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軍服の慕情
結花編 第二話『結納』
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シーツに上半身をつけ、結花は息を乱す。
「はぁ・・んぅ――も、やだ」
腰を上げたままの姿勢で、結花は余韻に震える。
愛液と精液が混ざった白濁が、ポタポタとシーツにシミを作る。
寝台に横たえられ、結花は震える。
「無理、も・・・」
「結花」
口づけ、水と錠剤が流しこまれる。
「やだぁ」
「ちゃんと飲んで、避妊薬だから」
こぼれた錠剤を、口に入れられる。泣きながら嚥下する結花に、一翔はもう一度口づけた。
「んぅ―――だめ」
「もうしない、だから泣くな」
「ん」
涙に濡れた瞳は、激しい情事によりあたえられた快楽のせいだ。
すぅっ、と結花が寝息を立て始める。ドアを閉め、一翔は身なりを整える。
まだ、昼にもならない明るい時間に、一翔は再び結花を抱いたのだ。
「参ったな、進次郎にバレたら殺される」
少しシスコン気味の進次郎は、一翔を怪訝な目で見る。
〈手ぇ、出すなよ?まだ、十六だぞ〉
女学校を卒業するまで、手は出すなよと念を押された。だが、すでに結花は一翔に抱かれたあとだった。
「結花を、泣かすな。あの子はお前が思うより初心で、傷つき易いんだ。これ以上、お前の事で泣くのは見たくない」
大怪我をして帰国した一翔の姿に、結花は泣いた。銃弾があと少し逸れていたら、太い血管を傷つけ死んでいた。
「もう、ケガしないでぇ!」
初めて結ばれた日、結花は泣いた。身体中にある傷痕が一翔が生きている事が奇跡だと、結花は怖くなった。
「分かった、約束する」
結花を抱きしめ、一翔は笑う。
(小さいな)
結花の上着を見て、改めて思い知る。
「こんなに小さい君を、オレは抱いたのか」
すまん、と小さく呟く。
「一翔さ」
結花が、目を覚ます。
「一翔さん、もう謝らないで?私、嬉しいです。一翔さんがいてくれて、抱きしめられて――一翔さんが生きていると実感できます」
「結花」
「だから、謝らないで。私、ほんとに」
起き上がり、涙をこぼす。
「ありがとう」
生きていることを、許されたかった。たくさんの敵兵を殺し、その恐怖と恨みの眼差しは悪夢で蘇る。
血で汚れた手で、結花を抱いたと眼差しが責める。
「ありがとう、結花」
涙が一筋、一翔の瞳を流れ落ちた。
「結婚――ですか?」
それから数日後、一翔は結花に求婚した。
「ああ、結婚してくれるか?オレと」
「―――い」
結花の瞳から、涙が落ちる。
「もちろんです!」
結花が破顔した。
それから、結納まではトントン拍子に話が進んだ。
「浮気するな、結花を泣かすな、あと―――」
「なんだ」
思わず、後退る。
「一発、殴らせろ」
「い」
ガツ!
鈍い音と痛みが、右頬に走る。
「兄様!」
「貴様ぁ、手ぇ出すなよと忠告しただろ!」
父親が亡くなり、佐伯家の当主は進次郎が引き継いだ。
「昼間なら、わからないと?」
「―――」
進次郎も妻帯しており、情事のあとの女人の目を知っている。ただ泣いたのとは違う、快楽で泣いた艶のある眼。
「兄様」
「本当なら腹を切らせたいが、結花が泣くから拳骨で免じてやる」
「ありがとう、義兄さん」
泣き笑いの結花に、一翔は笑いかける。
「あなた、めでたい席にほどほどに」
義姉が二人に微笑んだ。
「はぁ・・んぅ――も、やだ」
腰を上げたままの姿勢で、結花は余韻に震える。
愛液と精液が混ざった白濁が、ポタポタとシーツにシミを作る。
寝台に横たえられ、結花は震える。
「無理、も・・・」
「結花」
口づけ、水と錠剤が流しこまれる。
「やだぁ」
「ちゃんと飲んで、避妊薬だから」
こぼれた錠剤を、口に入れられる。泣きながら嚥下する結花に、一翔はもう一度口づけた。
「んぅ―――だめ」
「もうしない、だから泣くな」
「ん」
涙に濡れた瞳は、激しい情事によりあたえられた快楽のせいだ。
すぅっ、と結花が寝息を立て始める。ドアを閉め、一翔は身なりを整える。
まだ、昼にもならない明るい時間に、一翔は再び結花を抱いたのだ。
「参ったな、進次郎にバレたら殺される」
少しシスコン気味の進次郎は、一翔を怪訝な目で見る。
〈手ぇ、出すなよ?まだ、十六だぞ〉
女学校を卒業するまで、手は出すなよと念を押された。だが、すでに結花は一翔に抱かれたあとだった。
「結花を、泣かすな。あの子はお前が思うより初心で、傷つき易いんだ。これ以上、お前の事で泣くのは見たくない」
大怪我をして帰国した一翔の姿に、結花は泣いた。銃弾があと少し逸れていたら、太い血管を傷つけ死んでいた。
「もう、ケガしないでぇ!」
初めて結ばれた日、結花は泣いた。身体中にある傷痕が一翔が生きている事が奇跡だと、結花は怖くなった。
「分かった、約束する」
結花を抱きしめ、一翔は笑う。
(小さいな)
結花の上着を見て、改めて思い知る。
「こんなに小さい君を、オレは抱いたのか」
すまん、と小さく呟く。
「一翔さ」
結花が、目を覚ます。
「一翔さん、もう謝らないで?私、嬉しいです。一翔さんがいてくれて、抱きしめられて――一翔さんが生きていると実感できます」
「結花」
「だから、謝らないで。私、ほんとに」
起き上がり、涙をこぼす。
「ありがとう」
生きていることを、許されたかった。たくさんの敵兵を殺し、その恐怖と恨みの眼差しは悪夢で蘇る。
血で汚れた手で、結花を抱いたと眼差しが責める。
「ありがとう、結花」
涙が一筋、一翔の瞳を流れ落ちた。
「結婚――ですか?」
それから数日後、一翔は結花に求婚した。
「ああ、結婚してくれるか?オレと」
「―――い」
結花の瞳から、涙が落ちる。
「もちろんです!」
結花が破顔した。
それから、結納まではトントン拍子に話が進んだ。
「浮気するな、結花を泣かすな、あと―――」
「なんだ」
思わず、後退る。
「一発、殴らせろ」
「い」
ガツ!
鈍い音と痛みが、右頬に走る。
「兄様!」
「貴様ぁ、手ぇ出すなよと忠告しただろ!」
父親が亡くなり、佐伯家の当主は進次郎が引き継いだ。
「昼間なら、わからないと?」
「―――」
進次郎も妻帯しており、情事のあとの女人の目を知っている。ただ泣いたのとは違う、快楽で泣いた艶のある眼。
「兄様」
「本当なら腹を切らせたいが、結花が泣くから拳骨で免じてやる」
「ありがとう、義兄さん」
泣き笑いの結花に、一翔は笑いかける。
「あなた、めでたい席にほどほどに」
義姉が二人に微笑んだ。
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