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第十七章 排〇研修(お漏らし(大))
イケメン教師、先輩教師、池井の優しさに動揺する
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「池井君以来じゃないか? こんな美形の淫乱スカトロが拝めるのは」
小坂のずっと上の方で誰かが話す声がした。
「やめてくださいよ」
小坂の傍にいた教諭が笑って、冗談をたしなめるようにあしらい、答えた。
池井? 聞いたことのある名前だった。そうだ。研修が始まったばかりの時だ。最初にトイレに入ったときだ。トイレで乱交が行われていて、とても驚いた。あの時だ。池井という、小坂より少し年上らしい教師に出会ったのは。トイレで身体を撫でまわされ乳首を吸われ口づけを交わした、あの池井だ。
小坂は、池井というらしき男に、髪を撫でられた。
「よしよし。いい子だ」
今度は、唇を指で撫でられる。
「吸ってごらん」
小坂は池井の指先をちゅっちゅと吸った。
「そう。気が紛れるだろう。恥ずかしいけど、我慢するんだよ。あとですごく良くなるから」
目をあげると、見覚えのある顔だ。そうだ、やはり、あの時の人。トイレで会った池井だった。トイレでいきなり優しく愛撫され甘い囁きで誘惑され、好きになりかかってしまった人。そして冷たく、突き放された人。
「だめだよ、僕のことを好きになったりしたら」
そう言う池井の口角は少し上がっていた。唇は少し微笑んでいるようにみえた。
言葉では、だめだと言っているけれど、冗談のようにまぎらわしているけれど、本心は、そうではないのではなかろうか、とも思えた。
誘っている、のではなかろうか? 自分の期待で、そう見えているのだろうか。
「そんな目で見るんだったら目隠しししてしまうよ」
池井の手が、小坂の瞼を優しくふさぐ。
好きになるな、だなんて言われなくてもわかっている。いつだって、そうだ。期待すれば、裏切られる。なのに、少しでも期待なんかしたりして、ばかみたいだ。わかってる。そんなこと、言われなくたって。小坂は唇を噛む。
自分は、別に池井のことなんて好きではない。ただ、そっちが誘ってきたんじゃないか。それに、今だって、思わせぶりな笑みなんかうかべたりして。
小坂は、池井の親切に腹が立った。
別に、あんたなんか、好きなわけじゃない。こんな状況で優しいことばをかけるのが悪いんだ。それを、好きになるな、だなんて。うぬぼれている。池井の高慢さも、いけすかない。
トイレでも、彼は敢えてのように「我々」と言っていた。個人的な感情で優しくするのではないと知らしめるためだろう。
わかっている。池井も、言葉だけ優しい、利己的な人間なのだろう。
そう思うけれど、でも、小坂は悲しかった。そんな風に、突き放されたくなかった。
小坂を物のように扱う連中の中で、個人的に話しかけてくれる池井に、心を動かされてしまう自分がいやだった。
傷つきたくない。がっかりしたくない。これ以上、人間に失望したくない。
池井の手が小坂の瞼を離れる。目を開けた小坂の前に、池井の微笑む顔がある。
「そう。お利口だね」
池井は小坂の頭を撫でた。優しい手が心地よい。きっと、教室でも優しい先生なのだろう。
幼い生徒にするように扱われるのも、今は嫌ではなかった。
こんな孤立無援の、つらい時に優しくされて、小坂は涙が出そうになった。
甘えたい。優しくされたい。別に、この人を好きなわけじゃない。ただ、優しくされて嬉しいだけなんだ。
小坂は、甘い気持ちを否定するように思った。
小坂のずっと上の方で誰かが話す声がした。
「やめてくださいよ」
小坂の傍にいた教諭が笑って、冗談をたしなめるようにあしらい、答えた。
池井? 聞いたことのある名前だった。そうだ。研修が始まったばかりの時だ。最初にトイレに入ったときだ。トイレで乱交が行われていて、とても驚いた。あの時だ。池井という、小坂より少し年上らしい教師に出会ったのは。トイレで身体を撫でまわされ乳首を吸われ口づけを交わした、あの池井だ。
小坂は、池井というらしき男に、髪を撫でられた。
「よしよし。いい子だ」
今度は、唇を指で撫でられる。
「吸ってごらん」
小坂は池井の指先をちゅっちゅと吸った。
「そう。気が紛れるだろう。恥ずかしいけど、我慢するんだよ。あとですごく良くなるから」
目をあげると、見覚えのある顔だ。そうだ、やはり、あの時の人。トイレで会った池井だった。トイレでいきなり優しく愛撫され甘い囁きで誘惑され、好きになりかかってしまった人。そして冷たく、突き放された人。
「だめだよ、僕のことを好きになったりしたら」
そう言う池井の口角は少し上がっていた。唇は少し微笑んでいるようにみえた。
言葉では、だめだと言っているけれど、冗談のようにまぎらわしているけれど、本心は、そうではないのではなかろうか、とも思えた。
誘っている、のではなかろうか? 自分の期待で、そう見えているのだろうか。
「そんな目で見るんだったら目隠しししてしまうよ」
池井の手が、小坂の瞼を優しくふさぐ。
好きになるな、だなんて言われなくてもわかっている。いつだって、そうだ。期待すれば、裏切られる。なのに、少しでも期待なんかしたりして、ばかみたいだ。わかってる。そんなこと、言われなくたって。小坂は唇を噛む。
自分は、別に池井のことなんて好きではない。ただ、そっちが誘ってきたんじゃないか。それに、今だって、思わせぶりな笑みなんかうかべたりして。
小坂は、池井の親切に腹が立った。
別に、あんたなんか、好きなわけじゃない。こんな状況で優しいことばをかけるのが悪いんだ。それを、好きになるな、だなんて。うぬぼれている。池井の高慢さも、いけすかない。
トイレでも、彼は敢えてのように「我々」と言っていた。個人的な感情で優しくするのではないと知らしめるためだろう。
わかっている。池井も、言葉だけ優しい、利己的な人間なのだろう。
そう思うけれど、でも、小坂は悲しかった。そんな風に、突き放されたくなかった。
小坂を物のように扱う連中の中で、個人的に話しかけてくれる池井に、心を動かされてしまう自分がいやだった。
傷つきたくない。がっかりしたくない。これ以上、人間に失望したくない。
池井の手が小坂の瞼を離れる。目を開けた小坂の前に、池井の微笑む顔がある。
「そう。お利口だね」
池井は小坂の頭を撫でた。優しい手が心地よい。きっと、教室でも優しい先生なのだろう。
幼い生徒にするように扱われるのも、今は嫌ではなかった。
こんな孤立無援の、つらい時に優しくされて、小坂は涙が出そうになった。
甘えたい。優しくされたい。別に、この人を好きなわけじゃない。ただ、優しくされて嬉しいだけなんだ。
小坂は、甘い気持ちを否定するように思った。
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