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第14話 職場体験で男社会の怖さを知った件〜後編〜

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「……ら、らめぇ……ああ、そこだけは……やめてくだひゃい……」


 腰まわりまで汗ばませて切なげに裸身をよじると、指がじわりとくの字に曲がって、ぬめる内側をクイクイとなぞるように揉んできた。


「そろそろ我々のモノを君の穴にぶち込んであげよう。じっくりと楽しんだ後に精液を注ぎ込み、君が我々の所有物になったことを思い知らせてあげるよwww」


 僕が泣きながら膝をガクつかせて、その場にしゃがみ込んだ次の瞬間、目の前でベラベラ喋る男性社員の頰に一護いちごくんの正拳が炸裂した。


「げほッ!」


 壁まで吹き飛ばされ、割れた唇から血を滲ませて床に座り込んだ男性社員は茫然となった。一護いちごくんの登場がいきなり過ぎて、攻撃の瞬間の気配さえつかむことが出来なかったのだ。


「お、お前ら……この若造に目にもの見せてやれ! 大人を怒らせたらどうなるか、思い知らせてやるんだ~ッ!」


 一護いちごくんに殴られた男性社員が部下たちに向かって怒号した瞬間、三方から一斉に男たちが襲いかかってきた。


「ぐわああ~ッ!!!」


 部下の1人が絶叫とともに吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。


「なんてヤツだ……」


 全身の骨をバラバラに砕かれた男の無惨な姿を見て、先ほど一護いちごくんに殴られた男性社員は青ざめた。先刻の一護いちごくんの一撃が手加減されたものでなかったら、死んでいたかもしれない。
 最初の一撃で相手の度肝を抜いた一護いちごくんだったが、つづいて左右から同時に迫る攻撃をかわすことはできなかった。というより、かわす必要もなかった。
 男たちは一護いちごくんに自分の攻撃が全く効かなかった時点で戦意喪失した。そのまま硬直した姿勢のまま2人とも一護いちごくんに蹴り飛ばされて力尽きる。
 これまでに経験したことのない圧倒的な恐怖を前にして、男たちは発狂寸前になった。


「ひゃああああッ!!!」


 泣き叫んで逃げまわる男たちを、一護いちごくんは1人残らずKOした。


「やれやれ……この国からコイツらのような男さえいなくなれば、アオイも少しは生きやすくなるのになぁ」


 一護いちごくんは僕をぎゅっと抱きしめながら頭を撫でてくれた。


「今回の職場体験でΩが清々しいほどの被差別階級だと思い知らされたよ。これが僕たちの社会の現実なんだね……」


 僕が弱々しく涙声で言うと、一護いちごくんは優しく背中をポンと叩いた。


「大丈夫、アオイは俺が一生養うから♡ 必ず幸せにしてみせるぜ!」


 一護いちごくんは優しい瞳で僕を見つめて言った。僕の髪を撫であげると、そっと唇を重ねてくる。
 僕は目を閉じ、唇が触れ合う感触を楽しむ。
 キスの後、僕は一護いちごくんの耳元で囁いた。


「僕はもう幸せだよ。レイプされたり、セクハラを受けたりしても理解してくれる人が側にいるだけで心が救われるもん♡」


 見開かれた僕の瞳から、見る間に嬉し涙が溢れ出していた。目尻からこぼれた大粒の涙が、ぽろりと僕の頰を伝う。
 軽く人差し指を顎に引っかけ、僕を正面に向かせて、一護いちごくんは熱っぽく「好きだ」と囁いた。


「僕も好きだよ……」


 思いが胸につまって、僕の声が途切れる。
 一護いちごくんは指先で涙の粒をぬぐい、僕の唇にもう一度キスをした。先ほどよりも長く、そして熱く唇を重ね合う。


「ふああ……」


 甘い声をもらす唇を割って、一護いちごくんの舌が入り込む。
 情熱的に絡みつく一護いちごくんの舌を、僕の舌が迎えた。


「んッ……んんん……」


 最初はぎこちなかった舌の動きが、一護いちごくんにリードされるうち、しだいに激しく大胆になっていく。
 一護いちごくんが唇を離すと、僕の口からピンクの舌先がチロリとはみでる。自分から、おねだりしているような仕草だった。


一護いちごくん……好き……大好き……」


 熱っぽく囁く僕のうなじを一護いちごくんの唇が這い、優しく愛撫していく。舌先が肌に触れるたび、僕は敏感すぎる身体をよじり、切なげに喘いだ。


「はんッ……」


 一護いちごくんの手が触れた途端、僕はピクンと肩を震わせて声を上げた。
 みるみる僕の頰がピンクに染まる。胸の上に手のひらを当てられただけなのに、もう乳首がムズムズしてきている自分が恥ずかしくてたまらない。


「可愛いぜ、アオイ……」


 一護いちごくんは優しい微笑みを浮かべながら言った。
 大きな手のひらが、デリケートな動きで僕の胸を撫であげる。


「やッ……はッ! くすぐったい、ふぁあッ……」


 僕は、くすぐったさに身をくねらせると、次の瞬間、ビクビクと身体を震わせる。
 チュ……。


「やッ……あんッ!」


 一護いちごくんが体重を乗せているので、敏感なピンクの突起を唇で挟まれても、僕は身体をひねることが出来ない。
 一護いちごくんは思うぞんぶん僕の乳首をついばんだ。唇で挟み、そのまま軽く引っ張ってから離す。
 チロ……。


「ひああッ!」


 唇で乳首の根元を挟まれたまま、先端を舌先でつつかれ、僕はビクンと大きく背中を反りかえらせた。


「あッ……やッ、らめぇ……」


 眉を寄せ、切なげに喘ぐ僕の乳首を一護いちごくんが唇と舌を使って責めたてる。唇に挟まれた乳輪がコリコリとしこり、舌先でつつかれる乳首が硬く尖り始めた。
 たちまちのうちに勃起していく乳首に、ねっとりと一護いちごくんの舌が絡みつく。一護いちごくんの舌がうごめき、唾液を塗り込みながらピンクの突起をなぶりつくす。


「やッ、んッ……」


 僕は小刻みに肩を震わせながら、それでも一護いちごくんの首に両腕を絡めて抱きしめる。
 ちゅぽんと淫らな音をたてて、一護いちごくんが乳首から口を離す。


「ほら、見ろよ。エッチな乳首だなぁ♡」


 ピンと勃った自分の乳首を見た僕は恥ずかしげに顔をそむける。片方の乳首だけが痛いほど勃起しているさまは、いかにも「もっと吸って」とおねだりしているように見えた。


「もっと、エッチなことして欲しいんだろ~?」
「やあん……そんなこと聞かないでぇ♡」


 一護いちごくんは再び勃起した乳首に吸いついた。


「ひッ……ん!」


 声をあげて身をよじろうとする僕の上半身を押さえつけ、散々ピンクの突起を吸いまくる。
 さらに、乳首を舌先でコロコロと転がし、もう片方の乳首を優しく揉んでくる。たちまち、そちらの乳首も尖ってくる。
 円を描くように乳輪を撫でまわし、硬くなっていく乳首をソフトにつまむ。一護いちごくんの指の間で、ピンクの肉筒が張りつめ、いやらしく膨らんでいく。
 完全に勃起しきった乳首を、一護いちごくんの指が上下に動いてしごきたてる。あくまで指先が触れるか触れないかという程度の、きわめてソフトなタッチだ。


「あッ、あッ! いッ……んッ!」


 指が上下に動くたび、僕は身体をビクビクと痙攣させる。
 揉みたてられることに慣れ始め、少々の痛みはすぐに快楽へ転化していくようだった。
 一護いちごくんに太腿の内側を触れられた瞬間、僕がピクンと身をすくませ、両方の太腿をきつく合わせた。が、一護いちごくんの手が閉じられた太腿をこじ開けるように差し入れられ、しっとりと汗ばんだ太腿の内側を撫でまわす。


「あッ……やん♡」


 喘ぐ僕の顔を眺めながら一護いちごくんは指先を股間へと這わせてきた。


「ひああうッ!」


 僕はビクンと腰を浮かせ、悲鳴交じりの喘ぎ声をあげる。
 一護いちごくんにしがみついた状態で、僕の腰はなおもビクビクと小刻みに痙攣している。


「もう、イッちまったのか? やれやれ、アオイは敏感だなぁ♡」


 脱力し、うつろな瞳に涙をためたまま荒く息をつくのみで、僕は何も応えない。一護いちごくんの指が秘所に触れただけでイッてしまったなんて恥ずかしくて到底言えない。
 どうやら僕の身体は相当エッチになってしまったようだ。
 絶頂感を迎え、虚ろな瞳でボーッとしている僕を見ていた一護いちごくんの心中にドス黒い欲望が沸き起こる。


「む、無茶苦茶にしてぇ……!」


 一護いちごくんがしとどに濡れた僕の秘部を覗いている。恥ずかしがって脚を閉めようとするのを、足首をつかんで半ば強引に開かせた。


「もう、恥ずかしいよう……」
「アオイが可愛い過ぎるのが悪いんだぞぉ~♡」


 僕の耳たぶを甘嚙みして、軽くキスしてから、一護いちごくんはおもむろに顔を秘部へと近づけた。


「今回も、ちゃんと優しくするから安心しろ♡」


 荒く息をついた僕は一護いちごくんの顔を見上げながら「こくん」とうなずいてみせた。
 充分に濡れ、男を迎える用意の出来上がったところへペニスの先端をあてがい、一護いちごくんは腰の位置を定めた。
 僕は無言で目を閉じる。
 ズプ……。
 一護いちごくんはシャフトの先端を僕の中に埋め込んでくる。


「!」


 肉棒の先端がカリの根元まで僕の中へ呑み込まれる。


「……アオイ♡」


 髪を撫でてくれながら、一護いちごくんは僕に優しく囁きかける。
 僕は微笑みながら「大丈夫♡」と明るく応えた。
 一護いちごくんは微笑みかえすと、さらに深く肉棒を挿入する。
 僕は汗の浮いた顔をほころばせ、一護いちごくんの体を抱き寄せた。


「こうしてると……あったかい。この世界には自分1人じゃないって、そう思えてきちゃう♡」


 微笑む僕の瞳から、ぽろりと大粒の涙がこぼれた。


「ああ、アオイは1人じゃねえ。いつだって俺が守ってやる♡」


 僕の傷ついた心を優しく包むように、一護いちごくんはそうつぶやいた。
 一護いちごくんは僕の唇をついばみ、舌を絡めると、腰の動きを激しくしていった。
 僕の身体は雄器官の動きに反応し始めている。股間からは赤いものの混じる愛液が溢れ、とまる様子がない。


「……一護いちごくん♡」
「アオイ~ッ!」


 やがて、僕たちは同時に絶頂感を迎えていた。一護いちごくんのペニスが膨張するのに合わせ、僕の中もヒクヒクと蠢動する。
 ドプ……ゴポッ……。
 大量の精液が僕の内部へ放たれ、いっぱいに満たした。
 僕と一護いちごくんがつながり合う、その隙間から、とろり、とろりと乳白色の液体がこぼれでる。濃い液体には細い糸のように赤い筋が絡んでいた。
 折り重なるように抱き合ったまま、僕はΩに生まれてきて良かったと心の底から思えるほど幸福感に包まれるのだった。
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