軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います

こげ丸

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第一章

第26話:だいふくのひとりごと その2

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◆◇◆◇ Side:だいふく ◆◇◆◇

 吾輩は犬である。……たぶん犬である。
 名前は『霧島だいふく』。

 最近蒼司は、吾輩を軽トラダンジョンここに置いて別のダンジョンに出掛けることが増えた。
 吾輩は賢いし偉いし強いから留守番ぐらいなんてことはないのだが、蒼司がいないと暇だしおやつが貰えないのでちょっと不満だ……。断じて淋しいわけではない。

 でも蒼司はいつも吾輩のご飯とおやつ代を稼いでくると言っているので我慢してあげよう。
 吾輩はちゅるびびーを所望する。

 だから仕方ないのでその日もまたエリートコボルト遊び相手を召喚することにした。

眷属召喚ばぅぅ!」

 スキルを発動すると眼の前の地面に光る魔法陣変な模様が現れて、吾輩の遊び相手が五匹現れた。

「「「「「わふっ!」」」」」

 うむ。相変わらずデカい。
 前はこんなに大きくなかったのだけど、何度も吾輩と戦ってじゃれあっているうちに突然光りに包まれて大きくなった。

 でも、弱い……。


 ひゅっ! ぺしっ! ぺしっ! ぺしっ! ぺしっ! ぺしっ!

「「「「「きゃいん……」」」」」


 最初は遊びごたえがあったのに……。
 気付けば五匹纏めてでも相手にならなくなってしまった。

 がっかりしていると、またあの時のように五匹が光に包まれた。

「ばぅ!」

 お。間違いない! これはきっと進化とかいうやつだ!
 強くなれ。追いかけっこやかくれんぼしたいから、もっともっと強くなれ。

≪眷属『エリートコボルト』の進化を開始します≫

 やった♪ やっぱりアナウンスが聞こえてきた!

ばぅわぅわくわく♪」

 楽しみにしながら光が収まるのを待っていると、一〇秒ほどでまたアナウンスが聞こえてきた。

≪眷属が上位亜種『シャドウコボルト』へと進化しました≫

 光が収まると、そこには蒼司と同じぐらいの背格好にまで大きくなった眷属達が。

 おぉ~。なんか毛色が黒く染まって顔が「しゅっ」として、かっこよくなった!
 吾輩には負けるがカッコいい! 吾輩には負けるが。

「ばっふぅぉ~ぉん!」

 まずは追いかけっこをしてみたが、なかなか捕まえるのに苦労した。
 直線では追いつけるのだが、コーナーでは「しゅっ」としてるだけあって、吾輩より小回りが効く。吾輩、コーナーで転がってしまった。楽しい♪

 戦いじゃれあいは一対一じゃ相手にならなかったけど、五対一ならいい勝負になってこれもまた楽しかった。

 でも一番白熱したのはかくれんぼだ!
 眷属達は影に隠れることが出来る上に気配を消せるようで、まさかお気に入りのご飯の器の影に隠れているとは思わなかった。


◆◇◆◇◆◇◆◇


 それから数日は本気でかくれんぼしたり、追いかけっこしたり、戦ったりじゃれあったりして楽しかった。

 でも……また相手にならなくつまらなくなってきてしまった。

 ある日、戦ってじゃれ合っていると、今度は吾輩の体が光りだしたのだ。

「ばぅう!?」

≪個体名『だいふく』が幻想種『ガルム』へと進化しま……し……し、進化に失敗しました≫

 なんか失敗した。

≪個体名『だいふく』が幻想種『ガルム』へと進化しま……進化に失敗しました≫
≪個体名『だいふく』が幻想種『ガルム』へと進化しま……進化に失敗しました≫
≪個体名『だいふく』が幻想種『ガルム』へと進化しま……進化に失敗しました≫

 なんか失敗しまくってる。

「ばぅ?」

 何もおきない……?

≪個体名『だいふく』が幻想種『クー・シー』へと進化しま……進化に失敗しました≫
≪個体名『だいふく』が幻想種『バーゲスト』へと進化しま……進化に失敗しました≫
≪個体名『だいふく』が幻想種『ワーグ』へと進化しま……進化に失敗しました≫
≪個体名『だいふく』が幻想種『サラマー』へと進化しま……進化に失敗しました≫

 その後、何度か失敗のアナウンスが流れる間中、吾輩、ずっと光り輝いていた。眩しい……。
 なんか自棄になってないだろうか……?

≪………≫

 そして沈黙した……。

≪……………………………………≫

 沈黙が長い……。
 いい加減眩しくて目が痛くなってきた。

 吾輩ずっと光り輝いているのだ。


≪………………個体名『だいふく』が新幻想種『パグム』へと進化します≫


 進化の開始と共に輝きが更に強くなり、力が溢れ出してくる。眩しい……。
 暫く目を瞑って我慢していると、ようやく光が収まり、再びアナウンスが聞こえてきた。


≪個体名『だいふく』が新幻想種『パグム』へと進化しました≫


 なんかよくわからない犬種・・になってしまった。

 ちょっと焦ったけど、銀に輝くご飯の器に映る吾輩の姿に変わりはなく、ちょっと安心した。
 吾輩が「しゅっ」としてしまうと、蒼司にコロコロ転がして貰えなくなるからな。
 一層丸みを帯びた気もするがきっと気のせいだ。

 体は驚くほど軽くなり、影を操ったり、他にも色々出来るようになったみたいだ。
 でも速く動くとお腹が空くので、これからも普段は今まで通りにのそのそ・・・・歩くことにした。


 だけどそれ以降、眷属達では遊び相手にならなくなってしまった。


 だから最近は遊びも工夫するようにした。
 単純に戦ったりじゃれあったりすると吾輩が圧勝してしまうので、眷属達に攻撃魔法ダークボールを出してもらって一対五でボール遊びしたりするようにしたのだ。

 全方向から攻撃魔法ダークボール撃ち出して投げてもらい、吾輩がそれを一歩も動かずに超級魔法アビスボールで全て撃ち落とすという遊びだ。

 今度、蒼司にもアビスボールボール遊びの相手をしてもらおうかな? などと蒼司のことを考えていると、突然何かが繋がったような感覚があった。

 何かスキルが発現したようだけど、これはなんのスキルだろう?
 使い方を覚えるためにご飯を思い浮かべて集中する。あっ、よだれが。

 お。これは便利なものを覚えたぞ!
 今度、蒼司をびっくりさせてあげよう♪

 でも、その前に蒼司と新しく覚えたボール遊びをしたいな~。
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