新春を迎えて、貴方は何を考える? 令和8年の希望と光

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 新春とは、新しい年を意味する言葉です。旧暦では正月を春の始まりとしていたため、新春も「春」という文字が使われるようになりました。
 旧暦では、正月は春の始まりとされていました。そのため、新春と正月は、ほぼ同じ意味として使われていたことから、簡単にいうと、新春は「正月」と同じような意味です。
 現在使われている暦は「太陽暦(新暦)」ですが、かつて使われていた「太陰暦(旧暦)」は、現在の暦と1ヶ月ほどずれています。そのため、当時の正月は現在の2月頃にあたり、ちょうどこの頃「立春(春の始まり)」を迎えます。

 つまり、かつては1年の始まりと春の始まりが同じ時期だったため、「新年」「正月」とほぼ同じ意味で「新春」という言葉が使われるようになったと推測されるのです。その結果、暦が変わった現在でも、新春という言葉はお正月の賀詞(お祝いの言葉)として定着しています。

 ー(新春の期間はいつまで?)ー

 新春の期間は、1月1日から3日頃迄。
 ただし、地域や文化によっては、松の内(門松を飾っている期間)を新春と捉えるところもあります。
 この松の内まつのうちの期間は関東と関西で違います。

 関東の松の内の期間は1月7日までです。
 
 関西では1月15日までとされています。

 地域によって異なるため一概にはいえませんが、新春の期間は、1月1日から7日頃まで、または1月1日から15日頃までだ、と、思っていたら間違いないでしょう。
 1月中であれば、『新春』という言葉を使っても〝ギリギリ“セーフでしょう。

 「新年、あけましておめでとうございます」の挨拶の中で、

「あけましておめでとう」という言葉には

 3つの意味が込められています。

一つ目は「国民全員の誕生日」という意味です。
二つ目は「年明けに神様を無事に迎えられたこと」に対する感謝の意味です。
三つ目は「家族全員、年明けを無事に迎えられたこと」
に対する感謝の意味です。
一つ目の「国民全員の誕生日」について、ご説明します。
 戦前まで日本は、元旦を国民全員の誕生日としていました。そのため、年明けはすべての人が1歳年をとることから、「あけましておめでとう」という言葉が使われるようになったと言われています。

二つ目の「年明けに神様を無事に迎えられたこと」の意味について、ご説明します。
 年神様は、豊作や子孫繁栄をもたらす神様とされています。そのため、年明けに無事に年神様を迎えられたことは、幸せなことです。
「あけましておめでとう」という言葉には、この喜びの気持ちも込められているのです。

三つ目の「家族全員、年明けを無事に迎えられたこと」という意味について、ご説明します。
 年明けは、新しい年が始まる大切な日です。家族全員で無事に年明けをを迎えられたことは、幸せなことです。
家族全員で、おせち料理を食べながら、日本古来の御神酒おみき(注釈1)を神さまから頂き、お祝いすべきことです。
「あけましておめでとう」という言葉には、いつも神さまに感謝するという気持ちが込められているんです。

 ご近所のご挨拶、会社が始まってからの社内のご挨拶は、いつまで使ったらいいのでしょうか?
 「あけましておめでとうございます」という言葉は、本来は松の内の期間に使うのが一般的なので15日を目安としましょう。
 ただし、厳密な決まりはなく、松の内を数日過ぎても、その年初めて会った人に使っても問題ありません。
 ビジネスシーンで「あけましておめでとうございます」という挨拶は、新年の仕事始めから1週間を目安として下さい。
1月中旬くらいまでなら、「あけましておめでとうというございます」という挨拶の言葉を使っても違和感はないでしょう。
 やはり、松の内を過ぎた中旬以降になると、季節外れになってしまうので、避けたほうが無難です。
 その場合は、「今年もよろしくお願いします」や「新年のご挨拶が遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします」などの言い方に変えると良いでしょう。

(注釈1)
 御神酒おみきは、神社や神棚で神様にお供えするお酒のことです。神様にお供えすることで、神様の霊力が宿るとされています。
 御神酒は、神様への食事である「神饌しんせん」の一つです。お米、お酒、お塩、お水を基本とし、野菜や地元の産物などが加えられることもあります。

 御神酒には様々な種類がありますが、本来は「白黒醴清しろくろれいせい」と呼ばれる4種類をお供えするのが正式です。

白酒しろきは米麹と蒸した米で作られたもろみを醸造したものです。

黒酒くろきは白酒に草木の灰を混ぜて黒くしたものです。

醴酒れいしゅは甘酒のようなもので、蒸した米に米麹を加えて作られます。

清酒せいしゅは一般的な日本酒です。

ー(御神酒をいただく作法)ー

 御神酒をいただく際には、いくつかのマナーがあります。

 (一拍手)
 御神酒を注いでもらう際に一拍手します。

 (盃の持ち方)
 盃は両手で持ち、親指以外の指を揃えて下から支え、親指は盃の縁に添えます。

 (飲み方)
 御神酒は三口に分けていただきます。

 (盃を拭く)
 口をつけた部分を親指と人差し指・中指
 で拭き清めてから盃を返します。

ー(御神酒を飲むタイミングと注意点)ー

 御神酒をいただくタイミングに厳密な決まりはありませんが、持ち帰った当日に飲むとご利益があるという説もあります。神職に勧められるまで手をつけるのは控えましょう。

ー(御神酒の活用)ー
 御神酒はそのまま飲むだけでなく、料理酒としても使用できます。お酒が飲めない方や子どもでも、御神酒を使った料理からご利益を得られると言われています。

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