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第14章 聖女の「調律」と、科学の「薬液」
14-4:聖樹への道、死の進行
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リリアの言葉は、私の胸に、重い楔となって打ち込まれた。
「樹が、何か新しいものを、とても、警戒しています」
それは、私の作り上げた「科学の薬液」が、この世界の根源たる聖樹にとって、未知の「異物」でしかないという事実を、残酷なまでに突きつけていた。
(……だろうとは思っていたわ)
魔力ゼロの、純粋な物理化学の産物。聖樹(魔力の源泉)からすれば、ブライトと同じ「魔力を否定する存在」と認識されても、おかしくはない。インターフェイスが沈黙した今、私の「科学」もまた、この世界の理(ことわり)から弾かれた「異物」でしかなかった。
「……行くだけ、行ってみるしかないわ」
私は、フラスコに満たされた黒い薬液を、フィールドワーク用の頑丈な革ケースに慎重に収めた。アトリエで机上の空論をこねていても、村の惨状は刻一刻と悪化していく。ハンスさんたちの命も、アトロピンで繋ぎ止めているだけ。汚染源である聖樹(と、その地下)をどうにかしない限り、すべてが終わる。
「ギルバート」私は、決然と彼に向き直った。「あなたはこのアトリエに残って。ハンスさんたちの容態を見ていてちょうだい。この薬が樹に効かなかった場合、すぐに村人たちへの別の対症療法を考えなければならない」
「何を言う! 君一人で行かせるわけにはいかないだろう!」
ギルバートが、声を荒げた。彼の青い瞳が、強い懸念の色を浮かべて私を射抜く。その表情は、魔術師としてではなく、一人の男としての、剥き出しの焦燥だった。
「あの森の最深部は、もはや『聖域』ではない。 『ブライト』に汚染された、危険地帯だ。君の科学(インターフェイス)も、沈黙したままなのだろう? それに、ヴォルフラムの部隊がまだ潜んでいる可能性だってある!」
「だからこそ、あなたにはここにいてもらわなければ困るのよ」
私は、彼の激情を、冷静な声で遮った。
「このアトリエは、私たちの最後の砦。ここには、まだ汚染されていない『清水』と、研究データ(すべて)がある。麓の村の避難場所にもなりうるわ。もし私が戻らなかった場合、この森と村の全権を、あなたに委ねる。それが、最も合理的な判断でしょう?」
私の冷たいほどの合理性が、ギルバートの言葉を詰まらせた。彼は「合理的」という言葉に弱い。だが、その顔には、合理性だけでは割り切れない、苦渋の色が滲んでいた。彼が何かを言い返そうと口を開きかけた、その時。
「……私も、行きます」
その、重い沈黙を破ったのは、ベッドの上で、か細く身を起こしたリリアだった。
「リリア様!」
ギルバートが、今度は私に対してではなく、彼女に向かって、悲鳴に近い声を上げた。
「あなたの体では、無理だ! アトリエから一歩出れば、あの森の瘴気(ブライト)に……!」
「いいえ……。行かなければ……」
リリアは、ベッドの縁に手をかけ、震える足で、ゆっくりと床に降り立とうとしていた。高熱と疲労で、立つことさえままならないはずなのに。
彼女の瞳には、もはや昨日までの怯えの色はなかった。そこにあるのは、衰弱しきってなお消えない、どこか取り憑かれたような、強い、強い意志の光だった。
「樹が、私を呼んでいます……。ずっと、さっきから、もっと強く……。そして、あなたの薬を、怖がっている……。苦い泥よりも、もっと、得体の知れないものだって……」
彼女は、ふらつく体で、私を見据えた。
「私がいなければ、きっと、樹は、心を開いてくれない……。私なら、分かるから。樹が、今、何を一番、欲しがっているか……」
彼女の言う通りかもしれなかった。
聖樹と「同調」できる彼女は、私と聖樹との間の、唯一の「通訳」となりうる存在だ。
私の「科学」という異物を、この世界の「理(ことわり)」に翻訳できる、唯一の存在。
「……わかったわ」
私は、頷いた。この土壇場で、オカルトまがいの「同調」能力に賭けるのは、私の合理性(サイエンス)に反する。だが、それ以外に、道がない。
「ギルバート」私は、共同研究者に視線を移した。「悪いけれど、彼女を頼むわ。あなたが、彼女を聖樹まで運んでちょうだい」
「!……承知した」
ギルバートは、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに私の意図を理解したようだった。彼が同行すれば、リリアを運ぶための「腕力」と、万が一の事態(魔物や帝国兵)に対処するための「魔力」が、両方確保できる。これが、今の私たちの、最適解(ベスト・プラクティス)だ。
こうして、私たちの、奇妙な三人旅が始まった。
ギルバートは、リリアの衰弱した体を、自分の厚手のローブでマントのように包み込むと、まるで壊れ物でも抱えるかのように、慎重にその腕に抱きかかえた。リリアは、抵抗するでもなく、彼の胸にぐったりと頭を預けている。
私は、黒い薬液の入った革ケースを背負い、腰のナイフを確かめた。
アトリエの扉を開け、外に出た瞬間。
空気が、昨日とは比べ物にならないほど、重く、冷たく、そして「死んで」いることに気づいた。
「……ひどい」
ギルバートが、息を飲む。
森は、もはや「枯れゆく」という段階を超え、明確に「死に」始めていた。
秋の紅葉だったはずの木々は、その鮮やかな色を失い、まるで古いセピア色の写真のように、くすんだ茶色に変色している。 風が吹くと、葉が「カサカサ」と、骨が擦れ合うような不吉な音を立てて、大量に舞い落ちた。それは、秋の情緒など微塵もない、ただの「死骸」の剥落だった。
鳥の声は、完全に消え失せている。
いつもなら聞こえるはずの、マルクたちの斧の音や、村の喧騒も、ない。まるで、村全体が、息を潜めているかのようだった。
代わりに、森の奥深くから、まるで巨大な生き物が苦しんでいるかのような、「ゴウウウ」という低い風の音だけが、絶え間なく響いていた。
「昨日よりも、汚染の進行が速まっている……。ヴォルフラムの来訪が、やはり引き金になったのか……」
ギルバートが、顔を青ざめさせて呟いた。彼の腕の中で、リリアが小さく震える。
「……樹が、とても、苦しそう……。喉が、渇いて……。でも、飲んでも、飲んでも、満たされないって……。もっと、もっと、光(ちから)が欲しいって……」
聖樹が、森全体の生命力(マナ)を、猛烈な勢いで吸い上げているのだ。
それは、自らを守るための、あまりにも悲しく、そして、あまりにも身勝手な延命治療だった。
私たちは、無言で、森の最深部を目指した。
ギルバートがリリアを抱えて先導し、私が背後を警戒する。
踏みしめる落ち葉は、もはやふかふかとした感触はなく、乾ききって、足元でパリパリと砕けていく。
牙猪(ファングボア)の縄張りすら、静まり返っていた。獣の気配が、まったくない。皆、この森の異変を察知し、縄張りを捨てて逃げ出したのだ。
やがて、あの、人間の立ち入らない「禁足地」へと、足を踏み入れる。
空気が、変わった。
肌を刺すような、静電気にも似た、魔力の「圧」。
「ゴウウウ」という風の音が、聖樹の「苦悶」そのものとなって、私たちの鼓膜を直接揺さぶる。
「……もう、すぐ……」
リリアが、うわ言のように呟いた。
「……樹が、とても、怖がってる……。私たちが、来るのを……」
その言葉通りだった。
木々が円形に開け、聖樹がそびえ立つ、あの広場が見えてきた。
だが、そこに広がっていた光景に、私たちは、言葉を失った。
「樹が、何か新しいものを、とても、警戒しています」
それは、私の作り上げた「科学の薬液」が、この世界の根源たる聖樹にとって、未知の「異物」でしかないという事実を、残酷なまでに突きつけていた。
(……だろうとは思っていたわ)
魔力ゼロの、純粋な物理化学の産物。聖樹(魔力の源泉)からすれば、ブライトと同じ「魔力を否定する存在」と認識されても、おかしくはない。インターフェイスが沈黙した今、私の「科学」もまた、この世界の理(ことわり)から弾かれた「異物」でしかなかった。
「……行くだけ、行ってみるしかないわ」
私は、フラスコに満たされた黒い薬液を、フィールドワーク用の頑丈な革ケースに慎重に収めた。アトリエで机上の空論をこねていても、村の惨状は刻一刻と悪化していく。ハンスさんたちの命も、アトロピンで繋ぎ止めているだけ。汚染源である聖樹(と、その地下)をどうにかしない限り、すべてが終わる。
「ギルバート」私は、決然と彼に向き直った。「あなたはこのアトリエに残って。ハンスさんたちの容態を見ていてちょうだい。この薬が樹に効かなかった場合、すぐに村人たちへの別の対症療法を考えなければならない」
「何を言う! 君一人で行かせるわけにはいかないだろう!」
ギルバートが、声を荒げた。彼の青い瞳が、強い懸念の色を浮かべて私を射抜く。その表情は、魔術師としてではなく、一人の男としての、剥き出しの焦燥だった。
「あの森の最深部は、もはや『聖域』ではない。 『ブライト』に汚染された、危険地帯だ。君の科学(インターフェイス)も、沈黙したままなのだろう? それに、ヴォルフラムの部隊がまだ潜んでいる可能性だってある!」
「だからこそ、あなたにはここにいてもらわなければ困るのよ」
私は、彼の激情を、冷静な声で遮った。
「このアトリエは、私たちの最後の砦。ここには、まだ汚染されていない『清水』と、研究データ(すべて)がある。麓の村の避難場所にもなりうるわ。もし私が戻らなかった場合、この森と村の全権を、あなたに委ねる。それが、最も合理的な判断でしょう?」
私の冷たいほどの合理性が、ギルバートの言葉を詰まらせた。彼は「合理的」という言葉に弱い。だが、その顔には、合理性だけでは割り切れない、苦渋の色が滲んでいた。彼が何かを言い返そうと口を開きかけた、その時。
「……私も、行きます」
その、重い沈黙を破ったのは、ベッドの上で、か細く身を起こしたリリアだった。
「リリア様!」
ギルバートが、今度は私に対してではなく、彼女に向かって、悲鳴に近い声を上げた。
「あなたの体では、無理だ! アトリエから一歩出れば、あの森の瘴気(ブライト)に……!」
「いいえ……。行かなければ……」
リリアは、ベッドの縁に手をかけ、震える足で、ゆっくりと床に降り立とうとしていた。高熱と疲労で、立つことさえままならないはずなのに。
彼女の瞳には、もはや昨日までの怯えの色はなかった。そこにあるのは、衰弱しきってなお消えない、どこか取り憑かれたような、強い、強い意志の光だった。
「樹が、私を呼んでいます……。ずっと、さっきから、もっと強く……。そして、あなたの薬を、怖がっている……。苦い泥よりも、もっと、得体の知れないものだって……」
彼女は、ふらつく体で、私を見据えた。
「私がいなければ、きっと、樹は、心を開いてくれない……。私なら、分かるから。樹が、今、何を一番、欲しがっているか……」
彼女の言う通りかもしれなかった。
聖樹と「同調」できる彼女は、私と聖樹との間の、唯一の「通訳」となりうる存在だ。
私の「科学」という異物を、この世界の「理(ことわり)」に翻訳できる、唯一の存在。
「……わかったわ」
私は、頷いた。この土壇場で、オカルトまがいの「同調」能力に賭けるのは、私の合理性(サイエンス)に反する。だが、それ以外に、道がない。
「ギルバート」私は、共同研究者に視線を移した。「悪いけれど、彼女を頼むわ。あなたが、彼女を聖樹まで運んでちょうだい」
「!……承知した」
ギルバートは、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに私の意図を理解したようだった。彼が同行すれば、リリアを運ぶための「腕力」と、万が一の事態(魔物や帝国兵)に対処するための「魔力」が、両方確保できる。これが、今の私たちの、最適解(ベスト・プラクティス)だ。
こうして、私たちの、奇妙な三人旅が始まった。
ギルバートは、リリアの衰弱した体を、自分の厚手のローブでマントのように包み込むと、まるで壊れ物でも抱えるかのように、慎重にその腕に抱きかかえた。リリアは、抵抗するでもなく、彼の胸にぐったりと頭を預けている。
私は、黒い薬液の入った革ケースを背負い、腰のナイフを確かめた。
アトリエの扉を開け、外に出た瞬間。
空気が、昨日とは比べ物にならないほど、重く、冷たく、そして「死んで」いることに気づいた。
「……ひどい」
ギルバートが、息を飲む。
森は、もはや「枯れゆく」という段階を超え、明確に「死に」始めていた。
秋の紅葉だったはずの木々は、その鮮やかな色を失い、まるで古いセピア色の写真のように、くすんだ茶色に変色している。 風が吹くと、葉が「カサカサ」と、骨が擦れ合うような不吉な音を立てて、大量に舞い落ちた。それは、秋の情緒など微塵もない、ただの「死骸」の剥落だった。
鳥の声は、完全に消え失せている。
いつもなら聞こえるはずの、マルクたちの斧の音や、村の喧騒も、ない。まるで、村全体が、息を潜めているかのようだった。
代わりに、森の奥深くから、まるで巨大な生き物が苦しんでいるかのような、「ゴウウウ」という低い風の音だけが、絶え間なく響いていた。
「昨日よりも、汚染の進行が速まっている……。ヴォルフラムの来訪が、やはり引き金になったのか……」
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それは、自らを守るための、あまりにも悲しく、そして、あまりにも身勝手な延命治療だった。
私たちは、無言で、森の最深部を目指した。
ギルバートがリリアを抱えて先導し、私が背後を警戒する。
踏みしめる落ち葉は、もはやふかふかとした感触はなく、乾ききって、足元でパリパリと砕けていく。
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やがて、あの、人間の立ち入らない「禁足地」へと、足を踏み入れる。
空気が、変わった。
肌を刺すような、静電気にも似た、魔力の「圧」。
「ゴウウウ」という風の音が、聖樹の「苦悶」そのものとなって、私たちの鼓膜を直接揺さぶる。
「……もう、すぐ……」
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