2 / 33
はじまり
2話 夢?
しおりを挟むう"っ!痛い!!頭も身体も痛い?!
そういえば俺は海に落ちたはず...助かった?
痛いって事は生きてるってこと?
それとも死んでも痛いものなのかな…
…?なんか良い匂いがする…
母さんがよく作ってくれたスープの匂い?
もしかして、父さん達の所に来れたのかな?
そうだったら良いのに…
でも父さん達の分も生きるって誓ったのに…
死んだら、皆に怒られそうだ。
ゆっくりと目を開けると木で出来た見知らぬ天井が目に入ってきた。ここはどこだろう?
「おやっ?!目が覚めたんだね!良かったよ!!」
声がした方に目を向けると、紅い髪をした恰幅の良い女性が心底嬉しそうな笑顔を見せて、俺が目を覚ました事を喜んでくれていた。
こんなに起きた事を喜んでくれてるのに、俺は失礼にも母さんとは似ても似つかない人が現れ、がっかりしてしまった。
その女性は心配した顔で声を掛けてきた。
「どこか痛かったり、気持ち悪かったりしてないかい?」
「っあ"、頭と...っ身体が...いたい」
「あんたー!先生を呼んできておくれ!!」
「どうした?!坊主になんかあったのか?!」
「今目が覚めたんだけど、頭と身体が痛いって言ってるのさ!先生呼んできておくれ!!」
「わっ、分かったっ!!」
「今先生が来て、すぐに痛いの治してくれるからね。可哀相に...まだまだ子供なのに何があったんだろうね...」
俺はいつの間にか、また気を失っていた。
……
…
なんだか温かくて気持ち良い...痛くない?
目を開けると、さっき見た木の天井が見えた。
「どうじゃ?痛い所はないかの?」
声のする方に目を向けると長い髭が印象的な老人がいた。俺は痛みがないか問われて、改めて痛くない事に気がついた。
「はい。今は全く痛くありません。」
声も先程とは違って楽に出た。色々と疑問はあるにしても、身体の痛みがない事にひどく安心した。
「よかったぁ~。さすが先生だ!!」
そこには先程の赤髪の女性と、ガタイのいいクマみたいな印象の茶色髪をした男性が立っていた。
「よく分からないのですが、ご面倒をお掛けしたみたいですみません。
ところで、ここはどこなのでしょうか?俺は海に落ちた筈だったんですが...」
「うちの旦那がお前さんを浜辺で見つけたんだよ。流れ着いたんだね、よく無事だったよ!
お前さん何処からか来たんだい?ここはリベルダージという港町だよ。」
「リベルダージ?日本じゃないんですか?!」
「日本?聞いたことがないね。私らも知らない遠くから来ちまったのかもしれないね。
ここはジャルジン王国の王都から1時間ほどの港町リベルダージだよ。」
やっぱり聞いたことがない...
「今日一日無理をしなければ大丈夫じゃろ。
しばらく何も飲んだり食べたりしてないだろうから、体に優しい物...スープとかを食わしてやりなさい。」
「そう言われると思って特性のスープを作ってたんですよ!」
「さすがお前だなぁ!俺は何度も惚れ直しちまうぜ!」
「やだぁよ、照れるじゃないか...でも私もいつもあんたの事惚れ直してるんだよ。」
...イチャイチャ
「ゴホンッ!わしはもう帰っていいかの?
仲が良いのはいいが、病人の子供前でイチャイチャするのはやめなさい。」
「あらっやだ!ついついうちの旦那が嬉しい事言うもんだから。」
「いやぁ、俺もお前が可愛かったもんだからつい...」
...イチャイチャ
「もうわしは帰るぞ!これ以上はこの夫婦には付き合ってられん!
明日また身体に問題ないか診るからの。」
「はい、ありがとうございました。」
「じゃあ俺は先生を送ってくっから、お前は坊主に美味しいスープを温めてやってくれ!」
「あいよ!任せておくれあんた!
先生ありがとうございました。」
「じゃあお前さんはスープが温まるまでゆっくり休んでるんだよ。」
そう言うと、みんな部屋から出て行った。
俺は困惑していた。...ここは何処だ?
皆の服装や髪や瞳の色が日本人と全く違う。なのに言葉は通じる。本当に日本じゃないのか?どうやって俺はそんな遠い国まで溺れずに着いたんだ?
身体を起こすと違和感を覚えた。
身体が縮んだっ?!
慌ててベッドから飛び降り確認すると、やはり身体が小さくなった気がする。部屋にカバーの掛かった鏡がある事に気がつき慌てて捲る。
そこには、10歳の頃の自分がいた。
「どうなってるんだっ?!
なんで、若返ってるんだ?!!!」
そうか夢か!!夢なら色々と辻褄がつく。
しかしスープのいい匂いがしてくる。
やっぱり夢と言うには無理があるかな…
0
あなたにおすすめの小説
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
【完結】嫌われ公女が継母になった結果
三矢さくら
恋愛
王国で権勢を誇る大公家の次女アデールは、母である女大公から嫌われて育った。いつか温かい家族を持つことを夢見るアデールに母が命じたのは、悪名高い辺地の子爵家への政略結婚。
わずかな希望を胸に、華やかな王都を後に北の辺境へと向かうアデールを待っていたのは、戦乱と過去の愛憎に囚われ、すれ違いを重ねる冷徹な夫と心を閉ざした継子だった。
夫に捨てられた私は冷酷公爵と再婚しました
香木陽灯
恋愛
伯爵夫人のマリアーヌは「夜を共に過ごす気にならない」と突然夫に告げられ、わずか五ヶ月で離縁することとなる。
これまで女癖の悪い夫に何度も不倫されても、役立たずと貶されても、文句ひとつ言わず彼を支えてきた。だがその苦労は報われることはなかった。
実家に帰っても父から不当な扱いを受けるマリアーヌ。気分転換に繰り出した街で倒れていた貴族の男性と出会い、彼を助ける。
「離縁したばかり? それは相手の見る目がなかっただけだ。良かったじゃないか。君はもう自由だ」
「自由……」
もう自由なのだとマリアーヌが気づいた矢先、両親と元夫の策略によって再婚を強いられる。相手は婚約者が逃げ出すことで有名な冷酷公爵だった。
ところが冷酷公爵と会ってみると、以前助けた男性だったのだ。
再婚を受け入れたマリアーヌは、公爵と少しずつ仲良くなっていく。
ところが公爵は王命を受け内密に仕事をしているようで……。
一方の元夫は、財政難に陥っていた。
「頼む、助けてくれ! お前は俺に恩があるだろう?」
元夫の悲痛な叫びに、マリアーヌはにっこりと微笑んだ。
「なぜかしら? 貴方を助ける気になりませんの」
※ふんわり設定です
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
姉の婚約者と結婚しました。
黒蜜きな粉
恋愛
花嫁が結婚式の当日に逃亡した。
式場には両家の関係者だけではなく、すでに来賓がやってきている。
今さら式を中止にするとは言えない。
そうだ、花嫁の姉の代わりに妹を結婚させてしまえばいいじゃないか!
姉の代わりに辺境伯家に嫁がされることになったソフィア。
これも貴族として生まれてきた者の務めと割り切って嫁いだが、辺境伯はソフィアに興味を示さない。
それどころか指一本触れてこない。
「嫁いだ以上はなんとしても後継ぎを生まなければ!」
ソフィアは辺境伯に振りむいて貰おうと奮闘する。
2022/4/8
番外編完結
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる