【完結】英雄召喚されたのに色々問題発生です【改訂版】

七地潮

文字の大きさ
154 / 161
第五章 問題は尽きないようです

他の方々とも出会う

しおりを挟む

それより何より、今回の始末はどうなるんですか?

『そうねぇ、あの人もあの女も酷く怒っていたから、きちんと調教していると思うわ』

……調教………。

『だいたい人間はこの長い年月をかけてもちっとも進化しないんだもの。
欲ばかり深くなって、進化を放棄するなんて傲慢だわ。
まあ、あの子が目をかけていたあなたのいる国はまだまともね』

進化…ですか?人間が?

『そう、進化。
空の生き物も水の生き物も、大地を駆ける生き物も、みな進化したわ。
水を泳ぐものは新たな糧を求めて地上に進出したし、大地を駆けるものは、二つの足で立って、手を使う事ができるようになった。
空を飛ぶものも、同じね。
人間の営みを見て、自分達がより生きやすい様に身体を作り変え、新たな種族として進化したわ』

魔物の人の事ですか?

『そう、人間とコミュニケーションを取るために会話もできる様になって、人と交わる事でさらに進化したわ。
そしてそれを受け入れて一緒に進化していっているのが、あなたのいる国ね』

魔物の人と交わったり、妖精の祝福によって寿命が延びたり、身体的に強くなったり…確かに進化だね。

『あの子が気に入っただけの事はあるわ。
それに比べて北の国の人間たちは、勘違いと欲ばかりで、見ていて不快だったの。
だから今回あなたが動いてくれた事できっかけに出来たの。ありがたいわ』

きっかけって言っても、水の方がコンタクトを取ろうとしてくれたから、今もこうしてこの場所に来ると言う事が出来ているんだと思うんだけど。

『謙遜しなくていいわよ。
あなたが動こうとした、それを妖精がフォローしようとした、それをあの人が利用したという事なんだから。
それにまず妖精と深く絆を結んでいなければ、妖精も動こうとしなかったのだから、全てはあなたの動きのおかげよ』

いやー、そんな大層な事してないと思うんだけど。

『ふふっ、英雄に選ばれただけの事はあるわね』

え?選ばれたって、あれはたまたまの、謂わば事故的なものなのでは?

『ううん、きっと今回の為に世界に英雄として選ばれたのだと思うわよ』

えー、流石にそれはこじつけかと…。

『ふふっ、物事は良い様に受け取るのが一番よ。
きっかけはどうあれ、それまでの過程と結果が全てだと思うわ』

……うん、良い様にとっておきます。

『そうよ、謙遜は美徳と限らないんだから、物事はプラスにとっておきなさいよ』

ありがとうございます、そうします。


そうやって空の人と交流を取っている間に、調教は終わったみたいだ。
呼ばれた様な気がして、下の方に意識を向けると、あの男の埋まっている場所まで引っ張られた。

『やあ、初めまして、妖精のお気に入りの君。
君が望んでいた様に、このゲスに思い違いの修正と、これからの責任の取り方を教え込んでやったよ』

ありがとうございます……って、実際どうなったんですか?

『ん?知りたい?ならダイジェスト版をお送りしよう』

その言葉が頭に聞こえてきたと思ったら、イメージ映像が怒涛の様に流れ込んできた。

かいつまむと、宇宙(そら)から降りてきたうちの四人がそれぞれの生き物の元になった事、生き物の進化、変わらない人間、それを不快に思う彼ら、その不快を知らず驕る人間、深まる不快感、人間を無に還そうとまで考えていた事、一部の進化の兆しのある人間の動きに委ねると決めた事……。

つまり僕達が動かなければ、下手したら人間はこの世界から滅んでいたかもしれないと……怖っ!






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

忘れ去られた婚約者

かべうち右近
恋愛
『僕はレベッカしか選ばない』 甘い声音でそう話したはずの王太子サイラスは、レベッカを忘れてしまった。 レベッカは、王太子サイラスと付き合っていることを、ある事情により隠していた。舞踏会で関係を公表し、婚約者に指名される予定だったのに、舞踊会の夜にサイラスは薬を盛られて倒れ、記憶喪失になってしまう。 恋人が誰なのかわからないのをいいことに、偽の恋人が次々と名乗りをあげ王太子の婚約者の座を狙ってくる。おかげで不信に陥ったサイラスに、レベッカは自分が恋人だと名乗り出せなくなってしまった。 サイラスの記憶喪失を解消するため、薬師兼魔女であるレベッカは恋人であることを隠しながら、事件調査を協力することになった。そうして記憶が戻らないまま二人の距離は再び近づいていく。だが、そんなおりにサイラスの偽の恋人を名乗りでた令嬢たちが、次々と襲われる事件も起き始めて……!? ※他のサイトにも掲載しています。 毎日更新です。

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜

桐生桜月姫
恋愛
 シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。  だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎  本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎ 〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜 夕方6時に毎日予約更新です。 1話あたり超短いです。 毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。 生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。 母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。 そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。 それから〜18年後 約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。 アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。 いざ〜龍国へ出発した。 あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね?? 確か双子だったよね? もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜! 物語に登場する人物達の視点です。

<完結>溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。 本編完結済み。 続きのお話を、掲載中です。 続きのお話も、完結しました。

処理中です...