Natsukoi

奥澤緩菜

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伊良湖岬

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「よし、菜緒!デート行こ!」
 「えっ?デート?なんで?」
 「いいから、いいから。」

 菜緒を車に押し込み、車をある場所に走らせた。

 俺は、菜緒を半ば強引に連れ出した。

 「悠翔くん?どこ行くの?」
 「綺麗なとこ。それ見てさ、少し落ち着こ。ねっ!」
 「うん。」
 「今日は、天気いいからさ、眺めは最高だと思うし。」
 「で、どこ?」
 「伊良湖岬。知ってる?」
 「名前は、知ってるけど。」
 「行ったことは?」
 「ない。だって、遠いから。」


静岡から愛知県は遠いが、途中、休憩を挟んで、着いた時には、菜緒は朝よりも落ち着いていた。

 俺は、菜緒と手を繋いで、砂浜を歩いたり、海をみたり、大アサリを食べた。

 「で、この展望台。」
 「うん。」

 上へ続く階段を昇り、たどり着くと、360度のオーシャンビュー。

 「あっ、綺麗~。海が、凄く良く見える。」
 「だろ?俺の地元、海がないからさ、たまたま立ち寄ったここで、初めて見てさ。たまにくる。」
 「悠翔くんは、どこ?」
 「俺?長野市。割りと田舎だけど、人柄はのんびりしてるとこかな?今度、連れてってあげようか?」
 「うん。」

 俺は、後ろから菜緒を抱き締めた。人、いなかったし!!


「俺じゃ、役不足かも知れんけどさ、頼れよ。俺、菜緒の力になりたい。」
 「うん。ありがとう。」

 俺の腕をギュッと掴んできた。

いったい、菜緒は、何で悩んでるんだ?聞きたいけど、聞いたら、菜緒が壊れそうな気がして、怖くて聞けない。

どれ位、お互いそうしてたのかわからない。ただ、下の方で賑やかな声がしたから、俺達は、展望台を降りて行った。

 「あら?お邪魔しちゃったかの?」
 「仲の良さげな、新婚さんやな。」

 下ですれ違った旅行客に言われた。

 「妙に、恥ずかしいもんだな(笑)」
 「新婚と間違われたし。」
 「でも、久々にきたなぁ!」
 「私は、初めてだけど、下と上とじゃ、感動の高ぶりは違うね~。ありがとうね。悠翔くん。」


家に着いたのは、夕方で…

「ほんとに、大丈夫か?」
 「うん。」
 「寂しくならない?俺が、居なくて。」
 「寂しくなったら、メールするから。悠翔くんが、嫌になるまで、ずっと送る。」
 「うん。じゃ、またな。元気出せよ。」
 「うん。」

 俺は、自宅に戻ったが…
菜緒が、居ないこの空間が、広く寒く感じる。菜緒は、どうしてるだろう?

 「とりあえず、風呂。」

に入ってる時も、出てからも、菜緒が頭から離れない。

メールしようか?
いや、迷惑と思われたら、どうしよう?
しようか、やめようか、迷ってる頃に…


ブーブーブー

「菜緒だ!!」

 喜んだ俺…OUT

≫今日は、悠翔くんと過ごせて楽しかった(*´∀`)
≫俺、メール来るかどうか、凄く不安だったし、送ろうかどうか、迷った((T_T))
 ≫普段、あんな怖い悠翔くんなのに?
≫あれは、しょうがないよ(笑)教師だし。どう?なんか、言われた?
≫ううん。まだ…。うん。
≫なんか、悩んでんなら、いつでも聞くからさo(`^´*)
 ≫ありがとう。頼りにしてる(笑)
≫いっぱい、頼れよ(笑)
≫うん。じゃ、また明日ね("⌒∇⌒")
 ≫うん。おやすみ。

でも…いないと…寂しい。

好き…なのかなぁ?

 生徒としても、一人の女性としても…


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