55 / 58
ルークラフト家の兄妹
1
しおりを挟む
マーガレットは強引にイザベラ幽閉の間へ案内させると、ずんずんと足音を立てて向かっていく。
「お兄様! ここでしたのね!」
「マーガレット、怪我は平気なのか」
部屋の前に立っていたのは警備兵とジークフリードであった。疲れきった顔であるがマーガレットを一目見て心配する程度には正気らしい。マーガレットと同じアメジスト色の目も、今はどこが暗く陰っている。
「わたくしは大丈夫です。けれどギルは平気じゃありませんでしたわ。あの丈夫な子が寝込むほどよ」
「そうだな……。すまなかった。命に別状な無いと聞いてほっとしたよ」
「そんな事があったらわたくし自らがイザベラ様を八つ裂きにしておりますわ」
「冗談に聞こえないし、この状況で冗談を言うのも違うだろう……」
はぁ、とジークフリードはため息をつく。時間が経っているせいか、案外冷静ではいるらしい。
「わたくし、イザベラ様と2人でお話をしたいのですが」
「駄目だ。危険だろう。護衛をつけても同じ部屋には入れられない」
「お話するくらいいいでしょう」
「お前を殺しかけた相手だぞ」
「では、こんな監禁ではなく、牢に閉じ込めて頂戴」
マーガレットは仕方なく強気に出る。イザベラには悪いが、いっそ鉄格子越しであれば2人で話すことも可能かもしれないり
「それは……俺だってそうしたいが」
「なによ。わたくしを殺しかけた相手を、客間に閉じ込めているだけ?」
「相手は姉妹国カイロスの侯爵家だぞ」
「あら。こちらはクロノスの公爵家よ。下手に出ることなんかないわ。お兄様がそうしないなら、わたくしがお父様に申し上げてまいります」
「待て。わかった。お父上は裁判準備に入られるのでお忙しい」
「もう、準備にはいられていますの?」
「当然だ。ただ、実際に動くのは現場の検証などが十分に済んでからだ。相手が相手だしな。それに、王宮の方でもなにか事件があったらしく、こっちの件は少し待つようにと言われているようだ」
「……王宮で事件? 何がありましたの?」
「さて。それは聞かされていない」
その言葉に不安がよぎる。夏休みにそんな話は聞いたことがない。アレクサンダーの方でも、何かあったのだろうか。
だが、今のマーガレットにできることがない。運命を知っている彼が上手く立ち回っていると信じるしかないだろう。
「では、この件を進めるまでにどのくらいかかりますの?」
「もう日が暮れているからな。あらかた検証は終わっているだろう。明日の朝一番には動き出すさ。心配するな」
ジークフリードはマーガレットの頭に手を置く。妹を案ずるような、こんな仕草はいつぶりだろうか。
しかし、とんだ勘違いである。マーガレットは焦っている。あまりにも色々あって、ギルバートと話し込みすぎた。
裁判準備が本格的に始まれば、止めるのは難しいだろう。
「では、イザベラ様を拘束して。それなら、2人でお話してもよろしいでしょう?」
「お前、随分と物騒なことを言うな。駄目に決まっているだろう」
「では、お兄様もご一緒に」
「……百歩譲っても、護衛を伴わなければ駄目だ」
「では、お兄様が信用する、口の固い者を」
「お前、なにか企んでいるのか?」
「何もありませんわ。でも、誰かイザベラ様のお話を、きちんと聞いたのかしら?」
「聞くわけが無い。自分のせいでは無いと、高笑いををしながら喚くような狂人のっ……言葉に、誰が耳を貸せると言うんだ!」
ジークフリードは壁を殴った。行き場の無い怒りや、愛した女性の変貌を受け入れられないのだろう。
「イザベラ様は、無実を主張しておられますのね?」
マーガレットは冷静に聞き返す。
「そうだ。俺の目の前であんなことを仕出かしながら、図々しくも……! 俺は見ていた! お前を突き落とす時、あいつは笑っていたんだぞ! 落ちて流れていくお前を見ても!! あんな……あんな女だと知っていれば、俺は……!」
「お兄様! その、状況の説明は、お兄様がしたのね?」
聞く耳持たずに興奮していくジークフリードをマーガレットも大きな声で止める。
「そうだ。お前もギルも落ちたのだから、見ていたのは俺だけだ! あの時、イザベラは笑いながらお前を落としたこと……俺が言わなければ……俺がっ……」
ジークフリードは吐き出すように言う。
「……お兄様の器の小ささにはがっかりですわ」
そして、ヤレヤレとばかりに両の手のひらを上に向けて首を振る。
「愛した女性の話すら聞けない方が、このルークラフト領を束ねることなどできるのかしら? わたくし、不安でなりませんわよ」
「何だと!? 妹の分際で生意気な口を」
マーガレットは口角を上げる。
「お兄様には今、わたくしの顔がどんな風に見えますかしら?」
「なんだ、急に」
「いいからお答えになって」
「生意気に挑発しているように見える」
「そうよね。でもわたくし、最大限の憐憫を向けて笑っておりますの」
「なんだと……!? いつも俺を馬鹿にして」
「それですわ。お兄様は、わたくしがいつだってお兄様を馬鹿にして、小生意気にほくそ笑んでると思ってらっしゃるわよね?」
「だってそうじゃないか」
「わたくし、特に笑顔は誤解を受けやすいんですの。なにか企んでいるだとか、怖いだとか。気が強くて、小賢しくみえるのよ」
マーガレットは己の目尻を指さして言う。
「事実そうだろう」
「わたくしだって、優しく微笑んでいることはありますのよ! それをいつだって誤解されるから、そんな振る舞いにもなるのよ!」
思えば家族にも、使用人にも、学友にも。そんなふうに扱われてきた。
魔女だと罵られた時だって、以下にもやりそうな悪女顔だと散々言われたのだ。そしてそれは、裁判にだってしっかり影響した。
「お兄様。人は、愉快でなくても笑ってしまうことはありますのよ」
「なにを、」
「お兄様がよく言ってらしたでしょう? イザベラ様はいつでも愛らしい微笑みを絶やさない、と」
「それは……でも、あんな時にまで」
「あんな時だからこそ、ですわ。お兄様、今貴方は、自分がしっかりしなければと目が曇っておられますわ。愛するイザベラ様のことをよく思い出して。イザベラ様は、どんな時に笑いますの?」
「それは、いつも……。俺の前ではほとんど」
「……お兄様は先に怖がるから気づいておりませんのね。イザベラ様は、蛇を見ても笑っておりましたわ」
「……何が言いたいんだ?」
「イザベラ様は、恐怖を感じた時も、笑うんですのよ」
「………イザベラが、怖がっていた?」
「怖いからわたくしに手を握ってと頼みましたわ。その後落ちたのを見たら、さらに怖くなります。普段イザベラ様に甘いお兄様に捕らえられて、誰にも話を聞いて貰えなかったら?」
「それで、恐怖で狂ったように笑っていたとでも……?」
ジークフリードは明らかに狼狽えた顔をした。
「真意は分かりませんわ。だから確かめないと。ただの悪戯だったかもしれませんのよ」
「そんなことがあるわけが無い。あれは作為的なものだ」
「何か知っていますの?」
「まだ捜査段階の情報だが、お前の落ちた足元の板は、予め外されていたらしい。イザベラは、あの板だけを飛び越えただろう?」
「……なら、余計におかしいのではなくて? イザベラ様は、ずっとわたくし達と共にいましたわ」
「お前こそ目が曇っていないか? そんなもの、自ら細工するわけが無いだろう。誰かに依頼すればいいことだ」
「それはそうですけれど……。そんな依頼をした証拠があるんですの?」
「ある」
「えっ!?」
内心、無いと決めつけていたマーガレットは驚いて声を上げる。
「実行犯を捕えたんだ」
「お兄様! ここでしたのね!」
「マーガレット、怪我は平気なのか」
部屋の前に立っていたのは警備兵とジークフリードであった。疲れきった顔であるがマーガレットを一目見て心配する程度には正気らしい。マーガレットと同じアメジスト色の目も、今はどこが暗く陰っている。
「わたくしは大丈夫です。けれどギルは平気じゃありませんでしたわ。あの丈夫な子が寝込むほどよ」
「そうだな……。すまなかった。命に別状な無いと聞いてほっとしたよ」
「そんな事があったらわたくし自らがイザベラ様を八つ裂きにしておりますわ」
「冗談に聞こえないし、この状況で冗談を言うのも違うだろう……」
はぁ、とジークフリードはため息をつく。時間が経っているせいか、案外冷静ではいるらしい。
「わたくし、イザベラ様と2人でお話をしたいのですが」
「駄目だ。危険だろう。護衛をつけても同じ部屋には入れられない」
「お話するくらいいいでしょう」
「お前を殺しかけた相手だぞ」
「では、こんな監禁ではなく、牢に閉じ込めて頂戴」
マーガレットは仕方なく強気に出る。イザベラには悪いが、いっそ鉄格子越しであれば2人で話すことも可能かもしれないり
「それは……俺だってそうしたいが」
「なによ。わたくしを殺しかけた相手を、客間に閉じ込めているだけ?」
「相手は姉妹国カイロスの侯爵家だぞ」
「あら。こちらはクロノスの公爵家よ。下手に出ることなんかないわ。お兄様がそうしないなら、わたくしがお父様に申し上げてまいります」
「待て。わかった。お父上は裁判準備に入られるのでお忙しい」
「もう、準備にはいられていますの?」
「当然だ。ただ、実際に動くのは現場の検証などが十分に済んでからだ。相手が相手だしな。それに、王宮の方でもなにか事件があったらしく、こっちの件は少し待つようにと言われているようだ」
「……王宮で事件? 何がありましたの?」
「さて。それは聞かされていない」
その言葉に不安がよぎる。夏休みにそんな話は聞いたことがない。アレクサンダーの方でも、何かあったのだろうか。
だが、今のマーガレットにできることがない。運命を知っている彼が上手く立ち回っていると信じるしかないだろう。
「では、この件を進めるまでにどのくらいかかりますの?」
「もう日が暮れているからな。あらかた検証は終わっているだろう。明日の朝一番には動き出すさ。心配するな」
ジークフリードはマーガレットの頭に手を置く。妹を案ずるような、こんな仕草はいつぶりだろうか。
しかし、とんだ勘違いである。マーガレットは焦っている。あまりにも色々あって、ギルバートと話し込みすぎた。
裁判準備が本格的に始まれば、止めるのは難しいだろう。
「では、イザベラ様を拘束して。それなら、2人でお話してもよろしいでしょう?」
「お前、随分と物騒なことを言うな。駄目に決まっているだろう」
「では、お兄様もご一緒に」
「……百歩譲っても、護衛を伴わなければ駄目だ」
「では、お兄様が信用する、口の固い者を」
「お前、なにか企んでいるのか?」
「何もありませんわ。でも、誰かイザベラ様のお話を、きちんと聞いたのかしら?」
「聞くわけが無い。自分のせいでは無いと、高笑いををしながら喚くような狂人のっ……言葉に、誰が耳を貸せると言うんだ!」
ジークフリードは壁を殴った。行き場の無い怒りや、愛した女性の変貌を受け入れられないのだろう。
「イザベラ様は、無実を主張しておられますのね?」
マーガレットは冷静に聞き返す。
「そうだ。俺の目の前であんなことを仕出かしながら、図々しくも……! 俺は見ていた! お前を突き落とす時、あいつは笑っていたんだぞ! 落ちて流れていくお前を見ても!! あんな……あんな女だと知っていれば、俺は……!」
「お兄様! その、状況の説明は、お兄様がしたのね?」
聞く耳持たずに興奮していくジークフリードをマーガレットも大きな声で止める。
「そうだ。お前もギルも落ちたのだから、見ていたのは俺だけだ! あの時、イザベラは笑いながらお前を落としたこと……俺が言わなければ……俺がっ……」
ジークフリードは吐き出すように言う。
「……お兄様の器の小ささにはがっかりですわ」
そして、ヤレヤレとばかりに両の手のひらを上に向けて首を振る。
「愛した女性の話すら聞けない方が、このルークラフト領を束ねることなどできるのかしら? わたくし、不安でなりませんわよ」
「何だと!? 妹の分際で生意気な口を」
マーガレットは口角を上げる。
「お兄様には今、わたくしの顔がどんな風に見えますかしら?」
「なんだ、急に」
「いいからお答えになって」
「生意気に挑発しているように見える」
「そうよね。でもわたくし、最大限の憐憫を向けて笑っておりますの」
「なんだと……!? いつも俺を馬鹿にして」
「それですわ。お兄様は、わたくしがいつだってお兄様を馬鹿にして、小生意気にほくそ笑んでると思ってらっしゃるわよね?」
「だってそうじゃないか」
「わたくし、特に笑顔は誤解を受けやすいんですの。なにか企んでいるだとか、怖いだとか。気が強くて、小賢しくみえるのよ」
マーガレットは己の目尻を指さして言う。
「事実そうだろう」
「わたくしだって、優しく微笑んでいることはありますのよ! それをいつだって誤解されるから、そんな振る舞いにもなるのよ!」
思えば家族にも、使用人にも、学友にも。そんなふうに扱われてきた。
魔女だと罵られた時だって、以下にもやりそうな悪女顔だと散々言われたのだ。そしてそれは、裁判にだってしっかり影響した。
「お兄様。人は、愉快でなくても笑ってしまうことはありますのよ」
「なにを、」
「お兄様がよく言ってらしたでしょう? イザベラ様はいつでも愛らしい微笑みを絶やさない、と」
「それは……でも、あんな時にまで」
「あんな時だからこそ、ですわ。お兄様、今貴方は、自分がしっかりしなければと目が曇っておられますわ。愛するイザベラ様のことをよく思い出して。イザベラ様は、どんな時に笑いますの?」
「それは、いつも……。俺の前ではほとんど」
「……お兄様は先に怖がるから気づいておりませんのね。イザベラ様は、蛇を見ても笑っておりましたわ」
「……何が言いたいんだ?」
「イザベラ様は、恐怖を感じた時も、笑うんですのよ」
「………イザベラが、怖がっていた?」
「怖いからわたくしに手を握ってと頼みましたわ。その後落ちたのを見たら、さらに怖くなります。普段イザベラ様に甘いお兄様に捕らえられて、誰にも話を聞いて貰えなかったら?」
「それで、恐怖で狂ったように笑っていたとでも……?」
ジークフリードは明らかに狼狽えた顔をした。
「真意は分かりませんわ。だから確かめないと。ただの悪戯だったかもしれませんのよ」
「そんなことがあるわけが無い。あれは作為的なものだ」
「何か知っていますの?」
「まだ捜査段階の情報だが、お前の落ちた足元の板は、予め外されていたらしい。イザベラは、あの板だけを飛び越えただろう?」
「……なら、余計におかしいのではなくて? イザベラ様は、ずっとわたくし達と共にいましたわ」
「お前こそ目が曇っていないか? そんなもの、自ら細工するわけが無いだろう。誰かに依頼すればいいことだ」
「それはそうですけれど……。そんな依頼をした証拠があるんですの?」
「ある」
「えっ!?」
内心、無いと決めつけていたマーガレットは驚いて声を上げる。
「実行犯を捕えたんだ」
0
あなたにおすすめの小説
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢を断罪したくせに、今さら溺愛とか都合が良すぎますわ!
nacat
恋愛
侯爵令嬢リディアは、無実の罪で婚約者の王太子に断罪された。
冷笑を浮かべ、すべてを捨てて国外へ去った彼女が、数年後、驚くべき姿で帰ってくる。
誰もが羨む天才魔導師として──。
今さら後悔する王太子、ざまぁを噛みしめる貴族令嬢たち。
そして、リディアをひそかに守ってきた公爵の青年が、ようやく想いを告げる時が来た。
これは、不当な断罪を受けた少女が、自分の誇りと愛を取り戻す溺愛系ロマンス。
すべての「裏切られた少女」たちに捧ぐ、痛快で甘く切ない逆転劇。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる