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王宮での騒動
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王宮の中庭は、それはそれは色とりどりの花々が咲き誇り、美しく整えられていた。まるでおとぎの国の世界のように飾り付けられている。
「素敵なお庭ですわね……! 以前見たお庭よりもずっと広いですわ。あのお庭も見事でしたけれど」
「この庭は特別なんだ。普段の客人はローズガーデンの方に案内することが多いね。妹のオリビアもお気に入りで、よく遊んでいるんだ。僕たち家族のプライベートな庭という感じかな」
特別な庭。前回はこちらに案内された記憶が無い。王子がこちらへ連れてきてくれた理由は、マーガレットがオリビアを気に入ったような発言をしたせいだろうか。確か王子は結構妹に甘かった気がする。
「住み込みの腕のいい庭師がとても手をかけてくれているんだ。オリビアは使用人にもよく可愛がられていてね」
「うふふ、目に浮かぶようですわ」
惚気けるように妹の話をするアレクサンダーに、以前は辟易したものだ。適当に愛想良く話を合わせていたような気がする。しかし今のマーガレットには病棟の子ども達が看護師や医師、見舞い患者やボランティアなどに可愛がられる光景が思い起こされ、本心からそう答えられていられた。
「この間は城下で子猫を拾ってきてしまってね。でも、城の中では飼ってあげられなくて大泣きしてしまってね。優しい子なんだ」
「あら、お城では飼うことができませんの?」
「決まりでね。きちんと躾られた、血統のしっかりした生き物でないと、城に入れられないんだ。だから庭師が世話をすることになった。よくこの庭で遊んでいるよ」
「あら。猫は自由だからそこ可愛いんですのに。それにわたくしのおうちで昔飼っていたミミちゃん……あ、猫の名前ですの。あの子、雑種だけれどとっても賢かったわ。案外血統なんて関係なくてよ」
マーガレットは立花家の猫を思い出す。最後の入院以降会えずじまいだが、元気にしているのだろうか。いや、向こうの時間軸はどうなっているのだろうかと思考もあっちこっちである。
「……意外だな。君の家も血統にこだわった考えだとばかり」
「あっ」
一気にこちらへ引き戻される。またやらかした。雑種の猫を飼っていたのはルークラフト家ではない。おそらくマーガレットの父もそこらで拾った犬猫を飼うなどと言うことは許さないだろう。
「え、ええ。姫様と同じく、泣き落としですわ。お城のようにルールがあるわけでもないですし……。父は、身分にはもちろんこだわりますが、それはそれとして有能な者は目にかけることもございますのよ」
オホホ、と慌てて適当に取り繕う。
有能かどうかより個人的な好き嫌いの感じが否めないが、マーガレットの父にそういうところがあるのは事実だ。
「ふむ……。耳が痛い話だな。しかし、上に立つ者は伝統や規律を重んじなければ、示しもつかない」
「お立場はそれぞれあると思いますわ。けれど、時代に沿わないルールを変えることができるのも、上に立つ者だけですわね」
「だがその結果には、重大な責任を伴うな。簡単では無い」
「そうですわよ。だから検証して、正しき道をひとつひとつ、調べていくのは大切ですのよ。まして責任を押し付けて断罪なんて、いっちばん愚かなことですわ」
ついつい熱くなるマーガレット。魔女だなんだと決めつけられて、罪を押し付けられた記憶が蘇ってきてしまったのだ。
「断罪? 何の話だ?」
「こ、こっちの話ですわ。とにかく、責任は一人が負うべきものでもないと思いますわよ」
「なるほど、そういう話か。……それにしても、既にそんな見識を持っているとは。マーガレット、正直言って君に会うまでは苦労を知ることもなく育てられたお嬢様とばかり。評判を鵜呑みにして君を侮っていた僕を許して欲しい」
「い、いえ。所詮政治に詳しくもない小娘の戯言ですわ。聞き流してくださいまし」
評判ってなんですの、と大層ひっかかったものだが、そこはマーガレットが聞き流すことにした。横柄だとか我儘だとか、ろくでもないものに決まっている。
そして、それは概ね事実なのである。
マーガレットがここまで変わったのは、薄幸の少女立花メグの人生あってのことなのだ。
「君となら、国を正しく守って行けそうな気がする」
少年ながら凛々しさもある笑顔を向けられて、マーガレットはニヤつくのを抑えられない。これは恋のときめきと言うよりは、推しアイドルへの感情に近い。『尊い』のである。
そのニヤつきを肯定の笑顔と受け取ったのか、アレクサンダーが頷く。
平和な時間だった。和やかに話は進んでいるはずだ。
――しかし。
この話は、事件が起こって延期になる。正式に婚約を結ぶことなく婚約者候補筆頭のまま流れるのである。
それを、マーガレットは花の香りに誘われて少しづつ思い出していた。
さてどんな事件だったかと、記憶を遡りながら歩いていたら、足もとでがさりと音がする。
「きゃっ!」
足首をするりと何かが触れて思わずマーガレットは体制を崩した。
「大丈夫か、マーガレット」
すかさず、アレクサンダーがマーガレットを支える。12歳の少年の、意外に力強い腕に不覚にもまたときめいて頬を染めてしまう。なんといってもとびきりの美少年なのだ。
「……だっ。大丈夫、ですわ。ありがとうございます」
慌てて立ち上がるマーガレットに、アレクサンダーは微笑む。
「怪我がなくてよかった」
「怪我……?」
そのワードに、ピン!と効果音を鳴らさんばかりに思い出すマーガレット。
「殿下、オリビア様は今、どこにいますの?」
「オリビアなら、ピアノのレッスンの時間のはずだよ。……ほらあの部屋から聴こえてこないか?」
アレクサンダーの指さす先は、中庭から見える3階の窓。中は見えないが小さく開けられているので、音は聞こえてくるようだ。まだ拙い部分はあるものの、なかなかの表現力で見事な音色。
「この音、オリビア様が弾いてらしたのね」
「あぁ。今日は特に調子が良いみたいだ。時々、急に上手くなるんだよオリビアは」
「才能がおありなのね」
「いや、また元に戻ったりで浮き沈みが激しいようだが」
耳心地の良いメロディに耳を傾けながら、和やかな談笑である。ーーが。
(いや、でも、それはおかしいですわ)
ふとマーガレットは思い出す。
確かオリビアはこの中庭で、大怪我をした姿で発見されるはず。
それ故に食事も婚約の義も中止となり、そのまま流れてしまうのだ。
(思い出せない……どうしてあんな事になったのか)
マーガレットが思い出せないのも無理はない。以前同じことが起きた時、婚約の成立のことばかりを心配していたのだ。オリビアに興味もないマーガレットは、何が起きたかもろくに確認しないまま帰宅し、その後も特に気にすることなく過ごしてしまったのである。
(以前のわたくしは、なんと言う愚か者ですの!)
などと後悔しても仕方がない。幼い子どもが大怪我をするかもしれないのを見過ごす訳には行かない。発達途中の小さな体での大怪我は取り返しのつかないことになるかもしれない。そして何より痛いし怖いのだ。幼い姫君をそんな目に遭わせてなるものか。
――さて、どうする。
音を逃さぬようあの部屋を注意するのも良いかもしれない。前回とはなにかが違って、事件は起きない可能性もある。
しかし、部屋の中が見えないのは不安だ。なによりマーガレット達は今、中庭にいる。まだいち早く異常を発見することができるのだ。
「そろそろ、中に入るか?」
心ここに在らずとなったマーガレットへ、アレクサンダーが心配そうに声をかける。
「いえ、まだこのお庭を見たいですわ。……隅々まで」
微かに聴こえるピアノのメロディーに耳をそばだてながらも、マーガレットは辺りを見回すのだった。
「素敵なお庭ですわね……! 以前見たお庭よりもずっと広いですわ。あのお庭も見事でしたけれど」
「この庭は特別なんだ。普段の客人はローズガーデンの方に案内することが多いね。妹のオリビアもお気に入りで、よく遊んでいるんだ。僕たち家族のプライベートな庭という感じかな」
特別な庭。前回はこちらに案内された記憶が無い。王子がこちらへ連れてきてくれた理由は、マーガレットがオリビアを気に入ったような発言をしたせいだろうか。確か王子は結構妹に甘かった気がする。
「住み込みの腕のいい庭師がとても手をかけてくれているんだ。オリビアは使用人にもよく可愛がられていてね」
「うふふ、目に浮かぶようですわ」
惚気けるように妹の話をするアレクサンダーに、以前は辟易したものだ。適当に愛想良く話を合わせていたような気がする。しかし今のマーガレットには病棟の子ども達が看護師や医師、見舞い患者やボランティアなどに可愛がられる光景が思い起こされ、本心からそう答えられていられた。
「この間は城下で子猫を拾ってきてしまってね。でも、城の中では飼ってあげられなくて大泣きしてしまってね。優しい子なんだ」
「あら、お城では飼うことができませんの?」
「決まりでね。きちんと躾られた、血統のしっかりした生き物でないと、城に入れられないんだ。だから庭師が世話をすることになった。よくこの庭で遊んでいるよ」
「あら。猫は自由だからそこ可愛いんですのに。それにわたくしのおうちで昔飼っていたミミちゃん……あ、猫の名前ですの。あの子、雑種だけれどとっても賢かったわ。案外血統なんて関係なくてよ」
マーガレットは立花家の猫を思い出す。最後の入院以降会えずじまいだが、元気にしているのだろうか。いや、向こうの時間軸はどうなっているのだろうかと思考もあっちこっちである。
「……意外だな。君の家も血統にこだわった考えだとばかり」
「あっ」
一気にこちらへ引き戻される。またやらかした。雑種の猫を飼っていたのはルークラフト家ではない。おそらくマーガレットの父もそこらで拾った犬猫を飼うなどと言うことは許さないだろう。
「え、ええ。姫様と同じく、泣き落としですわ。お城のようにルールがあるわけでもないですし……。父は、身分にはもちろんこだわりますが、それはそれとして有能な者は目にかけることもございますのよ」
オホホ、と慌てて適当に取り繕う。
有能かどうかより個人的な好き嫌いの感じが否めないが、マーガレットの父にそういうところがあるのは事実だ。
「ふむ……。耳が痛い話だな。しかし、上に立つ者は伝統や規律を重んじなければ、示しもつかない」
「お立場はそれぞれあると思いますわ。けれど、時代に沿わないルールを変えることができるのも、上に立つ者だけですわね」
「だがその結果には、重大な責任を伴うな。簡単では無い」
「そうですわよ。だから検証して、正しき道をひとつひとつ、調べていくのは大切ですのよ。まして責任を押し付けて断罪なんて、いっちばん愚かなことですわ」
ついつい熱くなるマーガレット。魔女だなんだと決めつけられて、罪を押し付けられた記憶が蘇ってきてしまったのだ。
「断罪? 何の話だ?」
「こ、こっちの話ですわ。とにかく、責任は一人が負うべきものでもないと思いますわよ」
「なるほど、そういう話か。……それにしても、既にそんな見識を持っているとは。マーガレット、正直言って君に会うまでは苦労を知ることもなく育てられたお嬢様とばかり。評判を鵜呑みにして君を侮っていた僕を許して欲しい」
「い、いえ。所詮政治に詳しくもない小娘の戯言ですわ。聞き流してくださいまし」
評判ってなんですの、と大層ひっかかったものだが、そこはマーガレットが聞き流すことにした。横柄だとか我儘だとか、ろくでもないものに決まっている。
そして、それは概ね事実なのである。
マーガレットがここまで変わったのは、薄幸の少女立花メグの人生あってのことなのだ。
「君となら、国を正しく守って行けそうな気がする」
少年ながら凛々しさもある笑顔を向けられて、マーガレットはニヤつくのを抑えられない。これは恋のときめきと言うよりは、推しアイドルへの感情に近い。『尊い』のである。
そのニヤつきを肯定の笑顔と受け取ったのか、アレクサンダーが頷く。
平和な時間だった。和やかに話は進んでいるはずだ。
――しかし。
この話は、事件が起こって延期になる。正式に婚約を結ぶことなく婚約者候補筆頭のまま流れるのである。
それを、マーガレットは花の香りに誘われて少しづつ思い出していた。
さてどんな事件だったかと、記憶を遡りながら歩いていたら、足もとでがさりと音がする。
「きゃっ!」
足首をするりと何かが触れて思わずマーガレットは体制を崩した。
「大丈夫か、マーガレット」
すかさず、アレクサンダーがマーガレットを支える。12歳の少年の、意外に力強い腕に不覚にもまたときめいて頬を染めてしまう。なんといってもとびきりの美少年なのだ。
「……だっ。大丈夫、ですわ。ありがとうございます」
慌てて立ち上がるマーガレットに、アレクサンダーは微笑む。
「怪我がなくてよかった」
「怪我……?」
そのワードに、ピン!と効果音を鳴らさんばかりに思い出すマーガレット。
「殿下、オリビア様は今、どこにいますの?」
「オリビアなら、ピアノのレッスンの時間のはずだよ。……ほらあの部屋から聴こえてこないか?」
アレクサンダーの指さす先は、中庭から見える3階の窓。中は見えないが小さく開けられているので、音は聞こえてくるようだ。まだ拙い部分はあるものの、なかなかの表現力で見事な音色。
「この音、オリビア様が弾いてらしたのね」
「あぁ。今日は特に調子が良いみたいだ。時々、急に上手くなるんだよオリビアは」
「才能がおありなのね」
「いや、また元に戻ったりで浮き沈みが激しいようだが」
耳心地の良いメロディに耳を傾けながら、和やかな談笑である。ーーが。
(いや、でも、それはおかしいですわ)
ふとマーガレットは思い出す。
確かオリビアはこの中庭で、大怪我をした姿で発見されるはず。
それ故に食事も婚約の義も中止となり、そのまま流れてしまうのだ。
(思い出せない……どうしてあんな事になったのか)
マーガレットが思い出せないのも無理はない。以前同じことが起きた時、婚約の成立のことばかりを心配していたのだ。オリビアに興味もないマーガレットは、何が起きたかもろくに確認しないまま帰宅し、その後も特に気にすることなく過ごしてしまったのである。
(以前のわたくしは、なんと言う愚か者ですの!)
などと後悔しても仕方がない。幼い子どもが大怪我をするかもしれないのを見過ごす訳には行かない。発達途中の小さな体での大怪我は取り返しのつかないことになるかもしれない。そして何より痛いし怖いのだ。幼い姫君をそんな目に遭わせてなるものか。
――さて、どうする。
音を逃さぬようあの部屋を注意するのも良いかもしれない。前回とはなにかが違って、事件は起きない可能性もある。
しかし、部屋の中が見えないのは不安だ。なによりマーガレット達は今、中庭にいる。まだいち早く異常を発見することができるのだ。
「そろそろ、中に入るか?」
心ここに在らずとなったマーガレットへ、アレクサンダーが心配そうに声をかける。
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