要石の巫女と不屈と呼ばれた凡人

イチ力ハチ力

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第七章 悠久

背負う

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「そんな目で、俺を見ないでくれ……」

 迷宮管理局出張所のフロントロビーで、背中でライを泣かせている状況の中、俺は勇者達と再会していた。そして、勇者達の様々な目線に晒されていた。

「どんな目なのさ、僕はヤナがそういうタイプの人間だって分かったから……大丈夫だよ?」

 師匠コウヤからは、何故か達観したような目線を頂いた。

「まぁ、あんたがそんな人間クズだって事は分かってたから、そんなに驚かないわよ」

 不思議の国へと迷い込まなかったアリスからは、シェンラをチラ見した後に台所でG黒い悪魔を見つけたような目線向けられた。

「英雄色を好むっていうけど……ちょっとやり過ぎだと思う」

 小人さんが連れて行ってくれなかったシラユキからは、光を失った無機質な目線を向けられた。

「私が言ったフラグをちゃんと回収してくれるなんて、お約束男テンプレマンは健在だね!」

「やかましいわ! 俺も好きで回収してるわけじゃねぇよ!」

 ルイの嬉々とした目線には、流石に反論した。

「ん?」

 そして、誰かに肩を叩かれ振り返ると、ミレアさんが親指を人差し指と中指の間に挟んだ拳を俺に向け、満面の笑み向けていた。

「ヤッてねぇわ! 誰だ! そんな事アレ教えたやつは!」

「昔の勇者様が、広めたと伝承が……」

「広めるな! 残すな! そんな伝承!」

 俺が昔の勇者のいらん事に悶絶していると、背中に隠れていたライが、小声で勇者達の事について聞いてきた。

「この人たち、だぁれ?」

「この人たちはな、異世界からきた勇者様達だよ。この見るからに残念そうで、関わっちゃいけない男がコウヤ。背が高いけどシェンラと色んな意味で正面が同じなのがアリス。その隣の、目が怖い姫ちゃんがシラユキ。最後に立派な……じゃない、メガネの女の子がルイだ」

「関わっちゃいけない!?」
「ツブシテヤル」
「目が……怖いデスって?」
「立派な!? ねぇ? なに! なに!」

 勿論、全部スルー無視してやった。

「なにやら、今代の勇者は騒がしいのぉ」

 シェンラが俺の横に立ち、勇者達を見て一言呟いた。そして、ミレアさんを含む勇者達五人から、説明を促す目線を貰った。

「あ? お前らも知らんのか?」

 シェンラが勇者達の知り合いの可能性は消えたので、仕方なくシェンラの紹介を始めた。

「こいつは、シェンラと言ってな。実は、よく分からん。いきなり空から降ってきて、見事にタダ飯タダ宿で、俺のところに居候しやがった『のじゃロリ』だ。もしかしたら、ロリBBAかもしれぐべふらぁ!」

「居候って言うではないのじゃ! それに誰がロリBBAじゃ!」


「おぉ、プロレスみたい」
「見事なドロップキックね」
「普通にヤナ君を蹴り飛ばすって、何気に凄くない?」
「着地もお見事! のじゃロリ! のじゃロリ!」

「……てめぇ……このやろう……」

 そして、俺はシェンラに蹴り飛ばされフロアを横滑りしていった。そして、起き上がりシェンラ見てみると、既に勇者達ときゃっきゃ話をしていた。

「コミュ力高いな!?」

「マスターは、学習能力が低すぎます」

 俺は、ヤナビからのトドメの一撃に必死に耐えながら、勇者達の方へと戻って行ったのだった。



「お前ら、いつ着いたんだ?」

 女勇者達がアシェリ達と話し始め、男が入っちゃいけない空間を醸し出していた。その為、俺とコウヤは少し離れた所のフロアの席に座り、近況の話をしていた。

「僕たちは、ついさっき着いたんだよ。ヤナ達が王都を出発して次の日には、ここ・・に向かって来たからね。特に西都で、トラブルはなかったから早かったよ。ヤナと違ってさ、ははは」

「マジで、勘弁してくれよ。移動する度に、イベントが発生する感じだよ。何処にフラグが落ちてるか、全くわからん」

「ヤナは、拾える者は全部拾おうとするからね」

 コウヤは、俺に優しい笑顔を向けていた。

「……そう言えば、シラユキの様子はどうだ?」

「あぁ、前に話してた『気にしてくれ』ってやつ? どうかな? 特に異変は感じられないけどね。まぁ、ここに来るまでに、魔物や魔族には襲われなかったから、そっち方面では確認しようがなかったけどね」

『鑑定』が使える北都の伯爵令嬢のマイナが、シラユキを見た時に、文字化けして見えなかった『何か』。マイナから忠告受け、コウヤにはその事伝えていた。

「そうか……そういえば、西都で初めて悪神に会ったんだがな、やっぱクソヤロウだったわ」

「へぇ、そうなん……だ? 悪神?」

「そう、悪神」

「何、悪神て?」

「ん? この世界のラスボス瘴気の元凶だな」

 コウヤは不思議そうな顔をしながら、再度俺に尋ねて来る。

「魔王は?」

「悪神の手先かな?」

「で、誰に会ったって?」

「悪神だな」

 俺の返答を聞き、若干間をおいてコウヤは口を開いた。

「へぇ……はぁあああああああ!?」

「やかましいわ!」

「あだぁ!」

 俺は、いきなり大声で叫びだしたコウヤの頭を、思いっきりどついて黙らせた。

「扱いが雑!?」

「ナグリケーションだ」

「色んな意味で、痛いコミュニケーションだよ!?」

 コウヤが何やら文句を言っている様な気がしたが、全部却下だ。

 一瞬、アシェリ達がこっちを見てきたが、俺がコウヤをどついているのを見て、また女子会が再開していた。

「はぁ、何でまたそんな事になってるのさ」

 コウヤは頭をさすりながら、俺に呆れ顔で聞いてきた。

「まぁ、ちょっと悪神が気にくわない事をやってやがってさ。まだ城にいる時に、喧嘩を売ってやったんだわ。んで、西都にいる時に、俺を襲ってきた魔族の身体を使って、目に前に現れやがってよ」

「現れやがってよ、じゃないよ。大丈夫だったの?」

「まぁ、お互い改めて面と向かって、改めて喧嘩の売り買いしただけだよ」

 コウヤは、俺の言葉を聞いて若干疑う様な目線を向けてきたが、それは無視させてもらった。

「他の三人には言ったの?」

「いや、言ってないな」

「何で僕には話したの? それに城にいる時から悪神を知っていたのだったら、何で今まで黙ってたの? それを何故、今頃僕に教えるの?」

 コウヤは、少し食い気味でテーブルの上に身を乗り出し、立て続けに問い詰めてきた。

「まぁ、落ち着け。お前に話したのは、単純に勇者達の中で、男はお前だけだからだ」

「……そう……だよね」

「ん? どうした?」

「いや、何でもないよ。他の事に関しては?」

 コウヤが一瞬顔を暗くしたが、本人が何でもないと言うので、気にしない事にした。

「本当は、お前にも言うつもりも無かったんだが、本格的に悪神が動き出そうとしているからな。お前らの相手は魔王だが、悪神が何かしら絡んでくるかも知れない。その為に、情報は知っておいた良いだろうって事さ」

「『お前らの相手』って事は、ヤナはその悪神を相手取るつもりなの? 神様なんだよね?」

「あぁ、もう派手に啖呵も切ってるし、色々背負っちまってるからな」

 俺は苦笑しながらも、楽しそうに女勇者達と話をしている巫女達を見た。

「勝てると思っているの? 魔王だって、勝てるかわからないのに……」

「お前らなら、魔王にだって勝てるさ。何たって『勇者』だぞ? ふふふ、主人公ヒーローは負けないさ」

 俺は、自信たっぷりにコウヤに笑いかけた。

「そういうのが、卑怯なんだって……」

「は? 何が卑怯なんだよ」

 コウヤに何故か半眼で見られたが、流石に意味がわからない。

「……まぁ、いいや。で、ラスボス瘴気の元凶をヤナだけで、相手をするの?」

「いや? あいつらも一緒だ」

「アシェリちゃん達もなんだ……それなら、僕達も……」

「駄目だ」

 俺は、コウヤが言葉を続ける前にきっぱりと断った。

「え!? なんでさ!」

「今なら、悪神もまだ封印されている。恐らく、魔王さえ倒せば、お前らは元の世界へと帰れるだろ」

「それは……そうだけど。あんな女の子達まで戦うってのに、『勇者』である僕達が、何で戦っちゃ駄目なのさ!」

 コウヤは完全に立ち上がり、俺に向かって吼えた。

「元々お前らは、『魔王』倒すために召喚されたんだ。それ・・が、お前達の役割だ。そして、悪神はお前らの相手じゃない、俺の相手だ」

 俺は真っ直ぐ、コウヤを見ながら言い放つ。

「なら、何であの子達は、ヤナと一緒に戦うの? 何が……違うのさ」

「それは言えない、聞けばお前らは引くに引けなくなる。あいつらに、その事を聞こうとしても無駄だぞ? もう、口止めしてある」

「何で……なんでそこまでして、僕達を遠ざけるの!」

 コウヤは既に、泣きそうな顔をしていた。

「お前らは、優しい。きっとお前達は、この世界の仕組みを知れば、俺と共に戦うと言うだろう。だから、直接お前らには、話してこなかった。今回だって、悪神が姿を現せなかったら、話すつもりはなかった」

「それは……きっと全部知れば、魔王を倒したとしても、僕達がこの世界に残るって言うと思ってるから?」

 俺は、コウヤの言葉に頷いた。

 そう、こいつらは優しい。

「あぁ、だからお前だけに話したんだよ。他の三人には話すなよ」

「え!? そんな! それに、これだけ僕が大声出してたら、他の三人にだって聞こえてる筈……あれ? 何で普通に、あっちで皆んな喋ってるの?」

 コウヤが、女勇者達に目を向けると、相変わらず女同士で楽しそうに話をしていた。

「悪いな、さっきお前が叫んだ時に、俺のスキルで『遮音サイレント』させて貰った。俺とお前の声は、お互いにしか聞こえない」

「そんな……僕一人で、抱え込めっていうの?」

「そうだ。男だろ? 男はそうやって、背中に色々背負い込むもんさ。魔王を倒す時は、俺も一緒に行ってやるから安心しろ」

 俺は、そう言いながら微笑みかける。

「もし……もし、僕が男じゃなかったら?」

「あ? 何を言って……」

「背負い込む重さに、潰されそうになったら……どうするのさ……」

「そんな事か、簡単だろ?」

 俺は、コウヤの変な仮定の質問に、笑いながら答える。

「簡単?」

「あぁ、簡単だ。男なら、つべこべ言わず、黙って背負い込み気合いで耐えろ! だが……」

「だが?」

「もしお前が女で、背負ってる物が重いのなら…」

 俺は、真っ直ぐにコウヤを見ながら、不敵に笑う。


「俺が、お前の背中に乗ってるもんを全部奪って、変わりに背負ってやるよ」


「だから、そんなの卑怯だよ……」

 コウヤの瞳から、涙が一筋流れ落ちた。

「泣くってお前、どんだけ妄想力高いんだよ。実際お前は男なんだから、つべこべ言わず、黙って背負い込め!」

「だから扱いが雑!?」

 コウヤは文句を言いながらも、既に顔は笑っていた。

 そして、話しも終わり、俺は『遮音サイレント』を解除リリースした。

「コウヤ! やったよ! シェンラちゃんが、迷宮案内人を引き受けてくれたわ!」

 俺が遮音サイレントを切った瞬間に、アリスの嬉しそうな声が飛び込んできた。

「何だ? 迷宮案内人?」

 俺は、何の事か聞きに行くため席を立ち、アシェリ達の方へと歩き出した。



「女だったら……か……男だもんね、ちゃんと背負わないとなっと」

 淋しげでどこか諦めた様な『勇者の中の勇者』の呟きは、フロアの喧騒に掻き消され、誰にも聴かれる事はなかった。



 その呟きは

 誰にも聴こえて欲しくないのに

 誰かに聞いて欲しい

 そんな声の大きさだった
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