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2.お兄様と婚約者
しおりを挟む転生で目が覚めてあれから2週間が経った。未だに慣れないことや逆に慣れてしまったことがある。そしてイケメン兄様はいつも私のところに来てくれる。
「サー、暮らしに慣れてきたかい?大丈夫かい?」
「はい、お兄様!お兄様のお陰で沢山のことが出来るようになりました!」
「そうか。良かったね。」
そういってお兄様は私の頭を撫でてくださいます!
ちなみに今は私が12歳。お兄様が17歳です。お兄様は学園に通っていて、生徒会長をしてるらしい!今は長期休暇であと1週間すると学校に戻ってしまう。寂しいな…
私が入学する頃、ゲームではストーリースタート。お兄様は学園の教師枠の攻略対象として出てきます。
「お兄様、もうすぐ学園に戻られるのですよね?それまでサーと沢山遊んでくれますか?」
「もちろんだよ!でもその前に婚約者の子を紹介するよ。」
そういってお兄様が呼ぶ声につられてか私と同い年くらいの男の子が部屋に入ってきた。
「この子が婚約者のルライン・グレープ・サマー殿だよ。サー、挨拶出来るよね?」
「はい、お兄様!ルライン様、私のためにわざわざ屋敷に来て下さり、ありがとうございます!私はサーレイト・チェリー・スプリングです。」
「…久しぶり…」
ルライン様は大人しくて、髪の毛はこの国では珍しい黒色、目や顔は…残念ながら俯いていてよく見えない。
「お兄様!私、ルライン様とたくさんお話したい!庭でお話しに行ってもいいかしら?」
「いいよ、行っておいで。」
私は婚約者様を連れていつも綺麗な庭のテラスにやってきました。
「ルライン様どの紅茶葉が好きですか?あとあと、記憶が無くなる前の私はどんな感じでした?」
「えっと…茶葉は分からないのでなんでも大丈夫です。記憶が無くなる前はとてもハキハキした感じでした…」
「そうなのですか。ルライン様、ずっと思っていたのですが、どうして顔をお上げにならないのですか?」
「えっ…前に貴方に私の顔が好きではないと言われましたので…」
なに言ってんの私~!
「もしかしたら、その時私は恥ずかしかったのかもしれません。ルライン様が美しすぎて。ふふっ」
「では、見ても嫌がりませんか?」
「もちろんです!」
ルライン様はゆっくりと顔を上げて前髪も流しました。
なんということでしょう。お兄様並み、いやそれ以上かもしれないレベルのイケメンさんではないですか。
「か…カッコイイ」(ボソッ)
「へっ…?」
「ルライン様カッコイイです!私貴方様に釣り合わないかもと自信無くすくらいカッコイイです!だから拒否したのですね!」
「カッコイイの?本当に?」
「私にとってはルライン様は王子様のようですよ?」
「…!」パァァァ
あれ?ルライン様の周りに花が見えるのは幻覚でしょうか?
「ねぇ、サーレイト嬢。」
「なんでしょうか?」
「私もサーと呼んでもよろしいでしょうか?私の事は好きなように呼んでくれて大丈夫ですから。」
「…っ!ええ、もちろん!婚約者ですもの!では私はルイとお呼びしますね!」
こうして趣味のお話で盛り上がって仲良くなることが出来た!ルイ、本当にカッコイイし好み!
そしてルイが帰ってから私はルイが攻略対象の1人である事に気付いた。
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