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軍服の慕情
結花編 最終話『はじめまして』
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「どうしようっ」
オロオロするばかりで、考えては怖くなる。
(赤ちゃんだったら、一翔さんになんて言えば?)
「一翔さ」
「なんだ?」
「えと」
言い出せず、結花は笑う。
「どうした?」
「いえ、何でもないです」
はぁ、小さなため息が漏れる。
(あれ、最後にしたのはいつ?戦争の夢に魘されると聞いた日は、いつだっただろうか?前の月はあったから・・)
えと、と涙が紙に落ちる。
一ヶ月半、少なくとも二ヶ月にはなってる。
「怖いよ」
「え、生理不順?」
相談したのは、やはり季世と柚子だった。
「うん、一ヶ月半は遅れてる。私、必ず来てたし・・」
「相手は・・立花さん、だよね」
「言ったの?立花さんには」
泣きじゃくる結花に、柚子は訊ねた。
「言えない。怖いよ、どんな顔をされるか」
「季世ちゃん」
柚子は言った。
「立花さんを、呼んで来て?」
「やだ、言わないで」
小さな子供のように、結花は泣いた。
「オレが、どうした?」
響いた声に、結花は泣き崩れる。
「やだぁ!嫌わないで!」
お願い、と結花は震えだす。
「だから、何だ?泣いてたら分からん」
これほど、錯乱した結花を見たのは初めてだった。
― 赤ちゃん、出来たの ―
結花は涙をこぼす。
「ごめん、なさ」
「本当か、いつ分かった?」
優しい声で、訊ねた。
「分からない。十日前に、気持ち悪くなって・・調理実習の時も、ご飯の匂いで」
「すまなかった、気づいてやれなくて」
抱きしめた腕は優しく、結花の頭を撫でた。
「嫌わないで」
結花は泣き続けた。
「とりあえず、病院に行く」
結花を車に乗せ、一翔が二人に話すのを結花は聞いていた。
「あの、結花ちゃん」
「大丈夫、二人が・・・結花が恐れている結果にはならない。どちらに転んだとしても」
そして半月後。
結花達は卒業式を迎えた。
「良かった、のよね」
「うん」
結花は頷く。
「残念だったね、赤ちゃんいなくて」
季世が、からかう。
『想像、妊娠―――ですか?』
医師の診断結果、結花はまだ妊娠していないことが分かった。
『ふぇっ』
結花は泣き出した。
『私、怖かった。一翔さんが大好きなのに、怖かった!』
泣きじゃくる結花を、一翔は抱きしめた。
「ね?話して良かったでしょ?立花さん、絶対に結花ちゃんを不幸にしないって思ったもん」
自信満々に、柚子は言った。
言わないで、嫌われちゃう!
恐れたのは、一翔に捨てられることだった。
「私、結花ちゃんに呼ばれた日、立花さんに会ったの。何があっても、不幸にしませんよね?って訊いたの」
柚子は淑やかだが、いざとなれば誰より強い。
「立花さん、真面目な顔で言ったわ。必ず、幸せにするって。だから、来てもらったの」
「ごめんね、結花ちゃん。私、知っていたんだ、立花さんが外に居たの」
「一翔さん、必ず避妊薬を私に・・・。だから、疑われるのが怖かった」
んぅ
深い口づけに、結花は身をよじり逃げようとした。
「やだ、こんな!」
「まだ、信じてないのか?オレが、浮気を疑う?」
一翔に再び口づけられ、結花は膝が震えだす。
「仕置きだ、今日は容赦しないからな」
一晩中、一翔は結花を抱いた。泣きじゃくる結花を、獣のように犯した。
「やだぁ、も―――無理ぃ」
硬いモノで、何度も突き上げられた。
「まったく、手篭めにでもされたかと。嫌う?子供が出来たら、捨てられる?バカを言うな!」
「ごめん、なさい」
「ホントに、出来ていたら・・ずっと、言わないでいるつもりだったのか?」
悲しい目で、一翔は訊ねる。
「子供が出来るなら、半分はオレの責任だ」
「ふぇっ」
「もう、二度と一人で泣くな。いいな?」
「はい」
結花の顔に、笑顔が戻る。
卒業から、何年かが過ぎた。
結花は一翔と結婚し、子供が産まれた。
「元気な男の子、ですよ」
看護師が赤ちゃんを連れてくる。
「はじめまして、赤ちゃん」
結花は微笑んだ。
オロオロするばかりで、考えては怖くなる。
(赤ちゃんだったら、一翔さんになんて言えば?)
「一翔さ」
「なんだ?」
「えと」
言い出せず、結花は笑う。
「どうした?」
「いえ、何でもないです」
はぁ、小さなため息が漏れる。
(あれ、最後にしたのはいつ?戦争の夢に魘されると聞いた日は、いつだっただろうか?前の月はあったから・・)
えと、と涙が紙に落ちる。
一ヶ月半、少なくとも二ヶ月にはなってる。
「怖いよ」
「え、生理不順?」
相談したのは、やはり季世と柚子だった。
「うん、一ヶ月半は遅れてる。私、必ず来てたし・・」
「相手は・・立花さん、だよね」
「言ったの?立花さんには」
泣きじゃくる結花に、柚子は訊ねた。
「言えない。怖いよ、どんな顔をされるか」
「季世ちゃん」
柚子は言った。
「立花さんを、呼んで来て?」
「やだ、言わないで」
小さな子供のように、結花は泣いた。
「オレが、どうした?」
響いた声に、結花は泣き崩れる。
「やだぁ!嫌わないで!」
お願い、と結花は震えだす。
「だから、何だ?泣いてたら分からん」
これほど、錯乱した結花を見たのは初めてだった。
― 赤ちゃん、出来たの ―
結花は涙をこぼす。
「ごめん、なさ」
「本当か、いつ分かった?」
優しい声で、訊ねた。
「分からない。十日前に、気持ち悪くなって・・調理実習の時も、ご飯の匂いで」
「すまなかった、気づいてやれなくて」
抱きしめた腕は優しく、結花の頭を撫でた。
「嫌わないで」
結花は泣き続けた。
「とりあえず、病院に行く」
結花を車に乗せ、一翔が二人に話すのを結花は聞いていた。
「あの、結花ちゃん」
「大丈夫、二人が・・・結花が恐れている結果にはならない。どちらに転んだとしても」
そして半月後。
結花達は卒業式を迎えた。
「良かった、のよね」
「うん」
結花は頷く。
「残念だったね、赤ちゃんいなくて」
季世が、からかう。
『想像、妊娠―――ですか?』
医師の診断結果、結花はまだ妊娠していないことが分かった。
『ふぇっ』
結花は泣き出した。
『私、怖かった。一翔さんが大好きなのに、怖かった!』
泣きじゃくる結花を、一翔は抱きしめた。
「ね?話して良かったでしょ?立花さん、絶対に結花ちゃんを不幸にしないって思ったもん」
自信満々に、柚子は言った。
言わないで、嫌われちゃう!
恐れたのは、一翔に捨てられることだった。
「私、結花ちゃんに呼ばれた日、立花さんに会ったの。何があっても、不幸にしませんよね?って訊いたの」
柚子は淑やかだが、いざとなれば誰より強い。
「立花さん、真面目な顔で言ったわ。必ず、幸せにするって。だから、来てもらったの」
「ごめんね、結花ちゃん。私、知っていたんだ、立花さんが外に居たの」
「一翔さん、必ず避妊薬を私に・・・。だから、疑われるのが怖かった」
んぅ
深い口づけに、結花は身をよじり逃げようとした。
「やだ、こんな!」
「まだ、信じてないのか?オレが、浮気を疑う?」
一翔に再び口づけられ、結花は膝が震えだす。
「仕置きだ、今日は容赦しないからな」
一晩中、一翔は結花を抱いた。泣きじゃくる結花を、獣のように犯した。
「やだぁ、も―――無理ぃ」
硬いモノで、何度も突き上げられた。
「まったく、手篭めにでもされたかと。嫌う?子供が出来たら、捨てられる?バカを言うな!」
「ごめん、なさい」
「ホントに、出来ていたら・・ずっと、言わないでいるつもりだったのか?」
悲しい目で、一翔は訊ねる。
「子供が出来るなら、半分はオレの責任だ」
「ふぇっ」
「もう、二度と一人で泣くな。いいな?」
「はい」
結花の顔に、笑顔が戻る。
卒業から、何年かが過ぎた。
結花は一翔と結婚し、子供が産まれた。
「元気な男の子、ですよ」
看護師が赤ちゃんを連れてくる。
「はじめまして、赤ちゃん」
結花は微笑んだ。
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