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十八章
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様相の異なるもう一つは、真山は現在、適切な読書速度の維持にかなり苦労しているという事だった。僕と真山は以前、文字を追う速さを適切に保つ重要性について、こんな感じのことを語り合っていた。
『面白い作品ほど続きを早く知りたいという欲求に駆られるが、それに敗北し速く読み過ぎると、読み飛ばしが増えて感動を損なうことになる。かと言って時間をかけすぎると物語のスピード感が失われたり、流れが絶たれて行間を読めなくなる等の不都合が生じてしまう。したがって読書には、適切な速度が非常に重要なのだ』
みたいな内容を、かつて僕らは熱く語り合っていたのだ。けれどもあの時、真山はまだ知らなかった。漫画は小説より、速度維持が格段に難しいという事を。
文字を追ってゆく小説は速読などの特殊技能を持たない限り、見開きの2ページを1秒で読むことはできない。けど漫画なら、特殊技能を持たずとも1秒で読める。しかも、盛り上がる場面ほど素早く読めてしまう傾向が漫画にはある。劇的なシーンになればなるほど、コマは大きくセリフは少なくなるのが、漫画だからだ。それは小説にはない、漫画独特の快感であると言えよう。しかしこの宇宙は、長所と短所をしばしば表裏一体にする。漫画もその例に漏れず、
――劇的なシーンが終わり、小さなコマに多くのセリフが書かれるようになっても、同じ速度で読まないとイライラする――
という心理状態に、読者は陥ってしまうのだ。個人的にはそれも漫画の良さの一つとして対処できるけど、それは僕が漫画に慣れているだけ。漫画に不慣れな人には、つまり真山には難しかったらしい。二時間前の、浮世離れの王子様の気配は消え去り、適切な読書速度を保つことに、真山は大変な苦労をしていたのである。
とはいえ言及するまでもないが、健康を損なうレベルの苦労に苛まれている訳では決してない。真山の瞳がこうも輝いているのだから、きっとそれは楽しさに裏打ちされた苦労なのだろう。僕のお気に入りの作品を、親友も気に入ってくれたというのはやはり嬉しいもの。僕は真山に声を掛けず、そっと席を立つ。
そして夕飯を作るべく、台所に向かったのだった。
美夜さんと相談し、今日の献立を決めてゆく。こういう場面で最も大切なのは、お客様を中心に献立を考える事。具体的には、お客様の真山は今、漫画の一気読みという人生初の経験をしているのだから、それを中心に据えるという事だ。人生初の状況にいる大抵の人は、神経が疲れているもの。特に漫画は眼球を疲労させるので、神経回復に効くマグネシウムの豊富な食材を、美夜さんに手伝ってもらい表示していった。それを眺めているうちある料理が瞼に映り、またそれは脳の疲労除去に役立つ「噛む回数の多い料理」でもあったから、迷うことなくそれをメインディッシュにした。主菜が決まれば、副菜は楽と言える。成長期の体育会系男子に必須のタンパク質とカルシウムを多く含む副菜を二つ選び、それに大量の糠漬けを加えた献立を美夜さんに見せたところ、合格をもらうことが出来た。僕は黙々と、料理の下準備を始めた。
そうこうするうち五時半になり、美鈴が台所にやって来た。美鈴は毎週、土曜日は撫子部を休み、日曜日は午前と午後を部活に費やし、そして帰宅後の一時間を睡眠に充てるという週末を過ごしている。本人は「これが私にとって最も有意義な土日の過ごし方なの」と言っているが、半分はダメ兄への気遣いなのではないかと僕はどうしても考えてしまう。けどそれを表に出すと美鈴の気遣いを増やす事になるから、せめて安心して眠れるよう、三十分間の下準備に僕は全身全霊で臨むことにしていた。
「お兄ちゃん、今日も心を込めて下拵えをしてくれて、ありがとう」
いやいや兄ちゃんこそ天使の笑顔を見せてもらえてありがとう、という本音を苦労して呑み込み、首肯と笑みだけを美鈴に返す。そして二人並んで、兄妹仲良く夕ご飯を作っていった。
選択授業に家庭料理教室を選び、早一年五カ月。僕は下拵えに限り、美鈴を手助けできる調理技術を身に付けていた。昴によると味を左右するのは下拵え、火加減、手順の三つで、そしてこの中で最も簡単なのが下拵えらしい。その主な理由は、
――加熱の道に果てはない
からだ。下拵えに火を使うことはあっても、比率は一番低いのが実情。それを僕はこの瞬間、ひしひしと感じていた。夕飯作りの佳境を迎えた今、美鈴が主菜のきんぴら牛蒡を作っている。フライパンの中で踊るきんぴら牛蒡を赤外線視力で見つめていた僕は、「加熱の道に果てはないって至言だよな」と、ため息をつく事しかできなかった。挽肉、人参、牛蒡、鷹の爪、醤油ダレという加熱時間の異なる五つの食材を、一つのフライパンの中で手順に則り加熱していき、味、香り、食感、栄養、そして消化吸収のすべてに調和のとれた料理を、美鈴は作っていたのである。調理が終わり、きんぴら牛蒡を美鈴が大皿に盛り付ける。出来上がった料理をテーブルに運ぶ役は僕がいつも受け持っているのだけど、今日はお客さんが最も喜ぶ人にそれを代わってもらった。
「真山さん、どうぞ召し上がってください」
夕飯開始五分前になって僕の部屋から飛び出て来た真山は、その時点で既に涙目になっていた。だが真剣な表情でフライパンを振る美鈴の後ろ姿に涙を押し留め、それはつい数秒前まで成功していたのだけど、湯気をもうもうと立てるきんぴら牛蒡が真山の前に置かれるや、制御不能になったようだ。それでも堪えようとする真山は冗談抜きで百面相になるも、それに気づかぬ振りをして美鈴は席に座り、
「「「いただきます!!」」」
皆で手と声を合わせた。しかし三十秒後、
「真山、気持ちは分かるし嬉しくもあるけど、泣くか食べるかのどちらかにしよう」
僕は小声でそう耳打ちし、二人で食事を一時中断する運びとなった。でもまあそれはこの家では慣れっこの一つだったから、みんなフォローしてくれて、ぜんぜん大丈夫だったけどね。
僕は今日の夕飯に、豚ひき肉をたっぷり入れたきんぴら牛蒡、豆腐とオクラの胡麻味噌かけ、ワカメとシラスの和え物、そして山盛り糠漬けの四品を選んだ。偶然なのだけど、真山はこの四品が大好物らしい。またスポーツ栄養学に詳しい真山は、この夕飯がマグネシウムを軸にした体育会系部員用の献立であることを即座に看破した。食事中の話題提供としてはやや情熱過多気味に、真山は献立について語った。
「ビタミンB群を多量に含む豚肉は、サッカー部の俺にとって非常にありがたい食材だ。また人参のベータカロチンは、フライパンに油を引いて加熱すると消化吸収率が最も高いと言われている。この二つの消化吸収率を、牛蒡をしっかり噛むことで更に上げ、しかも牛蒡には眼球疲労に効くマグネシウムが豊富に含まれている。豆腐、オクラ、胡麻、ワカメ、シラスもマグネシウムは多く、おまけにタンパク質とカルシウムも豊かで、味噌と糠漬けは善玉菌の宝庫。沢山噛む料理は脳の疲労回復に効果があるし、まさに良いこと尽くめだ。ああ眠留、こんなに素晴らしい献立を考えてくれて、ありがとう!」
『面白い作品ほど続きを早く知りたいという欲求に駆られるが、それに敗北し速く読み過ぎると、読み飛ばしが増えて感動を損なうことになる。かと言って時間をかけすぎると物語のスピード感が失われたり、流れが絶たれて行間を読めなくなる等の不都合が生じてしまう。したがって読書には、適切な速度が非常に重要なのだ』
みたいな内容を、かつて僕らは熱く語り合っていたのだ。けれどもあの時、真山はまだ知らなかった。漫画は小説より、速度維持が格段に難しいという事を。
文字を追ってゆく小説は速読などの特殊技能を持たない限り、見開きの2ページを1秒で読むことはできない。けど漫画なら、特殊技能を持たずとも1秒で読める。しかも、盛り上がる場面ほど素早く読めてしまう傾向が漫画にはある。劇的なシーンになればなるほど、コマは大きくセリフは少なくなるのが、漫画だからだ。それは小説にはない、漫画独特の快感であると言えよう。しかしこの宇宙は、長所と短所をしばしば表裏一体にする。漫画もその例に漏れず、
――劇的なシーンが終わり、小さなコマに多くのセリフが書かれるようになっても、同じ速度で読まないとイライラする――
という心理状態に、読者は陥ってしまうのだ。個人的にはそれも漫画の良さの一つとして対処できるけど、それは僕が漫画に慣れているだけ。漫画に不慣れな人には、つまり真山には難しかったらしい。二時間前の、浮世離れの王子様の気配は消え去り、適切な読書速度を保つことに、真山は大変な苦労をしていたのである。
とはいえ言及するまでもないが、健康を損なうレベルの苦労に苛まれている訳では決してない。真山の瞳がこうも輝いているのだから、きっとそれは楽しさに裏打ちされた苦労なのだろう。僕のお気に入りの作品を、親友も気に入ってくれたというのはやはり嬉しいもの。僕は真山に声を掛けず、そっと席を立つ。
そして夕飯を作るべく、台所に向かったのだった。
美夜さんと相談し、今日の献立を決めてゆく。こういう場面で最も大切なのは、お客様を中心に献立を考える事。具体的には、お客様の真山は今、漫画の一気読みという人生初の経験をしているのだから、それを中心に据えるという事だ。人生初の状況にいる大抵の人は、神経が疲れているもの。特に漫画は眼球を疲労させるので、神経回復に効くマグネシウムの豊富な食材を、美夜さんに手伝ってもらい表示していった。それを眺めているうちある料理が瞼に映り、またそれは脳の疲労除去に役立つ「噛む回数の多い料理」でもあったから、迷うことなくそれをメインディッシュにした。主菜が決まれば、副菜は楽と言える。成長期の体育会系男子に必須のタンパク質とカルシウムを多く含む副菜を二つ選び、それに大量の糠漬けを加えた献立を美夜さんに見せたところ、合格をもらうことが出来た。僕は黙々と、料理の下準備を始めた。
そうこうするうち五時半になり、美鈴が台所にやって来た。美鈴は毎週、土曜日は撫子部を休み、日曜日は午前と午後を部活に費やし、そして帰宅後の一時間を睡眠に充てるという週末を過ごしている。本人は「これが私にとって最も有意義な土日の過ごし方なの」と言っているが、半分はダメ兄への気遣いなのではないかと僕はどうしても考えてしまう。けどそれを表に出すと美鈴の気遣いを増やす事になるから、せめて安心して眠れるよう、三十分間の下準備に僕は全身全霊で臨むことにしていた。
「お兄ちゃん、今日も心を込めて下拵えをしてくれて、ありがとう」
いやいや兄ちゃんこそ天使の笑顔を見せてもらえてありがとう、という本音を苦労して呑み込み、首肯と笑みだけを美鈴に返す。そして二人並んで、兄妹仲良く夕ご飯を作っていった。
選択授業に家庭料理教室を選び、早一年五カ月。僕は下拵えに限り、美鈴を手助けできる調理技術を身に付けていた。昴によると味を左右するのは下拵え、火加減、手順の三つで、そしてこの中で最も簡単なのが下拵えらしい。その主な理由は、
――加熱の道に果てはない
からだ。下拵えに火を使うことはあっても、比率は一番低いのが実情。それを僕はこの瞬間、ひしひしと感じていた。夕飯作りの佳境を迎えた今、美鈴が主菜のきんぴら牛蒡を作っている。フライパンの中で踊るきんぴら牛蒡を赤外線視力で見つめていた僕は、「加熱の道に果てはないって至言だよな」と、ため息をつく事しかできなかった。挽肉、人参、牛蒡、鷹の爪、醤油ダレという加熱時間の異なる五つの食材を、一つのフライパンの中で手順に則り加熱していき、味、香り、食感、栄養、そして消化吸収のすべてに調和のとれた料理を、美鈴は作っていたのである。調理が終わり、きんぴら牛蒡を美鈴が大皿に盛り付ける。出来上がった料理をテーブルに運ぶ役は僕がいつも受け持っているのだけど、今日はお客さんが最も喜ぶ人にそれを代わってもらった。
「真山さん、どうぞ召し上がってください」
夕飯開始五分前になって僕の部屋から飛び出て来た真山は、その時点で既に涙目になっていた。だが真剣な表情でフライパンを振る美鈴の後ろ姿に涙を押し留め、それはつい数秒前まで成功していたのだけど、湯気をもうもうと立てるきんぴら牛蒡が真山の前に置かれるや、制御不能になったようだ。それでも堪えようとする真山は冗談抜きで百面相になるも、それに気づかぬ振りをして美鈴は席に座り、
「「「いただきます!!」」」
皆で手と声を合わせた。しかし三十秒後、
「真山、気持ちは分かるし嬉しくもあるけど、泣くか食べるかのどちらかにしよう」
僕は小声でそう耳打ちし、二人で食事を一時中断する運びとなった。でもまあそれはこの家では慣れっこの一つだったから、みんなフォローしてくれて、ぜんぜん大丈夫だったけどね。
僕は今日の夕飯に、豚ひき肉をたっぷり入れたきんぴら牛蒡、豆腐とオクラの胡麻味噌かけ、ワカメとシラスの和え物、そして山盛り糠漬けの四品を選んだ。偶然なのだけど、真山はこの四品が大好物らしい。またスポーツ栄養学に詳しい真山は、この夕飯がマグネシウムを軸にした体育会系部員用の献立であることを即座に看破した。食事中の話題提供としてはやや情熱過多気味に、真山は献立について語った。
「ビタミンB群を多量に含む豚肉は、サッカー部の俺にとって非常にありがたい食材だ。また人参のベータカロチンは、フライパンに油を引いて加熱すると消化吸収率が最も高いと言われている。この二つの消化吸収率を、牛蒡をしっかり噛むことで更に上げ、しかも牛蒡には眼球疲労に効くマグネシウムが豊富に含まれている。豆腐、オクラ、胡麻、ワカメ、シラスもマグネシウムは多く、おまけにタンパク質とカルシウムも豊かで、味噌と糠漬けは善玉菌の宝庫。沢山噛む料理は脳の疲労回復に効果があるし、まさに良いこと尽くめだ。ああ眠留、こんなに素晴らしい献立を考えてくれて、ありがとう!」
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