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10.トロトロの身体
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主任は、蜜液を指先に絡めると花芽に塗り込こんでくる。
これまでの人生でそんな触り方をされたことがなくて、わたしはびくびく震える腰をどうすることもできなかった。
「んんっ……あっ……それだめ……ッ」
「だめってどこがだめなんだ? こんなに濡らしてるのに」
確かめるように、さらにあふれ出てきた蜜をすくって弄ばれる。
容赦ない手戯に戦慄くほどの快感が全身に拡がり、主任の家のソファまで蜜液が滴り落ちていった。
「あッ……ソファが……ぬれちゃ……う……」
こんな高そうなものを、わたしのはしたないもので汚してしまうなんてとんでもない粗相だ。
これ以上汚すのは申し訳なくてやめてほしいのに、主任はSっ気たっぷりの表情を浮かべると、
「ソファを気にするなんて、お前まだまだ余裕なんだな」
と言ってくる。
力の入らない抵抗を繰り返しているわたしの、どこに余裕があるというのだろうか。
そして、そのSっ気たっぷりの表情はどう解釈すればいいの?
主任の腕を押さえたけれどあっさり解かれ、彼はショーツに手をかけてくる。
ハッとしたわたしは咄嗟に手を伸ばしたけど間に合わず、あっさり剥ぎ取られてしまったショーツが床へ落とされた。
快感に侵された身体は、自分の意思通りに動いてくれなくて止めるのが間に合わない。
隠そうとした手も、主任がわたしの両膝を持って大きく開いてしまったため意味をなさなかった。
秘所をさらけ出したあられもない格好に、わたしは弾かれたように理性を取り戻し羞恥に襲われた。
「っ! やっ……こんな格好、恥ずかしいです……っ」
身をよじって脚を閉じようとしたけれど、主任の力のほうが強くて閉じられない。
「放してください……っ」
「放さない。ここまできてまだ恥ずかしいのか」
「当たり前ですっ……こんなの、練習の域を超えてますっ!」
「さっきまでかわいく感じてたんだから、そんなむきになって怒るな。忙しいやつだな」
(え……?)
聞き間違いかもしれないけれど、いまさらっと『かわいく』って言った?
主任を見るとちょっと笑ってる。
からかいの笑みじゃない。
優しい笑みだ。
それは、絶対会社の部下に見せる顔じゃない。
わたしが思うに、大切な人や恋人に向ける顔だ。
(なんか……ずるくない?)
女子は『かわいい』って言葉に弱いのだ。
こんなときに使うなんて反則すぎる。
しかも、いつも眉間にしわを寄せてる人が甘い笑みを見せるなんてどういうこと?
女子はギャップにも弱いのだ。
あられもない格好だっていうのに、フラグ立ちすぎてきゅん死にしそうだ。
(――って違う違う、ときめいてる場合じゃないっ)
主任は絶対女性慣れしてるし、手練れに違いない。
危うく話をうやむやにされるところだったが正気を取り戻した。
「話をそらさないでください。こんなシーン、漫画にはありませんでしたっ」
「あっただろ。忘れたのか?」
「いいえ、ありませんっ」
「お前が覚えてないだけだ」
余裕のないわたしとは違って、主任はクスッと口角を上げると上半身を屈めた。
「ソファが濡れるのが気になるんだったな。じゃあ、きれいにしてやるよ」
「え……?」
きれいにしてやるとはどういうことだろうと思っていたら、主任の整った顔がわたしの秘所に埋まった。
「!!」
驚きと羞恥で咄嗟に腰を引いたけれど、
「逃げるな」
と膝裏に手を回され、いとも簡単に引き戻されてしまう。
「や……っ、ダメ、そんなところ……っ……ひゃ……っ……あぁん!」
露わになった秘所を指でさらに広げられ、くちゅっと音が聞こえてくる。
柔らかな舌先で花弁をぬるぬると優しく舐めている音だ。
胸のとき同様、口での刺激は指よりも甘い痺れと快楽を与えてくる。
ただ、胸よりも秘所の方が快感が強くて、溶けてしまいそうなほどトロトロになった。
「ああぁん……やっ……! 主任……まって……っ」
熱く濡れそぼったそこを、主任の舌が丁寧に優しくなぞっていく。
おかしくなってしまいそうなほどの昂ぶりが下腹部に集まり、隘路からまた蜜があふれ出た。
「や……っ、そんなとこ……舐めないで……」
「舐めないとソファが濡れるけどいいのか?」
それは嫌だとふるふると首を横に振った。
すると、じゅるじゅるっと淫らな音が部屋中に響くほどあふれる蜜を吸われる。
「ふあっ……あっ……や……あぁっンっ……」
お腹がきゅんきゅん痺れ、思考まで甘く染められていく。
「もっと気持ちよくなりたくないか?」
「やっ……これ以上は……ムリ……ッ……」
快感に震える腰を、抑制するのに精一杯だった。
なのに主任は、秘所の中心で昂ぶっている花芽を舌先で転がし煽ってくる。
「ああぁっん……ダメ……ッ、へんに……なっちゃう……っ」
「構わない。俺が全部受け止めてやるから好きなだけ乱れろ」
ぬるぬる転がしていた花芽をちゅるっと吸われた瞬間、背中がしなるほど強い快感が駆け巡った。
熱いものがこみ上げてきて、たまらない愉悦に下腹部がうねりそうになる。
「やぁんっ……!」
いい反応を見せるとばかりに、今度は舌先で芯を押し込むようにくちゅくちゅ舐められ、快感に悶えた。
「ダメ……あっ、あ……っ!」
恥ずかしがっていた声も、押し寄せる快感にはかなわなくて次から次へと出てしまう。
震える腰も、もう止めることなんてできない。
縦横無尽に花芽を舐められ、意識も呼吸も全部快感に飲まれそうだ。
下腹部の熱がこれ以上ないくらい大きくなって、がくがくと腰が戦慄いている。
「ん……あッ……しゅ、にん……ダメっ……」
やり場のない手が無意識に彼の髪を掴んでしまう。
けれど主任はこちらに視線を向けただけで、追い詰めるように舌の動きを速くした。
愛液か主任の唾液かわからないほど淫猥な音が部屋中に響き、それは臀部を伝ってソファを濡らしていく。
「んあっ、や……だめッ……それ……もう……きちゃう…………っ」
今にも泣きそうな声がもれた。
主任は仕上げだと言わんばかりに、絶妙な力加減でとろっとろなそこをさらに舐めあげていく。
蜜と絡まった滑らかな舌戯に、わたしはただただ悶えた。
そしてついに、
「やっ、あっ、あああん!」
目の前が真っ白になるくらい気持ちいい快感が勢いよく弾け、びくびくっと大きく身体を震わせ腰が反り返った。
波打つ下腹部にしばらく放心状態となり、くたりと身体が弛緩していくのを感じると少しだけ我を取り戻す。
顔を上げた主任は、口元の愛液を一滴もこぼさないくらいきれいに舐めとり、満足そうな表情を浮かべていた。
そんな艶かしい主任の姿を、わたしは肩で呼吸しながら虚ろに見つめるしかなかった。
(なんか、やっぱりずるい……)
わたしはこんなにはしたなくてみっともない姿を見せているのに、イケメン主任はいやらしいことをした後でも格好いいままなのだ。
むしろ男の色香が増しているような気がしてドキドキしてしまう。
浅い呼吸を繰り返しながらぼんやり見つめ続けていると、主任の手が労るように優しく髪を撫でてきた。
よく頑張ったなと言われてるようでなんだかホッとする。
これでようやく練習も終わるんだ。
弛緩しながらそう思ったのに、
「今度はこっちだな」
そう言って、主任はもう片方の手を蜜口に挿れナカを擦ってきた。
「ひゃっ……!」
イッたばかりの身体がびくんと跳ね、トロトロの隘路に再び快楽の熱が灯った。
「っ、主任っ、もう十分です……っ」
「まだだ。タクヤは中まで気持ちよくさせてたのを忘れたのか?」
「っ……」
驚愕だった。
多少のオリジナリティはあったけれど、なんだかんだで主任は漫画の流れ通りにやっていたのだ。
これまでの人生でそんな触り方をされたことがなくて、わたしはびくびく震える腰をどうすることもできなかった。
「んんっ……あっ……それだめ……ッ」
「だめってどこがだめなんだ? こんなに濡らしてるのに」
確かめるように、さらにあふれ出てきた蜜をすくって弄ばれる。
容赦ない手戯に戦慄くほどの快感が全身に拡がり、主任の家のソファまで蜜液が滴り落ちていった。
「あッ……ソファが……ぬれちゃ……う……」
こんな高そうなものを、わたしのはしたないもので汚してしまうなんてとんでもない粗相だ。
これ以上汚すのは申し訳なくてやめてほしいのに、主任はSっ気たっぷりの表情を浮かべると、
「ソファを気にするなんて、お前まだまだ余裕なんだな」
と言ってくる。
力の入らない抵抗を繰り返しているわたしの、どこに余裕があるというのだろうか。
そして、そのSっ気たっぷりの表情はどう解釈すればいいの?
主任の腕を押さえたけれどあっさり解かれ、彼はショーツに手をかけてくる。
ハッとしたわたしは咄嗟に手を伸ばしたけど間に合わず、あっさり剥ぎ取られてしまったショーツが床へ落とされた。
快感に侵された身体は、自分の意思通りに動いてくれなくて止めるのが間に合わない。
隠そうとした手も、主任がわたしの両膝を持って大きく開いてしまったため意味をなさなかった。
秘所をさらけ出したあられもない格好に、わたしは弾かれたように理性を取り戻し羞恥に襲われた。
「っ! やっ……こんな格好、恥ずかしいです……っ」
身をよじって脚を閉じようとしたけれど、主任の力のほうが強くて閉じられない。
「放してください……っ」
「放さない。ここまできてまだ恥ずかしいのか」
「当たり前ですっ……こんなの、練習の域を超えてますっ!」
「さっきまでかわいく感じてたんだから、そんなむきになって怒るな。忙しいやつだな」
(え……?)
聞き間違いかもしれないけれど、いまさらっと『かわいく』って言った?
主任を見るとちょっと笑ってる。
からかいの笑みじゃない。
優しい笑みだ。
それは、絶対会社の部下に見せる顔じゃない。
わたしが思うに、大切な人や恋人に向ける顔だ。
(なんか……ずるくない?)
女子は『かわいい』って言葉に弱いのだ。
こんなときに使うなんて反則すぎる。
しかも、いつも眉間にしわを寄せてる人が甘い笑みを見せるなんてどういうこと?
女子はギャップにも弱いのだ。
あられもない格好だっていうのに、フラグ立ちすぎてきゅん死にしそうだ。
(――って違う違う、ときめいてる場合じゃないっ)
主任は絶対女性慣れしてるし、手練れに違いない。
危うく話をうやむやにされるところだったが正気を取り戻した。
「話をそらさないでください。こんなシーン、漫画にはありませんでしたっ」
「あっただろ。忘れたのか?」
「いいえ、ありませんっ」
「お前が覚えてないだけだ」
余裕のないわたしとは違って、主任はクスッと口角を上げると上半身を屈めた。
「ソファが濡れるのが気になるんだったな。じゃあ、きれいにしてやるよ」
「え……?」
きれいにしてやるとはどういうことだろうと思っていたら、主任の整った顔がわたしの秘所に埋まった。
「!!」
驚きと羞恥で咄嗟に腰を引いたけれど、
「逃げるな」
と膝裏に手を回され、いとも簡単に引き戻されてしまう。
「や……っ、ダメ、そんなところ……っ……ひゃ……っ……あぁん!」
露わになった秘所を指でさらに広げられ、くちゅっと音が聞こえてくる。
柔らかな舌先で花弁をぬるぬると優しく舐めている音だ。
胸のとき同様、口での刺激は指よりも甘い痺れと快楽を与えてくる。
ただ、胸よりも秘所の方が快感が強くて、溶けてしまいそうなほどトロトロになった。
「ああぁん……やっ……! 主任……まって……っ」
熱く濡れそぼったそこを、主任の舌が丁寧に優しくなぞっていく。
おかしくなってしまいそうなほどの昂ぶりが下腹部に集まり、隘路からまた蜜があふれ出た。
「や……っ、そんなとこ……舐めないで……」
「舐めないとソファが濡れるけどいいのか?」
それは嫌だとふるふると首を横に振った。
すると、じゅるじゅるっと淫らな音が部屋中に響くほどあふれる蜜を吸われる。
「ふあっ……あっ……や……あぁっンっ……」
お腹がきゅんきゅん痺れ、思考まで甘く染められていく。
「もっと気持ちよくなりたくないか?」
「やっ……これ以上は……ムリ……ッ……」
快感に震える腰を、抑制するのに精一杯だった。
なのに主任は、秘所の中心で昂ぶっている花芽を舌先で転がし煽ってくる。
「ああぁっん……ダメ……ッ、へんに……なっちゃう……っ」
「構わない。俺が全部受け止めてやるから好きなだけ乱れろ」
ぬるぬる転がしていた花芽をちゅるっと吸われた瞬間、背中がしなるほど強い快感が駆け巡った。
熱いものがこみ上げてきて、たまらない愉悦に下腹部がうねりそうになる。
「やぁんっ……!」
いい反応を見せるとばかりに、今度は舌先で芯を押し込むようにくちゅくちゅ舐められ、快感に悶えた。
「ダメ……あっ、あ……っ!」
恥ずかしがっていた声も、押し寄せる快感にはかなわなくて次から次へと出てしまう。
震える腰も、もう止めることなんてできない。
縦横無尽に花芽を舐められ、意識も呼吸も全部快感に飲まれそうだ。
下腹部の熱がこれ以上ないくらい大きくなって、がくがくと腰が戦慄いている。
「ん……あッ……しゅ、にん……ダメっ……」
やり場のない手が無意識に彼の髪を掴んでしまう。
けれど主任はこちらに視線を向けただけで、追い詰めるように舌の動きを速くした。
愛液か主任の唾液かわからないほど淫猥な音が部屋中に響き、それは臀部を伝ってソファを濡らしていく。
「んあっ、や……だめッ……それ……もう……きちゃう…………っ」
今にも泣きそうな声がもれた。
主任は仕上げだと言わんばかりに、絶妙な力加減でとろっとろなそこをさらに舐めあげていく。
蜜と絡まった滑らかな舌戯に、わたしはただただ悶えた。
そしてついに、
「やっ、あっ、あああん!」
目の前が真っ白になるくらい気持ちいい快感が勢いよく弾け、びくびくっと大きく身体を震わせ腰が反り返った。
波打つ下腹部にしばらく放心状態となり、くたりと身体が弛緩していくのを感じると少しだけ我を取り戻す。
顔を上げた主任は、口元の愛液を一滴もこぼさないくらいきれいに舐めとり、満足そうな表情を浮かべていた。
そんな艶かしい主任の姿を、わたしは肩で呼吸しながら虚ろに見つめるしかなかった。
(なんか、やっぱりずるい……)
わたしはこんなにはしたなくてみっともない姿を見せているのに、イケメン主任はいやらしいことをした後でも格好いいままなのだ。
むしろ男の色香が増しているような気がしてドキドキしてしまう。
浅い呼吸を繰り返しながらぼんやり見つめ続けていると、主任の手が労るように優しく髪を撫でてきた。
よく頑張ったなと言われてるようでなんだかホッとする。
これでようやく練習も終わるんだ。
弛緩しながらそう思ったのに、
「今度はこっちだな」
そう言って、主任はもう片方の手を蜜口に挿れナカを擦ってきた。
「ひゃっ……!」
イッたばかりの身体がびくんと跳ね、トロトロの隘路に再び快楽の熱が灯った。
「っ、主任っ、もう十分です……っ」
「まだだ。タクヤは中まで気持ちよくさせてたのを忘れたのか?」
「っ……」
驚愕だった。
多少のオリジナリティはあったけれど、なんだかんだで主任は漫画の流れ通りにやっていたのだ。
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