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レイニー・デイ
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「あら? 今日はギル様、いらっしゃらないのですね」
ハンナがそう言った。持っている傘まで僅かに傾くのが愛らしい。
「ええ。雨が降っているからですわね」
マーガレットが答える。
「雨、ですか?」
ギルバートは雨の日が嫌いだ。
だから雨が降るとルークラフト家に遊びに来ない。別に構わないわ。と思いつつも、つまらなさを感じていたのを覚えている。
「そう。だから、雨の日は待たなくて良いと言ってあるの」
別に毎朝待っていて貰う必要も無い。学園は女子棟と男子棟が離れているから、朝の挨拶のために会うようなものである。
「ギルのお父様は、雨の日でも畑仕事をなさるらしいのに、四男ときたら怠け者よね」
「ギル様のお父様って、男爵様なんですよね? 畑仕事なんてなさるんですか?」
「ふふ、変わったおうちでしょう? 今度ハンナも一緒に遊びに行く? とても不格好な作業着を着せられますのよ」
マーガレットはフォーブス邸で着せられた農作業着を思い出す。
「とても楽しそうです!」
ハンナは目をきらきらさせて笑った。
「修道院には花壇や家庭菜園はあったんですが、畑仕事はしたことがなくて」
「あら。でも野菜は育てておりましたのね?」
「はい。みんなの食卓にあがる程度ですが」
「どんなお野菜を?」
「あぁ。ええっと……。その」
ハンナは突然歯切れが悪くなる。
「普通の、です。確か。季節ごとの、旬のものを」
「そうなんですの?」
なんだか曖昧な返事だったが、ハンナは時折こういう事がある。言葉を選んで慎重に話しつつ、最後には濁すのだ。
しかしマーガレットの方も特段家庭菜園に興味がある訳では無いので、そのまま流すことにする。何か言いたくないなら言わないでも構わない。それがマーガレットの、ハンナに対するスタンスである。
公爵家と修道院。育った環境が違いすぎるのだから、言いたくないこともあって当然だ。
それにマーガレットは特大の秘密を隠している。
「やぁ、メグにハンナ。おはよう」
アレクサンダーが雨の日でもキラキラとしたオーラを放ち、声をかけてくる。
「あら。アレクにライナス様。おはようございます」
「殿下、ライナス様、おはようございます」
マーガレットとハンナが挨拶を返すと、珍しく後ろに控えるライナスが口を開いた。
「マーガレット様。失礼して申し上げますが、王太子殿下を敬称抜きで呼ばれるのでしたら、どうか私の事も呼び捨ててください」
「あぁ。確かにな。ライナスで良いだろう」
「ええ? ……でも、ライナス様は先輩ですわ」
「君はノアのことは気安く呼ぶじゃないか」
「ノアはあんな感じですし、商人ですもの。ライナス様は騎士団長のラングストン伯爵様の息子ですし……」
「どうぞライナス、と。いずれ俺は貴女にも仕える身なれば」
「ますます呼びづらいじゃないの……」
なんだか外堀を埋められている気がした。検討しておきますわ、とだけ返しておくことにする。
「ところで、ギルは一緒では無いのか?」
アレクサンダーが、マーガレットとハンナを交互に見る。
「雨が降っている日は待たなくて良いと伝えてありますの」
「そうか。昨夜寮でも会えなかったからな、気になっていたんだが」
「夜遅かったのではなくて? それだとギルには会えませんわよ」
「何か知っているのか?」
「何かって、なんですの? ギルは昔から早寝ですのよ」
「……それを知っているのはどういうことかな」
「え? だってギルはわたくしの家に泊まっても夜は……あ」
ここまで言ってから、別の意味に気づいて言葉を止める。思わず真っ赤になるマーガレット。
「ぎょ、行儀見習いで、泊まり込むことがありますのよ。でも夜遅い仕事はしませんの。起きないらしいですわ」
「……そうなのか?」
アレクサンダーは怪訝に首を傾げる。
「ギルに御用がありましたの?」
「まぁ、事件のことを考えたら眠れなくなったから、少し話そうと思ってな。ライナスは無口で議論にならないし、ギルとは話が合うんだ」
「愛想は足りませんがよく喋りますものね、ギルは」
「まぁ、そうだな。君の影響かな」
ここに居ない人間の話題になるのは世の常か。
「ギルはもう登園はしているのか?」
「どうかしら。サボタージュもするけれど、この時期は雨が多めですし、雨の日全てを休んでいたら、さすがに怒られますわ」
島では夏は雨季に入るため、この時期は雨も多くなる。
「クロノスよりも降るらしいな、この島は」
「雷も鳴りますしね。多分怖いんですわよ」
「えっ。ギル様って雷が苦手なのですか?」
「急に振る激しい雨が苦手らしいですけれど、それに伴うのは雷でしょう?」
「意外ですね……」
「はは。怖がっているのは見てみたいが」
「もっとも、本人は認めておりませんけれど。あぁそうそう、そんな嫌いな時期の生まれですのよ。誕生日はよく雨が降るらしいですわ」
「えっ。お誕生日、この時期ということですか?」
「まぁ、夏休み中ですけれど」
「そうですか。では、プレゼントを用意しなければですね! 日付はいつでしょう?」
ハンナが張り切る。とても可愛らしい様子で。
「蓮の月の、20の日よ。今日なんて本人がいませんし、用意するなら丁度良いかもしれませんわ。授業が終わったら街にでも行きたいわね」
「なら、僕たちも行くよ。女の子だけでは何かと物騒だし」
「あら。それも楽しそうね」
アレクサンダーの提案ににこりと頷くマーガレット。何しろギルバートがいないのだ。王太子でも荷物持ちにする気満々である。
「そう言えばハンナ。あなたのお誕生日はいつですの?」
「あ。……えっと。……わかりません」
「……どういうこと?」
「ええと……覚えていないので。無いのかもしれません。捨て子らしいので」
「……そんな」
思いの外、重たい話である。こんな子が他人の誕生日を聞いてあんなに嬉しそうな顔をするのが、少し切ない。
「ならばハンナ。君の好きな花は?」
黙って聞いていたアレクサンダーが、唐突な質問をする。
「私の好きな花ですか? 私は、アネモネが好きです」
「ふむ。確かあの花の咲く時期は……」
「春ですよ。学園の花壇にも咲いていて、とても綺麗で」
「ならば遠くなるが春の日で、好きな日を定めるといい」
「え………なぜですか?」
「どうせなら君の好きな花の、花束が送れる日が良いだろう」
来た! とマーガレットは叫びそうになった。しかし極力存在感を消す。ライナスと共に、モブに徹するのだ。
なんて素敵なことをサラリと言うのかこの王子様は。ハンナだって頬を染めている。マーガレットはそれ以上に顔が紅潮している。
「あの、あの私……!」
「ん?」
「メ、メグ様、早くしないと遅れます!」
慌てたハンナは珍しい。マーガレットも面食らってついて行く。
「ではアレク、また後ほど!」
アレクサンダーに手を振って、小走りで去るマーガレットは上機嫌である。
「ご、ごめんなさい……。あの、殿下はなんて言うか、その、すごいですね……!」
「わかりますの!? 破壊力、凄いですわよね。あの顔で言われたらね……」
ハンナにようやく伝わって、嬉しくなるマーガレット。
「メグ様は、いつもあんな事を言われてるんですね……」
「そうでもないですわ。ハンナだから言ったのよ、きっと」
「いえ! それはないです!」
ぶんぶんと首を振るハンナ。
「ふふ、可愛いですわねハンナ」
今日は仮病でも使って、2人きり(+ライナス)にしてやろうかしらなどと画策するマーガレットであった。
結局その姑息な手段は、ハンナが看病すると言って聞かないので、叶わなかったけれど。
ハンナがそう言った。持っている傘まで僅かに傾くのが愛らしい。
「ええ。雨が降っているからですわね」
マーガレットが答える。
「雨、ですか?」
ギルバートは雨の日が嫌いだ。
だから雨が降るとルークラフト家に遊びに来ない。別に構わないわ。と思いつつも、つまらなさを感じていたのを覚えている。
「そう。だから、雨の日は待たなくて良いと言ってあるの」
別に毎朝待っていて貰う必要も無い。学園は女子棟と男子棟が離れているから、朝の挨拶のために会うようなものである。
「ギルのお父様は、雨の日でも畑仕事をなさるらしいのに、四男ときたら怠け者よね」
「ギル様のお父様って、男爵様なんですよね? 畑仕事なんてなさるんですか?」
「ふふ、変わったおうちでしょう? 今度ハンナも一緒に遊びに行く? とても不格好な作業着を着せられますのよ」
マーガレットはフォーブス邸で着せられた農作業着を思い出す。
「とても楽しそうです!」
ハンナは目をきらきらさせて笑った。
「修道院には花壇や家庭菜園はあったんですが、畑仕事はしたことがなくて」
「あら。でも野菜は育てておりましたのね?」
「はい。みんなの食卓にあがる程度ですが」
「どんなお野菜を?」
「あぁ。ええっと……。その」
ハンナは突然歯切れが悪くなる。
「普通の、です。確か。季節ごとの、旬のものを」
「そうなんですの?」
なんだか曖昧な返事だったが、ハンナは時折こういう事がある。言葉を選んで慎重に話しつつ、最後には濁すのだ。
しかしマーガレットの方も特段家庭菜園に興味がある訳では無いので、そのまま流すことにする。何か言いたくないなら言わないでも構わない。それがマーガレットの、ハンナに対するスタンスである。
公爵家と修道院。育った環境が違いすぎるのだから、言いたくないこともあって当然だ。
それにマーガレットは特大の秘密を隠している。
「やぁ、メグにハンナ。おはよう」
アレクサンダーが雨の日でもキラキラとしたオーラを放ち、声をかけてくる。
「あら。アレクにライナス様。おはようございます」
「殿下、ライナス様、おはようございます」
マーガレットとハンナが挨拶を返すと、珍しく後ろに控えるライナスが口を開いた。
「マーガレット様。失礼して申し上げますが、王太子殿下を敬称抜きで呼ばれるのでしたら、どうか私の事も呼び捨ててください」
「あぁ。確かにな。ライナスで良いだろう」
「ええ? ……でも、ライナス様は先輩ですわ」
「君はノアのことは気安く呼ぶじゃないか」
「ノアはあんな感じですし、商人ですもの。ライナス様は騎士団長のラングストン伯爵様の息子ですし……」
「どうぞライナス、と。いずれ俺は貴女にも仕える身なれば」
「ますます呼びづらいじゃないの……」
なんだか外堀を埋められている気がした。検討しておきますわ、とだけ返しておくことにする。
「ところで、ギルは一緒では無いのか?」
アレクサンダーが、マーガレットとハンナを交互に見る。
「雨が降っている日は待たなくて良いと伝えてありますの」
「そうか。昨夜寮でも会えなかったからな、気になっていたんだが」
「夜遅かったのではなくて? それだとギルには会えませんわよ」
「何か知っているのか?」
「何かって、なんですの? ギルは昔から早寝ですのよ」
「……それを知っているのはどういうことかな」
「え? だってギルはわたくしの家に泊まっても夜は……あ」
ここまで言ってから、別の意味に気づいて言葉を止める。思わず真っ赤になるマーガレット。
「ぎょ、行儀見習いで、泊まり込むことがありますのよ。でも夜遅い仕事はしませんの。起きないらしいですわ」
「……そうなのか?」
アレクサンダーは怪訝に首を傾げる。
「ギルに御用がありましたの?」
「まぁ、事件のことを考えたら眠れなくなったから、少し話そうと思ってな。ライナスは無口で議論にならないし、ギルとは話が合うんだ」
「愛想は足りませんがよく喋りますものね、ギルは」
「まぁ、そうだな。君の影響かな」
ここに居ない人間の話題になるのは世の常か。
「ギルはもう登園はしているのか?」
「どうかしら。サボタージュもするけれど、この時期は雨が多めですし、雨の日全てを休んでいたら、さすがに怒られますわ」
島では夏は雨季に入るため、この時期は雨も多くなる。
「クロノスよりも降るらしいな、この島は」
「雷も鳴りますしね。多分怖いんですわよ」
「えっ。ギル様って雷が苦手なのですか?」
「急に振る激しい雨が苦手らしいですけれど、それに伴うのは雷でしょう?」
「意外ですね……」
「はは。怖がっているのは見てみたいが」
「もっとも、本人は認めておりませんけれど。あぁそうそう、そんな嫌いな時期の生まれですのよ。誕生日はよく雨が降るらしいですわ」
「えっ。お誕生日、この時期ということですか?」
「まぁ、夏休み中ですけれど」
「そうですか。では、プレゼントを用意しなければですね! 日付はいつでしょう?」
ハンナが張り切る。とても可愛らしい様子で。
「蓮の月の、20の日よ。今日なんて本人がいませんし、用意するなら丁度良いかもしれませんわ。授業が終わったら街にでも行きたいわね」
「なら、僕たちも行くよ。女の子だけでは何かと物騒だし」
「あら。それも楽しそうね」
アレクサンダーの提案ににこりと頷くマーガレット。何しろギルバートがいないのだ。王太子でも荷物持ちにする気満々である。
「そう言えばハンナ。あなたのお誕生日はいつですの?」
「あ。……えっと。……わかりません」
「……どういうこと?」
「ええと……覚えていないので。無いのかもしれません。捨て子らしいので」
「……そんな」
思いの外、重たい話である。こんな子が他人の誕生日を聞いてあんなに嬉しそうな顔をするのが、少し切ない。
「ならばハンナ。君の好きな花は?」
黙って聞いていたアレクサンダーが、唐突な質問をする。
「私の好きな花ですか? 私は、アネモネが好きです」
「ふむ。確かあの花の咲く時期は……」
「春ですよ。学園の花壇にも咲いていて、とても綺麗で」
「ならば遠くなるが春の日で、好きな日を定めるといい」
「え………なぜですか?」
「どうせなら君の好きな花の、花束が送れる日が良いだろう」
来た! とマーガレットは叫びそうになった。しかし極力存在感を消す。ライナスと共に、モブに徹するのだ。
なんて素敵なことをサラリと言うのかこの王子様は。ハンナだって頬を染めている。マーガレットはそれ以上に顔が紅潮している。
「あの、あの私……!」
「ん?」
「メ、メグ様、早くしないと遅れます!」
慌てたハンナは珍しい。マーガレットも面食らってついて行く。
「ではアレク、また後ほど!」
アレクサンダーに手を振って、小走りで去るマーガレットは上機嫌である。
「ご、ごめんなさい……。あの、殿下はなんて言うか、その、すごいですね……!」
「わかりますの!? 破壊力、凄いですわよね。あの顔で言われたらね……」
ハンナにようやく伝わって、嬉しくなるマーガレット。
「メグ様は、いつもあんな事を言われてるんですね……」
「そうでもないですわ。ハンナだから言ったのよ、きっと」
「いえ! それはないです!」
ぶんぶんと首を振るハンナ。
「ふふ、可愛いですわねハンナ」
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