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第二十章 麓戸の店で
イケメン教師、調教師にドキドキする
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小坂の職場で、アクセサリーなどしているものはいなかった。生徒に禁じているのだから教師も同様。簡素で、きちんとした格好が良いとされている。
私生活も基本的に同じだ。私生活は勤務時間ではないが、模範的に振る舞わなければいけない。だらしない格好や派手なファッションで外を歩くことはできない。
そういうわけで、男性でアクセサリーをしている人を小坂は普段周囲で目にすることがなかった。
だから麓戸にお揃いのピアスをつけようと言われたとき小坂は戸惑った。
好きな恋人とお揃いの何かを持つことは嬉しい。でもピアスはハードルが高い。
指輪だったら。いやそれも婚約したのかと詮索されるだろう。厄介だ。
麓戸は片耳にピアスをしていた。小坂にも同じように穴をあけてあげようと言われた。
けれど耳ではアクセサリーが見えてしまうと言って小坂は断った。
すると乳首にするはめになった。麓戸は手先が器用で、手際がよかった。
しかし痛かった。
それ以前もそれ以後も、痛くされた時は、その後、麓戸は、必ずとても優しくしてくれた。
小坂は、その甘い時間が好きだった。だから、痛みにも耐えようなどと思ってしまった。
実際、その時も腫れがおさまるまでずいぶん甘やかしてもらった。
なのに夏で泳がねばいけない時に、人に見られるわけにはいかず、はずしていたら、穴が塞がってしまった。
さすがに、もう一度痛い思いはしたくない。
麓戸のネックレスは麓戸の艶かしさを引きだしているように見えた。男らしさの中に時折り垣間見える艶めかしさ。小坂はそれがとても好きだった。自分は、自分には足りない男らしさというものに酷く憧れているはずなのに。自分でもおかしいとは思う。
けれど、一種女性的な艶めかしさが、神崎校長になくて、麓戸にはある、小坂を惹きつける要因の一つだった。
小坂は、麓戸のネックレスを見て心がざわざわした。不安なような、胸のあたりを落ち着かなくさせるような。心が掻き乱された。
麓戸がネックレスに手を触れたとき小坂の心臓はドクンと高鳴った。
あぁ。麓戸さん綺麗だ。
そんなことを言ったら、また嫌な顔をされるだろうから言えない。
私生活も基本的に同じだ。私生活は勤務時間ではないが、模範的に振る舞わなければいけない。だらしない格好や派手なファッションで外を歩くことはできない。
そういうわけで、男性でアクセサリーをしている人を小坂は普段周囲で目にすることがなかった。
だから麓戸にお揃いのピアスをつけようと言われたとき小坂は戸惑った。
好きな恋人とお揃いの何かを持つことは嬉しい。でもピアスはハードルが高い。
指輪だったら。いやそれも婚約したのかと詮索されるだろう。厄介だ。
麓戸は片耳にピアスをしていた。小坂にも同じように穴をあけてあげようと言われた。
けれど耳ではアクセサリーが見えてしまうと言って小坂は断った。
すると乳首にするはめになった。麓戸は手先が器用で、手際がよかった。
しかし痛かった。
それ以前もそれ以後も、痛くされた時は、その後、麓戸は、必ずとても優しくしてくれた。
小坂は、その甘い時間が好きだった。だから、痛みにも耐えようなどと思ってしまった。
実際、その時も腫れがおさまるまでずいぶん甘やかしてもらった。
なのに夏で泳がねばいけない時に、人に見られるわけにはいかず、はずしていたら、穴が塞がってしまった。
さすがに、もう一度痛い思いはしたくない。
麓戸のネックレスは麓戸の艶かしさを引きだしているように見えた。男らしさの中に時折り垣間見える艶めかしさ。小坂はそれがとても好きだった。自分は、自分には足りない男らしさというものに酷く憧れているはずなのに。自分でもおかしいとは思う。
けれど、一種女性的な艶めかしさが、神崎校長になくて、麓戸にはある、小坂を惹きつける要因の一つだった。
小坂は、麓戸のネックレスを見て心がざわざわした。不安なような、胸のあたりを落ち着かなくさせるような。心が掻き乱された。
麓戸がネックレスに手を触れたとき小坂の心臓はドクンと高鳴った。
あぁ。麓戸さん綺麗だ。
そんなことを言ったら、また嫌な顔をされるだろうから言えない。
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