異世界に渡ったら獣人だった!

小猫田猫助

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はじまり

2話 夢?

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 う"っ!痛い!!頭も身体も痛い?!

 そういえば俺は海に落ちたはず...助かった?
 痛いって事は生きてるってこと?
 それとも死んでも痛いものなのかな…

 …?なんか良い匂いがする…
 母さんがよく作ってくれたスープの匂い?
 もしかして、父さん達の所に来れたのかな?
 そうだったら良いのに…
 でも父さん達の分も生きるって誓ったのに…
 死んだら、皆に怒られそうだ。

 ゆっくりと目を開けると木で出来た見知らぬ天井が目に入ってきた。ここはどこだろう?

「おやっ?!目が覚めたんだね!良かったよ!!」

 声がした方に目を向けると、紅い髪をした恰幅の良い女性が心底嬉しそうな笑顔を見せて、俺が目を覚ました事を喜んでくれていた。
 こんなに起きた事を喜んでくれてるのに、俺は失礼にも母さんとは似ても似つかない人が現れ、がっかりしてしまった。

 その女性は心配した顔で声を掛けてきた。

「どこか痛かったり、気持ち悪かったりしてないかい?」
「っあ"、頭と...っ身体が...いたい」

「あんたー!先生を呼んできておくれ!!」
「どうした?!坊主になんかあったのか?!」
「今目が覚めたんだけど、頭と身体が痛いって言ってるのさ!先生呼んできておくれ!!」
「わっ、分かったっ!!」

「今先生が来て、すぐに痛いの治してくれるからね。可哀相に...まだまだ子供なのに何があったんだろうね...」

 俺はいつの間にか、また気を失っていた。
……


 なんだか温かくて気持ち良い...痛くない?
 目を開けると、さっき見た木の天井が見えた。

「どうじゃ?痛い所はないかの?」

 声のする方に目を向けると長い髭が印象的な老人がいた。俺は痛みがないか問われて、改めて痛くない事に気がついた。

「はい。今は全く痛くありません。」

 声も先程とは違って楽に出た。色々と疑問はあるにしても、身体の痛みがない事にひどく安心した。

「よかったぁ~。さすが先生だ!!」

 そこには先程の赤髪の女性と、ガタイのいいクマみたいな印象の茶色髪をした男性が立っていた。

「よく分からないのですが、ご面倒をお掛けしたみたいですみません。
 ところで、ここはどこなのでしょうか?俺は海に落ちた筈だったんですが...」
「うちの旦那がお前さんを浜辺で見つけたんだよ。流れ着いたんだね、よく無事だったよ!
 お前さん何処からか来たんだい?ここはリベルダージという港町だよ。」
「リベルダージ?日本じゃないんですか?!」
「日本?聞いたことがないね。私らも知らない遠くから来ちまったのかもしれないね。
 ここはジャルジン王国の王都から1時間ほどの港町リベルダージだよ。」

 やっぱり聞いたことがない...

「今日一日無理をしなければ大丈夫じゃろ。
 しばらく何も飲んだり食べたりしてないだろうから、体に優しい物...スープとかを食わしてやりなさい。」
「そう言われると思って特性のスープを作ってたんですよ!」
「さすがお前だなぁ!俺は何度も惚れ直しちまうぜ!」
「やだぁよ、照れるじゃないか...でも私もいつもあんたの事惚れ直してるんだよ。」

 ...イチャイチャ

「ゴホンッ!わしはもう帰っていいかの?
 仲が良いのはいいが、病人の子供前でイチャイチャするのはやめなさい。」
「あらっやだ!ついついうちの旦那が嬉しい事言うもんだから。」
「いやぁ、俺もお前が可愛かったもんだからつい...」

 ...イチャイチャ

「もうわしは帰るぞ!これ以上はこの夫婦には付き合ってられん!
 明日また身体に問題ないか診るからの。」
「はい、ありがとうございました。」
「じゃあ俺は先生を送ってくっから、お前は坊主に美味しいスープを温めてやってくれ!」
「あいよ!任せておくれあんた!
 先生ありがとうございました。」
「じゃあお前さんはスープが温まるまでゆっくり休んでるんだよ。」

 そう言うと、みんな部屋から出て行った。

 俺は困惑していた。...ここは何処だ?
 皆の服装や髪や瞳の色が日本人と全く違う。なのに言葉は通じる。本当に日本じゃないのか?どうやって俺はそんな遠い国まで溺れずに着いたんだ?

 身体を起こすと違和感を覚えた。

 身体が縮んだっ?!

 慌ててベッドから飛び降り確認すると、やはり身体が小さくなった気がする。部屋にカバーの掛かった鏡がある事に気がつき慌てて捲る。

 そこには、10歳の頃の自分がいた。

「どうなってるんだっ?!
 なんで、若返ってるんだ?!!!」

 そうか夢か!!夢なら色々と辻褄がつく。
 しかしスープのいい匂いがしてくる。
 やっぱり夢と言うには無理があるかな…
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