瞳の奥に潜む野獣 

果汁さん

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 八岐大蛇が向かってくる。記憶屋から時間軸の乱れが生じた。
「ナギア第一部隊長が鬼餓鬼綱を倒したか」
 野獣の力は記憶屋の在り方を蓄え期している。八岐大蛇は御璽が戻った事で時代を駆け抜けてきた。
「八岐大蛇は権化状態にある」
 野獣は武闘派を好まない。ヌロカ村へ行かなければ人魔竜から叱咤を喰らってしまう。
「忘却の狼か」
「これはこれは光栄です」
「ナギアは留守だぞ」
 屋敷の庭の資材を扱っている小屋で白耳を立て狐の御面を被っている不審者が屋根から畳みかける。『忘却の狼』は野獣をこの世から消させる訳ではない。
「白い狼と一緒にするなよ」
「それだけをいいにきたのか」
「世界は我等の国の為にある」
 人魔竜の弱点を突きたいナグモはスパイである。
 スペル騎士団隠密部隊。
「・・・例の件は」
「情報はなにもないよ」
 『幻の発掘梅 絨毯屋』へ行けってか。
「世界を我が手に」
 さらばと言いながら捨て台詞を吐いた後、情報屋の仕事に戻る。『忘却の狼』の捨駒として扱われてるから怪しまれることはない。情報屋と捨て駒は別で活動している。
 グラッシェ エヴォルブの情報屋はまだ発展途上。
「では俺も千人を従えさせ羅針盤は」
 羅針盤は次の心臓部を指している。
「羅針盤、三つ目の狼が咆哮をなされた時、心臓から出てきた」
 カグラ御嬢様からの信託なんだ。マキノは心臓部で起こった悲劇と感激でたまらない。
「心臓はまだ」
 幾つもの部が待ち伏せている。これらを攻略しない限り大地は国は戻らない。
「仕組みが分かれば救われる」
「そうも行かないよ」
 ナギア第一部隊長が戻ってきた。未來視は避けられない。その為の羅針盤なのだ。
「気の毒だがが無かったら我様は死んでいた。その証拠に俺は」
「傷跡が残ってるのか」
「そうだ、追い込まれていたとはいえ」
「腹部に傷がある。力を制限的に掛けられている」
「自然に治るとは言っているがそれも治らないかもしれない」
 傷痕は呪いの魂、ザゲシアから受けた。統べる王の反逆せなければやられていた。
「ザゲシアは」
「腹部中枢で蠢いている」
「痛々しい」
 戦った後、残された傷は悪夢と化す。
「その破壊活動はいつまで」
「半年」
 真面に声も聞けているのがやっと。
「腹部は守れ」
「あぁ、ウイルスだからな」
 面倒だ。
「奴を倒すには」
 継承者が必要。
「腹部は抜殻ではどうにもならないのか」
「抜殻」
「心臓は」
「意味がわからん。野獣は専門外だ」
「正確には歴史以外だな、千人を従えさせ御前の実力を見させてもらおう」
「勝手にしろよ、人魔竜が」
「俺はマキノ騎士団長だ」
「いや、地雷を踏んだな」
「人魔ではない」
 野獣は人魔と呼ぶ。
「野獣なら人魔と呼ぶがマキノ、人魔竜を中々、否めないと言っていた御前が人魔と呼ぶならいつからだ」
「・・・」
「嘘が下手になったなー!」
「真相に辿り着くには」
 野獣は化けの皮を剥がした。
「よくわかったな、カーボンではないが」
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