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船上の事件
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「教員のタウンゼントと申します。前を通りかかりましたら、大きな音や声が聞こえまして、不審に思いましたので、お部屋をノックしたのです」
タウンゼント先生は、メガネの縁をくい、と上げた。
「音や声? 詳しく聞かせて欲しいですわ」
マーガレットが身を乗り出して尋ねる。
「何かが倒れるような音や、ぶつかる音。それから、男性の叫び声です」
「女性の声はしなかったのか?」
今度はアレクサンダーが聞く。
「しませんでした。ですのに、いくらノックをしても返事がなく。呼びかけていましたら、やがて音が無くなりました。そこへ司祭様がいらして、やはりノックをして呼びかけましたが、返事はありませんでした」
「それ、何時頃だかおわかりになります?」
「通りかかったのが10時になる前ですから……体感ですが、20分ほどそうしていたかと。それで、司祭様が合鍵を取ってこようと提案されまして、私は船員を呼びに行きました。しかし、鍵が見当たらなかったのです。それで、ドアを壊そうと」
「それで近くにいた俺達も協力してドアをこじ開けたわけですよ。そしたらビックリ、中で人が死んでた! てワケで」
ノアが軽い調子で言う。司祭、タウンゼント先生、ノアの他は、男性教師らしき大人と、男子生徒が2人。主に彼らでドアを破ったのだろう。
「すぐに駆け寄ったが、彼は残念ながら事切れていて……それで、すぐにハンナを呼びに行きました」
司祭が続ける。
「ハンナの部屋に司祭様がいらっしゃったのは、11時よりは前でしたかしら」
「ここに着く頃には11時を回っていましたけどね」
ギルバートも補足した。
「その間、司祭様以外の方はここに居ましたのよね?」
発見者の全員が頷く。
「では話は簡単ですわ。わたくし、9時頃からずっと、ハンナの部屋におりましたの」
「そうです! マーガレット様は私とずっと一緒でした」
マーガレットがアリバイ主張をすると、すぐにハンナも反応してくれた。
「それで? 何がルークラフトの紋章ですって?」
マーガレットは強気に笑う。おずおずと、ブローチを差し出す副学長。
「趣味の悪いデザインですわ。こんなもの、見覚えすらなくってよ」
「しかし、副学長は確かにこれを握りしめておりました」
タウンゼント先生が言う。
「では、副学長はどこでこのまがい物を拾いましたのかしら?」
「そっ……それは、謎の女ともみ合っている時につかんで」
「逃げて背中を刺されましたのに?」
「その前に、少し抵抗もしたと思います。夢中で、覚えていなくて」
「記憶も混乱するでしょう。突然襲われたのですから」
再び司祭がフォローする。
「そもそも、その女は一体どこへ行ったんだ?」
アレクサンダーが口を挟む。
「無理やりこじ開けたのなら、ドアは内側から施錠されていたのだろう?」
「無くなっていたスペアキーを使ったのではないのですか? あるいは、この部屋から鍵を持ち出して」
ハンナが首を傾げる。
「タウンゼント先生が物音を聞いてからずっと、部屋の前には誰かがいたはずだ。……最も、物音が本当であれば、だが」
「そんな。私は嘘なんて」
「しかし貴女も黒髪の女性だ。実際は10時より前に副学長は殺されていた、と仮定したら有り得なくは無いな」
「音は確かにしていました。探せばきっと、他にも聞いた人がいるはずです」
「あの、私もタウンゼント先生は嘘をついていないと思います」
アレクサンダーの追求へ、ハンナが待ったをかける。
「もし、9時前なら……間に合わないんです。魂が、戻らないの」
「……そうなのか?」
「はい。時計の長針が1周するまでの間でないと間に合わないんです」
「なるほど。……であれば、先生の証言は虚偽では無いのだな。申し訳ありません」
「いえ、論理的に可能性を考えることは
悪くないことですよ」
アレクサンダーが素直に謝ると、タウンゼント先生はいかにも教師らしいことを言う。
「では。もうひとつの可能性を当たってみませんこと?」
一段落したので、マーガレットが提案する。
「ドアが壊されるまで、犯人がこの部屋に潜んでいた可能性ですわ。発見者がこれだけ多いのですから、全員の目を盗んで部屋を出ることは難しいのではなくて? もしかしたら未だに隠れているかもしれなくてよ」
「確かにハンナ嬢が来るまでは、人を入れないようにはしていたけど。あの人だかりに紛れちゃうことはできたんじゃないかなぁ? あの奇跡には、みんな釘付けだったよね」
ノアが両手を広げて上に向けるポーズをする。
「それでも、なにかの証拠はあるかもしれませんわ。この部屋をよく見せてくださいませ」
誰の返事を待つでもなく、マーガレットは立ち上がる。
「現場検証、いたしますわよ!」
***
部屋の中を隅々まで調べたマーガレット達であったが、消えた女は見つからなかった。ドレスや仮面なども残されていない。
――だが代わりに見つかったものがある。この部屋の鍵である。それも、2本も。
ひとつは副学長のポケットの中から、もうひとつはこの部屋の机の引き出しから。
「これは、確かに無くなったスペアですね。スペアの方はこの部分に直接番号を記すんです」
船員が鍵の手持ち部分を指さした。もう一方の鍵は副学長が持っていたものだろう。この船の名が記されたキーホルダーがついている。壊されたドアの鍵穴を回してみたが、両方とも問題なく回った。スペアは1本しかないのだと、船員は言う。
「以前この部屋を使った誰かが鍵の型をとっていたとか、針金みたいなのを差し込んで鍵をかけたとか」
「泥棒の手口ですわね。それにしたって、先生が部屋の前にいたのですから出られませんわよ」
「そりゃ、そうですね」
ギルバートの意見はマーガレットに封じられた。
「完全に密室殺人ね。隠し通路の類も見当たらなかったわ……」
マーガレットは床に転がったままのナイフを拾い上げる。どうせ指紋を検出することは出来ないのだ。触って確かめてしまっても問題ないだろう。
「それにしても、変わったナイフね」
刃の部分は何の変哲もない両刃の形ではあるが、柄の部分が変わっている。つるりとした円柱状の金属でできているシンプルなものだ。
「普通、もっと持ちやすく作るのではないかしら……」
眺めながらマーガレットは……いや、メグは、このナイフに見覚えがある気がした。とはいえメグだって日常で殺傷力の高そうなナイフに触れることはないから、テレビか映画、あるいは漫画やアニメ、動画の類で観たのだろう。
「投げナイフですかね? 滑りよさそうですし」
ギルバートが首を傾げた。
するとマーガレットは、
「スペツナズナイフ……! ここでは実在しているなんてことは……」
と、思わず呟く。
「なんですって?」
ギルバートが聞き返すが、マーガレットは聞いちゃいない。
「ノアさん! 貴方のところの商会では、武器も扱いますの?」
「へ? ……まぁ、それなりに」
急に話しかけられて、やや驚くノア。
「では、射出するナイフ、なんてあったりするのかしら」
顔を近づけ、耳打ちする。ノアは先ほど以上に驚いた顔の後、感心したように笑う。
「へぇ、よくそんなもの、知ってますねえ。ここだけの話、開発はしましたよ。けど銃に比べて人気がイマイチでねえ」
ノアも同じく耳打ちした。
「逃がさなくてよ。これ、そうでしょう」
マーガレットはニヤリと極悪な笑みを浮かべ、ナイフをチラつかせる。
「ま、そうみたいですね。変に疑われたくないんで黙ってましたが、今疑われてます?」
ノアはどこか楽しそうにニコリと笑う。
「いいえ。魔女の正体だけはわかりましてよ」
マーガレットも負けじと笑みを浮かべた。さながら、悪い魔女のような。
タウンゼント先生は、メガネの縁をくい、と上げた。
「音や声? 詳しく聞かせて欲しいですわ」
マーガレットが身を乗り出して尋ねる。
「何かが倒れるような音や、ぶつかる音。それから、男性の叫び声です」
「女性の声はしなかったのか?」
今度はアレクサンダーが聞く。
「しませんでした。ですのに、いくらノックをしても返事がなく。呼びかけていましたら、やがて音が無くなりました。そこへ司祭様がいらして、やはりノックをして呼びかけましたが、返事はありませんでした」
「それ、何時頃だかおわかりになります?」
「通りかかったのが10時になる前ですから……体感ですが、20分ほどそうしていたかと。それで、司祭様が合鍵を取ってこようと提案されまして、私は船員を呼びに行きました。しかし、鍵が見当たらなかったのです。それで、ドアを壊そうと」
「それで近くにいた俺達も協力してドアをこじ開けたわけですよ。そしたらビックリ、中で人が死んでた! てワケで」
ノアが軽い調子で言う。司祭、タウンゼント先生、ノアの他は、男性教師らしき大人と、男子生徒が2人。主に彼らでドアを破ったのだろう。
「すぐに駆け寄ったが、彼は残念ながら事切れていて……それで、すぐにハンナを呼びに行きました」
司祭が続ける。
「ハンナの部屋に司祭様がいらっしゃったのは、11時よりは前でしたかしら」
「ここに着く頃には11時を回っていましたけどね」
ギルバートも補足した。
「その間、司祭様以外の方はここに居ましたのよね?」
発見者の全員が頷く。
「では話は簡単ですわ。わたくし、9時頃からずっと、ハンナの部屋におりましたの」
「そうです! マーガレット様は私とずっと一緒でした」
マーガレットがアリバイ主張をすると、すぐにハンナも反応してくれた。
「それで? 何がルークラフトの紋章ですって?」
マーガレットは強気に笑う。おずおずと、ブローチを差し出す副学長。
「趣味の悪いデザインですわ。こんなもの、見覚えすらなくってよ」
「しかし、副学長は確かにこれを握りしめておりました」
タウンゼント先生が言う。
「では、副学長はどこでこのまがい物を拾いましたのかしら?」
「そっ……それは、謎の女ともみ合っている時につかんで」
「逃げて背中を刺されましたのに?」
「その前に、少し抵抗もしたと思います。夢中で、覚えていなくて」
「記憶も混乱するでしょう。突然襲われたのですから」
再び司祭がフォローする。
「そもそも、その女は一体どこへ行ったんだ?」
アレクサンダーが口を挟む。
「無理やりこじ開けたのなら、ドアは内側から施錠されていたのだろう?」
「無くなっていたスペアキーを使ったのではないのですか? あるいは、この部屋から鍵を持ち出して」
ハンナが首を傾げる。
「タウンゼント先生が物音を聞いてからずっと、部屋の前には誰かがいたはずだ。……最も、物音が本当であれば、だが」
「そんな。私は嘘なんて」
「しかし貴女も黒髪の女性だ。実際は10時より前に副学長は殺されていた、と仮定したら有り得なくは無いな」
「音は確かにしていました。探せばきっと、他にも聞いた人がいるはずです」
「あの、私もタウンゼント先生は嘘をついていないと思います」
アレクサンダーの追求へ、ハンナが待ったをかける。
「もし、9時前なら……間に合わないんです。魂が、戻らないの」
「……そうなのか?」
「はい。時計の長針が1周するまでの間でないと間に合わないんです」
「なるほど。……であれば、先生の証言は虚偽では無いのだな。申し訳ありません」
「いえ、論理的に可能性を考えることは
悪くないことですよ」
アレクサンダーが素直に謝ると、タウンゼント先生はいかにも教師らしいことを言う。
「では。もうひとつの可能性を当たってみませんこと?」
一段落したので、マーガレットが提案する。
「ドアが壊されるまで、犯人がこの部屋に潜んでいた可能性ですわ。発見者がこれだけ多いのですから、全員の目を盗んで部屋を出ることは難しいのではなくて? もしかしたら未だに隠れているかもしれなくてよ」
「確かにハンナ嬢が来るまでは、人を入れないようにはしていたけど。あの人だかりに紛れちゃうことはできたんじゃないかなぁ? あの奇跡には、みんな釘付けだったよね」
ノアが両手を広げて上に向けるポーズをする。
「それでも、なにかの証拠はあるかもしれませんわ。この部屋をよく見せてくださいませ」
誰の返事を待つでもなく、マーガレットは立ち上がる。
「現場検証、いたしますわよ!」
***
部屋の中を隅々まで調べたマーガレット達であったが、消えた女は見つからなかった。ドレスや仮面なども残されていない。
――だが代わりに見つかったものがある。この部屋の鍵である。それも、2本も。
ひとつは副学長のポケットの中から、もうひとつはこの部屋の机の引き出しから。
「これは、確かに無くなったスペアですね。スペアの方はこの部分に直接番号を記すんです」
船員が鍵の手持ち部分を指さした。もう一方の鍵は副学長が持っていたものだろう。この船の名が記されたキーホルダーがついている。壊されたドアの鍵穴を回してみたが、両方とも問題なく回った。スペアは1本しかないのだと、船員は言う。
「以前この部屋を使った誰かが鍵の型をとっていたとか、針金みたいなのを差し込んで鍵をかけたとか」
「泥棒の手口ですわね。それにしたって、先生が部屋の前にいたのですから出られませんわよ」
「そりゃ、そうですね」
ギルバートの意見はマーガレットに封じられた。
「完全に密室殺人ね。隠し通路の類も見当たらなかったわ……」
マーガレットは床に転がったままのナイフを拾い上げる。どうせ指紋を検出することは出来ないのだ。触って確かめてしまっても問題ないだろう。
「それにしても、変わったナイフね」
刃の部分は何の変哲もない両刃の形ではあるが、柄の部分が変わっている。つるりとした円柱状の金属でできているシンプルなものだ。
「普通、もっと持ちやすく作るのではないかしら……」
眺めながらマーガレットは……いや、メグは、このナイフに見覚えがある気がした。とはいえメグだって日常で殺傷力の高そうなナイフに触れることはないから、テレビか映画、あるいは漫画やアニメ、動画の類で観たのだろう。
「投げナイフですかね? 滑りよさそうですし」
ギルバートが首を傾げた。
するとマーガレットは、
「スペツナズナイフ……! ここでは実在しているなんてことは……」
と、思わず呟く。
「なんですって?」
ギルバートが聞き返すが、マーガレットは聞いちゃいない。
「ノアさん! 貴方のところの商会では、武器も扱いますの?」
「へ? ……まぁ、それなりに」
急に話しかけられて、やや驚くノア。
「では、射出するナイフ、なんてあったりするのかしら」
顔を近づけ、耳打ちする。ノアは先ほど以上に驚いた顔の後、感心したように笑う。
「へぇ、よくそんなもの、知ってますねえ。ここだけの話、開発はしましたよ。けど銃に比べて人気がイマイチでねえ」
ノアも同じく耳打ちした。
「逃がさなくてよ。これ、そうでしょう」
マーガレットはニヤリと極悪な笑みを浮かべ、ナイフをチラつかせる。
「ま、そうみたいですね。変に疑われたくないんで黙ってましたが、今疑われてます?」
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