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1章 転生編
16話
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ディグル領を出発してから3日後、僕はセグネル領に着いた。道中、モンスターに襲われはしたが山賊などには襲われなかった。
門をくぐり、街に入ると昼間と言うのに人通りは少なく、ガラの悪そうな奴らが闊歩していた。そんな中、一人で歩いていれば当然絡んでくる。
「おい、お前。金目の物と金は置いて行け」
前方に3人と後方に3人、既にはさまれていた。だが、しかし、こんなのは何の問題もない。
まずは、前方の先頭にいる男の足を払い、態勢を崩させた所を張り倒し、その後ろにいた男達の一人はみぞうちに一発、もう一人は後ろに回り込み首元に一撃を入れて気絶させた。
30秒も経たずに起きた惨状に後方にいた男達は逃げ出していた。
__________________
僕はスレインに言われていた通り、セグネルの傭兵ギルドに来て、ギルド長に会っていた。
「どうも、セグネル領の傭兵ギルド、ギルド長のセルです。この度は、わざわざ起こししていただきありがとうございます」
セルと言う名前に親近感を感じながら、話し合いを続けた。
まず、聞いたのは現状の事だ。話を聞く所、調査を続け現在確認されている人数は100人を超えたとのことだった。数十人程を偵察を出したが帰ってきたのは2、3人だけでその人達も怪我を負っていたりと結果は芳しくなかった。この事から山賊のレベルは高いだろうし、最低人数の更新は助かる。
他にも帰って来た中の1人がアジトと思われる場所を見つけていた。だが、逃げ回る間にその場所を見失ったとの事だったが、建物があった事からその形状などを聞いた。
「こんな情報しか無く申し訳ありません」
「いえいえ、これだけでも助かります。怪我した人達に少しですが、渡しておいて下さい」
そう言って小さな袋を3つ置き、ギルドをあとにした。
ギルドを出てからすぐに宿屋に向かった。そこら辺を歩いていてまた、絡まれるのはごめんだからね。
宿屋の個室に入り、ウインドウ操作で空間魔法で空間の固定と防音を行い、更に、街の外に偵察ゴーレムを複数召喚し、この街周辺と話にあったアジトと思われる辺りにも偵察ゴーレムを送り込んだ。あとは、報告を待つだけだ。
次の日、偵察ゴーレムにより空間地図が更新されていた。空間地図を確認していくと集団の赤点があった。そこは話にあった場所の近くと思われる。
偵察ゴーレムを保管庫に戻し、一度ディグル領に転移した。
家から少し離れた路地に転移した僕は店の様子を見た。今日も今日とてお客の長蛇の列出来ており、小さいながらもせっせと働く子供達。そこにはいつもと変わらない風景があり、その様子を見た僕は安心した。路地に戻り、セグネル領に転移した僕は門を出て、集団の赤点があった場所に向けて歩き始めた。
森の中に入ってから30分、ゴブリンやオーク、オーガなんてのもいた。だが、出会う確率が圧倒的に数が少なく感じた。そこそこ、森の奥に来たにも関わらず、モンスターはおろか動物に出会う事も少ない。空間地図の範囲内の数を調べても明らかに少なく、異常なのは目に見えてハッキリとしている。これも山賊がいるせいなのかもしれない。
そう思いながらも獣道を進むと、空間地図に複数の赤点の接近を確認した。転移を使い、素早く移動をして近付いてくる敵の様子を見ていた。
革鎧に、革の籠手などと装備はあまり良いとは言えないものだった。見た目は若い感じがするが、どこか違和感を感じる。そう思いながら様子を伺っていて理解した。それは、目付きだ。あの目付きは最悪な事に、殺しに喜びを感じる奴の目をしていると直感的に思った。
そんな事を思いながら見ていたら山賊の内の一人と目が合った。
「いたぞ!!」
一人の山賊の声に他の山賊も僕を見つけた。突然の展開に一瞬焦るも、落ち着いて状況把握に努めた。
近付いて来る山賊の人数と距離、一対一になるようにゴーレムを召喚し、接敵した。
「ゴ、ゴーレム!!」
「怯むな!ゴーレムだろうが、人間だろうが殺せば同じだ」
「ゴーレム使いの男を殺せばゴーレムは動かなくなる!」
「なら、男から殺すぞ!!」
そう言うと僕めがけて3人の山賊が剣を抜き突っ込んで来た。僕はゴーレムに指示し、2人を引き離させた。
「くそっ!俺が殺せば問題ない!」
山賊の1人との距離が5メートル切った所で、僕は神剣と神盾を装備し、構えた。
「死ねクソガキ!」
大きく振りかぶり、斬りつけてくる山賊の剣を弾き、山賊と同じモーションで斬りかかると、山賊は防げずに僕に斬られた。
あれ?
「ぐぅああぁぁー!!」
僕が斬った山賊は叫び声を上げながら地面に倒れ死んだ。
「クソがー!!」
別の山賊がゴーレムの攻防から一瞬の隙をついて僕に斬りかかって来た。山賊の剣はカーブを描くような軌道で来るのに対し、僕は下から上に斬る斬り上げをした。タイミングを合わせて剣を弾くつもりだったのだが、山賊の剣は真っ二つになり、神剣が山賊を斬り伏せた。
あれれ?
その後も戦うも山賊は弱く、戦闘を始めてから数分で戦いは終わった。
僕の予想は別の意味で裏切られた。
(弱い!!)
それもゴーレム達に勝てない程に。ゴーレムの強さは傭兵などで表せばB~A級辺りだろう。ゴーレムとしては強い方だろうが、モンスターと戦っていると思えばそうでもないはずだ。
ここまで思って僕は何かを察した。同級もしくは上級のモンスターを討伐する時は同級の傭兵を4人は最低でも必要する。その事を考慮して先程の戦いを見ると過剰戦力による一方的な戦闘だった事が分かった。
この先の戦闘を考えると山賊が100人いるとするなら、ゴーレムが25体で相対するという事になる。
そう思った瞬間に僕の中の緊張は緩んだ。今回の戦いでゴーレムは一体も失われていない。なら、50体ものゴーレムを送り込んだらどうなるだろうか?
この時の僕は不敵な笑みを浮かべていただろう。ゴーレムを僕の周辺に召喚し、秘密兵器も導入した。
「ゴーレム達よ僕が指示した場所に強襲せよ。アイギス、お前にリーダーを任命する。お前の指示で勝利を収めてくるのだ」
「御意」
少しテンションがおかしくなった僕はどこかのアンデットを思わせる態度で言い放っていた。言った後だから分かる何か良いと思う半面、恥ずかしいと思う半面があると。
僕の指示を聞いたゴーレム達はアイギスを先頭に山賊達のアジトと思われる場所に向けて進軍し始めた。
今回導入した秘密兵器【アイギス】は、鉄壁の守りをイメージした意思を持つ巨体のゴーレムだ。体長は4メートル、大盾はその体を隠せる程に大きく、両手に装備している盾は正面からのあらゆる攻撃に対して防御が出来るようにしている。そのかわりに下からの攻撃に弱いが本体はオリハルコンで出来ているからちょっとやそっとじぁ傷すらつけられないだろう。
筋力などを高くなるようイメージして作った為、重くなり敏捷が低くなってしまった。これらの問題点は今後改善出来れば改善していきたいと思う。
攻撃手段も盾である。盾を前面で固めて突っ込んだり、盾を振り回す事で敵を吹き飛ばす事も実験で確認済みである。だから、消して守る事しか出来ない訳ではないが、近接攻撃な為、遠距離相手には防御するしか出来ない。これも改善すべき問題点だろう。
と、まぁ~アイギスの紹介もここら辺にしておこう。空間地図から見てアイギス達が戦闘を始めたようだ。
__________________
~アイギス視点~
アイギス達はカオルに指示された地点に到達した。目の前に見える建物はちょっとした小さな城を思わせる外見をしている。
「目標地点に到達。これより攻撃を開始する。三手に分かれよ。一手は我に続き、残りの二手はその後方より続け」
アイギスの指示にゴーレム達は従い、三手に分かれた。それを確認したアイギスは、吠えた。
「我が主人に勝利を!!」
そして盾を前面で固め、砦の閉じている門目掛けて走り始めた。
アイギスを目視した見張りの山賊達は鐘を鳴らし、アイギスを迎撃しようと魔法や弓矢を使うが全てが盾に防がれてしまい、何も出来ぬまま門を壊された。
「ズドオォォォーーーン!!」
物凄い音と振動が響いた。
「突撃しろ!主人の敵を殲滅せよ!」
大盾で山賊を吹き飛ばしながらアイギスは大声で指示をする。その光景はに山賊は怯んでいた。巨人のように大きいアイギスを間近で見れば誰しもが一瞬は怯んでしまうであろう。
建物の中から次々に出て来る山賊達だが、過剰戦力とも言えるゴーレム達により次々と倒されていく。
「たくよ~、どこのバカだ俺の砦を襲いに来たのは」
既に一方的な蹂躙と化した戦場に太刀のような武器を持った男が現れた。
「お前がここの主人か?」
「そうだが・・・、デカイなお前」
「我が名はアイギス!我が主人の命によりお前を倒させてもらう!」
「巨体に似合わず丁寧な奴だな。とてもゴーレムとは思えねーよなぁ!」
山賊のボスであるシュベインは迫り来る巨大な盾を持っている太刀で防ぐも衝撃により吹き飛ばされた。
「ボ、ボス!」
「イッテーなぁ、クソが!?」
すぐに体勢を整えシュベインはアイギスに突っ込んで来た。シュベインの太刀の動きは素早くそこらの傭兵や冒険者はこの剣さばきにやられるだろう。しかし、アイギスは盾で全て防いでいた。隙をついて盾を前に突き出したりと同じような攻防が数分続いた。
「はぁ、はぁ、はぁ」
シュベインは肩で息をしており、攻撃の手が遅くなり始めていた。それに対してゴーレムであるアイギスは一糸乱れずに攻撃を続けていた。
この戦場で戦っているのは既にシュベイン1人となっていた。だが、シュベインは降参する事なく戦い続けていた。
「残りはお前だけだが、降参はしないのか?」
「面白い事を言うゴーレムだな。はぁ、はぁ。降参なんてしたらこの楽しい戦いがおわってしまうだろうが」
その時のシュベインの表情は笑っていた。常人なら消して笑えぬ状況で。
「我が主人をこれ以上待たせるわけにはいかない。決めさせてもらう!!」
「そうかい!なら、俺も大技といこうか!!」
「シールドスタンプ」
「パワースラッシュ!!」
アイギスの技とシュベインの技がぶつかり、金属同士特有の金切り声のような音を立てて火花を散らした。
「バキィーーーン」
火花を散らす中、金属が折れた音が響いた。
「俺の負けだな」
折れたのはシュベインの太刀であった。
「見事であった」
アイギスはシュベインに讃える言葉を言い、技を決めた。
「ぐああぁぁぁーー!!!」
アイギスの盾の下敷きにされたシュベインが悲鳴を上げていた。その後、盾を上げるとそこにはクレーターが出来ていた。そして、シュベインは地面にめり込むようにしていた。片腕と片足は曲がってはいけない方向に曲がっていることなどから重症であるのは目に見えている。
「我々の勝利だ!!」
アイギスは勝利に吠えていた。
~カオル視点~
アイギス達が戦い始めてから少しして僕も戦場が見渡せる所に着いた。着いて目にしたのは建物の一部が壊されていたり、地面は抉れていたりと物凄い光景が目の前に広がっていた。
アイギスにより人がボールのように吹き飛ばされたり、普通のゴーレム達が建物の出入り口から侵入し、中を制圧したりと空間地図と交互に見る事で戦況把握が遠くにいる僕でも出来た。
「まさかここまでとは・・・」
1人ポツリと呟いていた。一方的な展開になるとは思っていたが、その想像を超えていた。
(もしかして、僕ってかなりの戦力を保持してる?)
そんな事を思っていると1人の男が新たに現れた。他の山賊と違い身綺麗で太刀を持っている事から山賊のボスだろう。
戦闘が始まり、アイギスが先制で攻撃し、それを太刀で一瞬防いだ。だが、その後は吹き飛ばされていた。そうだとしてもアイギスの筋力を考えれば一瞬でも受け止めれていた事に僕は驚いた。
その後の剣さばきに再び驚かされた。あれだけの実力があるなら、まともに働いていれば有名傭兵もしくは冒険者になれたに違いないと思うと残念な気分になった。
それから数分たった時、アイギスが技を使ったのが確認した。あれは、シールドスタンプだな。あの技は自身の体重と筋力による力技だ。それ故に単純だが、強い。
そんな技を山賊のボスは受け止め競り合っていた。その事にまた驚いた。まさか三度も驚く事になるとは思わなかった。あの技を僕も受けた事があるが、最初にくる衝撃はかなりのものだった。そらから押し返すのには苦労した。そんな技をあの山賊のボスは受け止めている。
その事から実力はA~S級と思うと更に残念に思えた。
それから、金属が折れる音が僕の所まで響き、その音で僕は決着がついたと判断し、最後まで見ることなくアイギスの元へ向かった。
【後文】
1章終わりが近づいてきました。その為の戦いだったのですが、表現力がなくすみません。もう少しでも盛り上げられたらいいのですが、今の私には厳しいです。
今後、他の人の作品を読んだりして勉強していきたいと思います。
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