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どうしたら、いいのかな?
泣き虫を卒業すると決めてから、人にどう思われても気にならなくなった。
僕のいない場所では、見た目は可愛らしいのに性格は我が儘だとか、甘やかされて自ら何もできないと言われていたのは知っていた。
そして、その後に必ず続く言葉は僕を苦しめていた時期もある。
【立派なお兄さんが2人も居るのに……】
そんな事を言ってるくせに、僕の前ではいい顔をする。
気にしなければいい、所詮は他人なのだから。
そんな時、和くんが発した言葉は僕を卑屈な人間にしなかった。
「お兄ちゃんが2人もいるなんて、いいなぁ~俺は一人っ子だから羨ましいよ、藍ちゃんが我が儘なら俺はスーパー我が儘だと思う、今まで欲しいものが手に入らなかった事は1度もなかったから、藍ちゃんは……甘えん坊なだけだろ?」
そう言われて、涙がでたんだ……なんだか嬉しくて。
その時に和くんに何か言われた気がするんだよな……
それで、泣き虫は卒業すると決めたのに、和くんが言ったその言葉が思い出せない。
◇◇◇
昔の事を……和くんとの思い出を考えているだけで時間感覚がずれる。
玄関には絢兄の靴がそろえられていて、先に帰っている事に気付いた。
ヤバい……
こんな姿を絢兄に見られたら、暴走して何をしでかすか分からない。
気付かれないように、手洗いとうがいを済ませ、顔を洗うと気付かれないように部屋へと向かう。
「藍!」
名前を呼ばれた時に、オワッタと思った……
「藍、帰ったらただいまって言わないと、お兄ちゃん藍が帰って来たって気付かないだろ?」
絢兄には、バレたくなかったから……あえて言わなかったんだ。
「ただいま……僕、部屋でやることあるから……」
あっ……声が掠れてる事に気付いてなかった。
絢兄は気付かないだろふりなんて出来ない。
「誰だ!誰が藍を泣かしたんだ!そんなに声がかれてしまって……」
僕の手を握るとその場にしゃがみこんだ絢兄は、真剣に心配をしてるのが分かる。
「大丈夫……」
僕の言葉を聞いた絢兄は、眉間に深いシワをよせている。
「藍、本当に大丈夫なのか?」
僕が頷くと、絢兄は大きく息を吐くと僕を見上げた。
「藍、俺じゃ頼りにならないか?」
絢兄に、そんな顔をさせたいんじゃない。
なんで絢兄が泣きそうな顔をしているの?
「そんな事ないよ、絢兄はいつも僕の事を考えてくれてるし……でも今は自分で色々と考えたい気分。」
絢兄は、そうかと言うと僕の事をギュッと抱き締めた。
「藍、俺は藍のお兄ちゃんなんだから何かあれば言うんだぞ、どんな時でも藍の味方になるって藍が生まれた時から決めてるんだからな。」
絶対的な味方が居てくれるって、精神的に救われる。
自分でも分かっている、うちの家族は仲が良くて、末っ子の僕を皆で甘やかしてるのも理解している。
そして当たり前だけど、ダメな事にはちゃんと注意もしてくれる。
うちは両親が共働き、だからこそ2人の兄は僕にたいして甘やかすのが止まらない。
お父さんもお母さんも、休みの日には僕たち兄弟にたくさんの愛情を注いでくれている。
僕が産まれた時に絢兄は、憧れていたお兄ちゃんになれたと喜んだと同時に小さな僕を守るために体を鍛え始めたと、お父さんが言っていた。
本当は、そうやって思って貰えて嬉しいのに……その反面、じぶんがなにも出来ない人のように感じてしまう。
――彼女……か。
和くんは居たことあるのかな……
僕の知らない和くんを知ってる人が居るのは嫌だな……
彼女なんて考えたことがない。
僕の心は、いつだって和くんしか興味が持てない。
同性を好きになるって間違ってるのかな……
告白は何度もしているのに……
和くんに見合う人になりたいのにな……
異性なら……付き合えたのかな……
それとも、僕には魅力はがないの?
そんな事を考えていると部屋のドアをノックノック音が僕の耳に入ってきた。
僕のいない場所では、見た目は可愛らしいのに性格は我が儘だとか、甘やかされて自ら何もできないと言われていたのは知っていた。
そして、その後に必ず続く言葉は僕を苦しめていた時期もある。
【立派なお兄さんが2人も居るのに……】
そんな事を言ってるくせに、僕の前ではいい顔をする。
気にしなければいい、所詮は他人なのだから。
そんな時、和くんが発した言葉は僕を卑屈な人間にしなかった。
「お兄ちゃんが2人もいるなんて、いいなぁ~俺は一人っ子だから羨ましいよ、藍ちゃんが我が儘なら俺はスーパー我が儘だと思う、今まで欲しいものが手に入らなかった事は1度もなかったから、藍ちゃんは……甘えん坊なだけだろ?」
そう言われて、涙がでたんだ……なんだか嬉しくて。
その時に和くんに何か言われた気がするんだよな……
それで、泣き虫は卒業すると決めたのに、和くんが言ったその言葉が思い出せない。
◇◇◇
昔の事を……和くんとの思い出を考えているだけで時間感覚がずれる。
玄関には絢兄の靴がそろえられていて、先に帰っている事に気付いた。
ヤバい……
こんな姿を絢兄に見られたら、暴走して何をしでかすか分からない。
気付かれないように、手洗いとうがいを済ませ、顔を洗うと気付かれないように部屋へと向かう。
「藍!」
名前を呼ばれた時に、オワッタと思った……
「藍、帰ったらただいまって言わないと、お兄ちゃん藍が帰って来たって気付かないだろ?」
絢兄には、バレたくなかったから……あえて言わなかったんだ。
「ただいま……僕、部屋でやることあるから……」
あっ……声が掠れてる事に気付いてなかった。
絢兄は気付かないだろふりなんて出来ない。
「誰だ!誰が藍を泣かしたんだ!そんなに声がかれてしまって……」
僕の手を握るとその場にしゃがみこんだ絢兄は、真剣に心配をしてるのが分かる。
「大丈夫……」
僕の言葉を聞いた絢兄は、眉間に深いシワをよせている。
「藍、本当に大丈夫なのか?」
僕が頷くと、絢兄は大きく息を吐くと僕を見上げた。
「藍、俺じゃ頼りにならないか?」
絢兄に、そんな顔をさせたいんじゃない。
なんで絢兄が泣きそうな顔をしているの?
「そんな事ないよ、絢兄はいつも僕の事を考えてくれてるし……でも今は自分で色々と考えたい気分。」
絢兄は、そうかと言うと僕の事をギュッと抱き締めた。
「藍、俺は藍のお兄ちゃんなんだから何かあれば言うんだぞ、どんな時でも藍の味方になるって藍が生まれた時から決めてるんだからな。」
絶対的な味方が居てくれるって、精神的に救われる。
自分でも分かっている、うちの家族は仲が良くて、末っ子の僕を皆で甘やかしてるのも理解している。
そして当たり前だけど、ダメな事にはちゃんと注意もしてくれる。
うちは両親が共働き、だからこそ2人の兄は僕にたいして甘やかすのが止まらない。
お父さんもお母さんも、休みの日には僕たち兄弟にたくさんの愛情を注いでくれている。
僕が産まれた時に絢兄は、憧れていたお兄ちゃんになれたと喜んだと同時に小さな僕を守るために体を鍛え始めたと、お父さんが言っていた。
本当は、そうやって思って貰えて嬉しいのに……その反面、じぶんがなにも出来ない人のように感じてしまう。
――彼女……か。
和くんは居たことあるのかな……
僕の知らない和くんを知ってる人が居るのは嫌だな……
彼女なんて考えたことがない。
僕の心は、いつだって和くんしか興味が持てない。
同性を好きになるって間違ってるのかな……
告白は何度もしているのに……
和くんに見合う人になりたいのにな……
異性なら……付き合えたのかな……
それとも、僕には魅力はがないの?
そんな事を考えていると部屋のドアをノックノック音が僕の耳に入ってきた。
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