イケメン教師陵辱調教

リリーブルー

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第四章 校長とイケメン教師

イケメン教師、校長に罪の告白をする

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 生徒たちの去った旧部室棟で、小坂はひとしきり泣いた。自分は孤独だ。バカなことをしている。心配してくれる生徒も傷つけて何をしているのだろう。
 
 小坂はどうにか身なりを整えて、職員室に戻った。いつものように日誌をつけた。
「本日も校内は異常なし」
空々しい。嘘ばかりだ。言えないことばかり増えていく。何もかも吐き出してしまいたい。
 日誌を手に校長室へ向かう。ノックすると校長の返事があり、小坂は校長室に入った。

「やあ、小坂君、待っていたよ」
窓際の大きなデスクの肘付き椅子に座っていた校長は、小坂から日誌を受け取ると、もったいぶったように大きな判をついた。
「小坂君、今日の服装はいつもと違うね。心境の変化か?」
校長は、目を上げた。小坂が調教師にあつらえてもらったスーツをまじまじと眺めている。
「まあ、君は、こういう派手なスーツも似合うよ。教師向きではないがね」
言いながら校長は席を立ち、校長のデスクの前に立っていた小坂のところに来た。
「どうした? 元気がないな」
そう言って肩を叩かれた。

 もう限界だった。
「僕を助けてください」
小坂の唇から漏れた言葉は悲鳴に似ていた。小坂は、校長の前に、ついに屈服した。
「何かあったんだな? 座って話したまえ」
校長は小坂の肩を抱き、ソファにかけさせた。校長も並んで座った。
「先生……僕は生徒と寝ました」
小坂は単刀直入に告げた。
「ああ、そのことか。どうだ、私の紹介した医者は。その後、少しは、楽になったか?」
 校長は、小坂が以前、他校の生徒に襲われたことについて言っているようだった。校長が紹介してくれた治療には多大な効果があった。校長がその医師を紹介してくれなければ、小坂は今、働けていなかっただろう。それどころか、生きていなかったかもしれない。数週間ほど休んだだけで、小坂は奇跡的に回復していた。しかし、その後の回復が順調でない理由は、問題が根深かったからだった。
 小坂の状態は、単なる単発の事件の結果ではなかった。だが、あまり過去を掘り下げることはせず、本人の希望から、当面働けることを重視して、経過観察に移行していた。
「もし、つらいようなら、休みはとれる。代理の先生も見つけよう」
校長は、事件に責任を感じているのか、直後から、たびたび小坂に休むことをすすめた。
「休みたくありません。僕は大丈夫ですし。なんともありません」
校長があわれむように小坂を見た。
「僕が言っているのは、そのことではありません。でもそのことで生徒におどされて」
「誰に」
「村田悪照です」
「本校の生徒か?」
「はい、受け持ちの」
「どんな生徒だ?」
小坂は校長に、村田のことを話した。
「呼び出そう」
校長は、校長室を出て行った。

『二年二組の村田悪照。すぐに校長室に来なさい。二年……』
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