男の子たちの変態的な日常

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144 変態ジュニア〜後編〜

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 10回近くスライダーを満喫したところで、僕はふと周囲を見た。

「今、何時頃? 僕、そろそろ帰って夕飯の支度をしなくちゃ」
「え~ッ?」

 カスケは心底がっかりしているようだった。
 アオイはちらと僕を見てから、

「ボクは、もう少し、遊んでちゃダメ?」
「別にいいけど……1人で帰って来られるか心配だなぁ」
「大丈夫だよ、アキラ。アオイくんなら、ぼくが責任もって送るからさ」
「ありがとう、カスケ♡ じゃあ、悪いけど先に着替えて帰るね」

 僕はシャワーブースでさっさと冷水を浴びる。
 カスケとアオイはしばらくのんびりと水の気持ち良さと日差しの温かさを愉しんだ。

「ちょっと休むかい? パラソルの下に行こうか♡」

 カスケがそう言うと、アオイはビーチチェアを倒して寝転がる。
 少しの間、沈黙があった。

「カスケさんって、僕のパパたちと……エッチなこと、したことあるんですよね?」

 カスケの方を向かず、アオイは訊きにくそうに訊いた。
「うん、あるね♡」とカスケは答えた。
 またしばらくの沈黙。アオイの出方がわかるまで、自分からは多くの発言は控えようとカスケは思った。

「……怖いなあ」
「あはは、大丈夫だよ。2人だけだからって、アオイくんに飛びかかったりしないからさ♡」
「カスケさんのことが怖いわけじゃないんです。そういうエッチな行為自体が、怖いなあって……」

 疲れたゆっくりした口調だったが、アオイの声音にはかすかな不安があった。

「実はボク、男の子なのに将来的には赤ちゃんが産める身体になるそうです。お医者さんが言うには、親の遺伝じゃないかって。ほら、うちのアキラパパには子宮があるから……」

 アオイは勇気を出して、ちょっとだけカスケの方を向いたが、目が合うと慌てて正面の斜め上に視線を戻した。

「なるほど。ぼくは生命を創造できるアオイくんの身体に神秘を感じるなぁ~♡」

 ブルッ、とアオイは震えた。

「やっぱり、ボクみたいのが普通の男の子のように生きるのは難しいですよね。赤ちゃんを産む以外に出来ることなんてボクにはないから。はあ~、なんでこんな身体に生まれてきちゃったんだろう……」
「そんなに自分の身体を卑下するのは良くないなぁ。アオイくんは愛する男に守られるために生まれてきたんだから他の男の子と同じ生き方をする必要なんかないんだよ♡」

 カスケはそう言うと、スク水の上からアオイの腹を円を描くように優しく、いやらしく撫でた。よほど薄い繊維らしく、おへその窪みまではっきりとわかる。

「……でも、男の人に守られるだけの人間に価値なんてあるのかな?」
「大有りさ。男は愛する誰かを守ることに生き甲斐を感じるものなのだから。アオイくんみたいな可愛い子を欲しがる男は枚挙にいともがないだろうね♡」

 カスケはさりげなく手を伸ばし、内股になったアオイの太腿に触れて、そっと脚を開かせた。
 アオイの下半身をカスケは凝視した。

「あん、そんなとこ、触っちゃ……」

 カスケが慰めるような優しい手つきで股間を撫でてあげると、アオイは泣き出す直前のような可愛らしい声を漏らした。
 カスケの手から逃げるようにアオイは身体をくの字に折ったが、そうするとスク水に包まれたプリッとしたお尻が、カスケの股間に当たる。海パンの中のフル勃起にアオイは容易に気づいた。
 逡巡するアオイにかまわず、カスケは手のひらを上に滑らせ、上から伸びるスク水の裾に当たる部分をめくり上げた。
 カスケはアオイの下腹部の滑らかな肌触りの感触を楽しんだ。
 肩をすくめ、思いっきりうつむいたアオイは、股間に伸ばすカスケの手を両手でつかむと、勇気を出して下向きに力を込めた。
 ぴったり貼りついていたスク水も、もともと非常に柔軟性の高い素材なので、割り込んで悪さをするカスケの手をさほど邪魔しなかった。

「ああんッ、あんまり指をねじ込んじゃ……」

 アオイのアナルはカスケの指に逆らおうとせずに素直に開いた。
 脚をX字にすぼめ、八の字に開いた脚先をプルプルと震えていた。

「おっと、あぶない♡」

 膝を折って崩折れそうになるアオイを、カスケは二の腕をつかんで支えた。
 そのままアオイを自分の方に向かせ、カスケは軽く抱く。
 カスケは上向き加減にうっとりと目を閉じたアオイに顔を近づける。
 正面から抱き寄せると、スク水の感触がカスケの胸と腹に伝わってきた。

「カスケさんのキス、優しい……」

 唇を触れさせたまま、かすかな声でアオイがつぶやく。
 チロチロとカスケは舌先を触れる程度に絡める。

「ん……んは、はんッ! んんん、んむん……」

 まるで秘所を愛撫されているような切ない声をアオイを漏らした。

「おっと……いけない。このままじゃ、理性が崩壊してしまう♡ アオイくん、今日はもう止めにしようね」
「カスケさん、一つ約束してもらってもいいですか?」
「ああ、なんだい?」
「いつかボクと結婚してくれませんか?」

 ふふふ、とカスケは笑った。

「アオイくんが大人になっても、ぼくのことを愛してたらいいよ♡」
「はいッ! 約束ですよ♡」

 カスケは嬉しくも複雑な気持ちでいた。幼い頃に自分と結婚の約束をしてくれた相手が他の男とくっついてしまったことを思い出したからだ。
 その後、アオイを着替えさせるとカスケはバイクに跨って愛する未来の恋人を家まで送り届けるのだった。
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