メールちょっと長文だけど読んでよ。その双子のことも書いてあるから」
「うそ!」
「最後、幸介さんが助けに来なかった?」
沙織は思わずたじろいた。
「なんで知ってるの?」
「だって前世の夢で見たもん」
沙織は香織の送ってきたメールを貪るように読み出した。
そして己の危機に幸介が助けに来たこと。そして幸介、いや幸之介が恋人だったことに顔を赤らめた。
「ナニコレ。なんでわたしがアニキと恋仲だったり別れたり、より戻したりしてんの?」
「それが前世の関係で絆が深いから兄妹として生まれたんじゃない?」
「アニキとわたしが?」
「顔、赤いよ」
「やかましい!ぜったいアニキに知られたくないコレ!恥ずいわ」
「大丈夫、大丈夫言わないから」
「ぜったいだよ」
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