HEAVEN B HELL【BL短編集】

野瀬 さと

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第四章 哀婉

緩やかな罰3

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ユウの中に入った時。

驚きしかなかった。

こんなの初めてで…

「…ユウっ…凄い…!」
「ああっ…実っ…もっと奥まで…!」
「ユウっ…ああっ…最高だよ…!」

熱くうねるそこは、俺を包んでぎゅうぎゅう締め付ける。
ぬるぬるとした液体をつけたから、最高に滑りがいい。

なによりも、ユウの喘ぐ声が俺を煽り立てた。

「あぁ…実っ…もっと…」

快感を求めるユウは、もう男でも女でもなくて…

ただ一人、この世にいるユウ──

性別なんて関係なかった。

不思議な感覚だった。

まさか男を買うなんて…

でも来た男、皆が夢中になるのはわかった。


こんな身体、手放せるもんか…


急にユウが起き上がると、ぬるりとした液体を指に纏った。

「実…ちょっと遊ぼうか…」
「え?」

するりと、俺の後ろに手を回すと、俺の後ろの口に指を当てられた。

「ユウっ…やめろよっ…」
「大丈夫。もっと気持ちよくなるから…」

そんなとこ、誰にも触れさせたことないのに…!

ユウは俺の顔を見ながら、ぬるりと指をそこへ挿れた。

「あ…実ったら…柔らかい…」

薄く笑って言うと、指を中に進めた。

「ああっ…やめろっ…」
「実…かわいいね…」

耳朶を口に含まれながら囁かれたら…


何かが弾けた。

結局、その晩俺はユウに抱かれた。

三日の間、抱いたり抱かれたり。


最後の朝、帰りに見た朝日が眩しかった。


ユウと離れたくなかった。


でも俺が買ったのは三日間で…
金を持って来ないと、これ以上は一緒にいられなかった。


ゆるやかな罰を受けたようだった。


たった三日で、俺はユウに惚れた。
もうこの人以外考えられない。

だって、今まで出会った中で最高の人だから…

フラフラする足取りで、家路につく。

「ユウ…待ってて…すぐ来るから…」

一晩で、俺の運命は変わってしまった。


男に惚れるなんて…


まったくわからないもんだ。

世の中、捨てたもんじゃない。

にやっと笑って、思考を巡らせる。


とにかく、金を稼ごう。


あそこからユウを身請けするんだ。
あんなところから出て、俺と暮らそう。

二人で日本に帰ろう。


「上海…か…」


朝日が当たる上海の街を見上げる。
どこからか、朝食のにおいが漂っている。

そういえば、この三日ろくなものを食っていない。

近くの食堂に飛び込んで腹ごしらえをした。

店から出ると、背伸びをした。


「よし。がんばろう…」


こんな気持ち、初めてだった。


これを人は、初恋というのだろうか。








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