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第八章 生徒会室
宮本、生徒会長に気に入られる
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生徒会室では、生徒会長と風紀委員長が椅子に並んでモニター画面を見ていた。
「恥ずかしい教師たちだな」
と生徒会長が言えば、
「まったく醜悪極まる」
とメガネの風紀委員長が相づちをうった。
「宮本君も、こっちにおいでよ」
生徒会長が宮本を振り返って言った。宮本は、二人のそばに行った。
「感想は? 君の大好きな小坂先生のエッチな姿を見て」
会長が微笑んだ。宮本は唇をぎゅっと結んでうつむいた。
生徒会長が、宮本に手をのばしてきて、
「興奮してるね」
と手首をつかんだ。
「隠すことはないよ」
生徒会長は宮本を引き寄せようとした。すると、
「よせよ」
と、風紀委員長の声が制した。
「妬いてるの?」
と生徒会長は風紀委員長に笑みを送った。
「ちがう。そういうのは、まずい」
風紀委員長は、苦々しそうに言った。
「なぜ? 僕だって、前の会長とは、ベッドを共にしたものさ」
生徒会長の発言に風紀委員長も宮本も言葉を失った。
生徒会長は立ち上がり、宮本を見下ろしながら厳かに告げた。
「宮本君、僕は、君を次期会長に推そうと思う。ついては、君の忠誠を身体で示してもらおう」
生徒会長は、宮本の肩をつかんだ。生徒会長は、優美な男子だが、二年の宮本から見ると三年生というのは圧倒的に大人に思えた。威圧感がある。それに、この高校での上下関係は、体育会系並みに厳しい。上級生の命令に下級生の宮本が、口ごたえなどできるわけがなかった。それも、ただの上級生ではない。人望厚い、生徒の中での最高権力者、生徒会長なのだ。しかも、会長は、選挙運動の時から、立会演説会、そして現在にいたるまで、一貫して「職員会議より強い生徒会」を標榜していた。校長と対等に渡りあえる存在、それが生徒会長だった。
「ちょっと、待てよ」
風紀委員長が生徒会長を止めようとした。
だが、生徒会長は続けた。
「腐った教師たちを粉砕するには、我々の一致団結が必要だ」
会長は選挙演説で全校生徒を魅了した名調子で宮本を説得にかかった。
「僕は、前会長に寝物語で、生徒会運営について教わった。それが我が校の代々の伝統だ」
生徒会長は、宮本の目をまっすぐに見つめた。
「そんな因習、俺は許さないぞ」
風紀委員長が二人を引き離そうとした。
「君も参加していいんだよ」
生徒会長は、寛容で優美な笑みを浮かべて風紀委員長を見た。
風紀委員長は、耐えかねるといった様子で、
「君にはついていけない。失敬つかまつる」
と言って、生徒会室を出ていってしまった。
バタンと扉の閉まる音がした。生徒会室を静けさが浸した。
生徒会長は風紀委員長の出て行った扉を見て、誰に聞かせるともない調子で言った。
「彼は僕に惚れているんだ。だから妬いているのさ。あんなこと言ったって、どうせ戻ってくるんだから」
まるで、いつものことだというように、生徒会長は落ち着いていた。
生徒会長は、宮本の顔に視線をうつした。
「僕は君が気に入ったし、第一これは、伝統なんだから。賢い君なら、自分がどう振る舞えばよいか、わかるよね? ねえ、君は、教師の横暴を撲滅したいんだろう?」
宮本は、生徒会長に問いかけられて、身動きができなかった。
そんな宮本のようすを見て、生徒会長はたずねた。
「小坂先生のことが気になるの?」
宮本は正直にうなずいた。
「そうか。わかった」
生徒会長は、宮本の肩を抱いた。
「じゃあ、小坂先生の姿をいっしょに見よう」
生徒会長と宮本は、モニター画面の前の椅子に座った。
画面では、小坂先生があえがされていた。
「小坂先生も、きっと君みたいに美少年だったんだろうね」
生徒会長はそう言って宮本の横顔を見た。しかし宮本の目は画面に釘付けだった。宮本の膝に生徒会長の手が置かれた。
「小坂先生、すごいね」
画面では、先生が腰を揺り動かし喘いでいた。
「恥ずかしい教師たちだな」
と生徒会長が言えば、
「まったく醜悪極まる」
とメガネの風紀委員長が相づちをうった。
「宮本君も、こっちにおいでよ」
生徒会長が宮本を振り返って言った。宮本は、二人のそばに行った。
「感想は? 君の大好きな小坂先生のエッチな姿を見て」
会長が微笑んだ。宮本は唇をぎゅっと結んでうつむいた。
生徒会長が、宮本に手をのばしてきて、
「興奮してるね」
と手首をつかんだ。
「隠すことはないよ」
生徒会長は宮本を引き寄せようとした。すると、
「よせよ」
と、風紀委員長の声が制した。
「妬いてるの?」
と生徒会長は風紀委員長に笑みを送った。
「ちがう。そういうのは、まずい」
風紀委員長は、苦々しそうに言った。
「なぜ? 僕だって、前の会長とは、ベッドを共にしたものさ」
生徒会長の発言に風紀委員長も宮本も言葉を失った。
生徒会長は立ち上がり、宮本を見下ろしながら厳かに告げた。
「宮本君、僕は、君を次期会長に推そうと思う。ついては、君の忠誠を身体で示してもらおう」
生徒会長は、宮本の肩をつかんだ。生徒会長は、優美な男子だが、二年の宮本から見ると三年生というのは圧倒的に大人に思えた。威圧感がある。それに、この高校での上下関係は、体育会系並みに厳しい。上級生の命令に下級生の宮本が、口ごたえなどできるわけがなかった。それも、ただの上級生ではない。人望厚い、生徒の中での最高権力者、生徒会長なのだ。しかも、会長は、選挙運動の時から、立会演説会、そして現在にいたるまで、一貫して「職員会議より強い生徒会」を標榜していた。校長と対等に渡りあえる存在、それが生徒会長だった。
「ちょっと、待てよ」
風紀委員長が生徒会長を止めようとした。
だが、生徒会長は続けた。
「腐った教師たちを粉砕するには、我々の一致団結が必要だ」
会長は選挙演説で全校生徒を魅了した名調子で宮本を説得にかかった。
「僕は、前会長に寝物語で、生徒会運営について教わった。それが我が校の代々の伝統だ」
生徒会長は、宮本の目をまっすぐに見つめた。
「そんな因習、俺は許さないぞ」
風紀委員長が二人を引き離そうとした。
「君も参加していいんだよ」
生徒会長は、寛容で優美な笑みを浮かべて風紀委員長を見た。
風紀委員長は、耐えかねるといった様子で、
「君にはついていけない。失敬つかまつる」
と言って、生徒会室を出ていってしまった。
バタンと扉の閉まる音がした。生徒会室を静けさが浸した。
生徒会長は風紀委員長の出て行った扉を見て、誰に聞かせるともない調子で言った。
「彼は僕に惚れているんだ。だから妬いているのさ。あんなこと言ったって、どうせ戻ってくるんだから」
まるで、いつものことだというように、生徒会長は落ち着いていた。
生徒会長は、宮本の顔に視線をうつした。
「僕は君が気に入ったし、第一これは、伝統なんだから。賢い君なら、自分がどう振る舞えばよいか、わかるよね? ねえ、君は、教師の横暴を撲滅したいんだろう?」
宮本は、生徒会長に問いかけられて、身動きができなかった。
そんな宮本のようすを見て、生徒会長はたずねた。
「小坂先生のことが気になるの?」
宮本は正直にうなずいた。
「そうか。わかった」
生徒会長は、宮本の肩を抱いた。
「じゃあ、小坂先生の姿をいっしょに見よう」
生徒会長と宮本は、モニター画面の前の椅子に座った。
画面では、小坂先生があえがされていた。
「小坂先生も、きっと君みたいに美少年だったんだろうね」
生徒会長はそう言って宮本の横顔を見た。しかし宮本の目は画面に釘付けだった。宮本の膝に生徒会長の手が置かれた。
「小坂先生、すごいね」
画面では、先生が腰を揺り動かし喘いでいた。
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